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長崎県議・野本三雄の『長崎 夢、確かなカタチに!』

今月のトピックス

2012年 5月

ニホンミツバチは生態系の絶妙のバランスの象徴だ

ニホンミツバチ長崎市の水辺の森公園の街路樹に、長崎県本土では珍しいというニホンミツバチが巣をつくり、駆除を求める近隣の歩行者と、保護を求める市民や養蜂家との間で議論が起きている。蜂に刺されるとかなり痛いし、アナフィラキシー・ショックという急激なアレルギー反応を起こして死に至る場合もあるので、嫌がる気持ちはよく分かる。

しかし蜂の攻撃性は種類によってかなり差があり、ニホンミツバチは巣を刺激したり手で捕まえたりしないかぎり滅多に人を攻撃することはない。近年、生息数が激減している生物の一つでもあり、ぜひ保護することを考えたいものだ。

日本の在来種は植物も動物も非常に繊細なものらしく、しばしば外来種の脅威に晒されている。ニホンミツバチもその例外ではなく、より多くの蜂蜜を集められるからと持ちこまれた繁殖力の強いセイヨウミツバチに駆逐されてしまうのではないかと懸念された。しかし天敵のオオスズメバチの存在がそれを阻んでいる。

オオスズメバチは在来種としては例外なのか、”世界一強い蜂”なのだそうだ。キラービーと恐れられるアフリカナイズドミツバチは非常に凶暴で攻撃性が高いが、これに対抗しうる蜂は日本のオオスズメバチしかいない。

ネット上で「アメリカではキラービー対策として日本からの輸入を検討したが、オオスズメバチが凶悪過ぎるので、アメリカの蜂が全滅することを恐れて計画を中止したらしい」という噂話がまことしやかに語られているが、「そもそもスズメバチ自体が危なすぎるので、真面目に議論されたか疑問だ」というのが専門家の見解だ。

そしてニホンミツバチは、最強のオオスズメバチに対抗しうる技を持つ唯一の蜂だ。オオスズメバチは数匹の斥候蜂が獲物となる蜂の巣を探し、戻った斥候の情報で大群を送り出す。ニホンミツバチはこの斥候蜂を大勢で取り囲み、20分ほどで48℃前後の熱を発生させる。取り囲まれたオオスズメバチは44〜46℃で死ぬが、ニホンミツバチは48〜50℃まで耐えることで、どうにか巣を守ることができるのだ。

日本にセイヨウミツバチが必要以上に繁殖しない要因のひとつはオオスズメバチの存在であり、そしてオオスズメバチになんとか対抗しうるすべを持つ蜂はニホンミツバチだけだ。地球に生きる全ての生き物が、生態系を構成する大事な一員であるわけだが、ニホンミツバチこそその絶妙なバランスを分かりやすい形で見せてくれる貴重な存在なのだ。

ニホンミツバチは4〜5月頃、巣別れする。この記事が書かれている間にも水辺の森公園から移動しているかもしれない。ぜひ穏やかに暮らせる場所に移ってくれることを願って、その日を待ちたいものだ。

2012.5.10訂正・当初の記事内容に誤りがあり、ご専門の先生から丁寧なご指摘を受けました。これに基づいて記事を訂正いたしましたが、素人の理解の及ぶ範囲ではありますので、ご迷惑のかからぬよう、お名前は伏せさせていただきます。ご親切にご指導賜り、心より感謝申し上げます。また、冒頭掲載の活き活きとしたニホンミツバチの写真も、先生のお写真をお貸し出し戴いたことを付記します。)
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