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長崎県議・野本三雄の『長崎 夢、確かなカタチに!』

県政研究

2011年 6月

コメ価格の高騰で問われるべき農業政策

田植えの終わった水田
(写真:田植えの終わった水田)

田植えのシーズンをひかえた5月、農林水産省総合食料局が『米をめぐる状況について』と題する文書を発表した。東日本大震災の影響を約14万トンの収量減と想定している。地震・津波の被害による農地や灌漑施設等の被害によるもの9万トンと、原発事故による作付制限によるもの5万トンである。

各市町村には生産目標値が割り振られており、被災地域は減少が見込まれる分について県内外に受け入れ先を募った。結果、減少すると想定される14万トンのうち、12万トンについては他の地域で補填される算段がついたようだ。備蓄米は6月末で80万トンに達する見込みで、政府は当面の米の需給について支障はないと判断している。

しかしコメの市場価格の高騰ぶりはどうだ。民間調査会社の米穀データバンクによると、ブランド銘柄米のうち、新潟県中越産コシヒカリの価格は震災前の3月9日時点では60キロ当たり1万9200円だったが、4月27日には2万3600円と22.9%上昇。秋田県産あきたこまちは20.0%、北海道空知産きらら397は14.8%の値上がりだ。

震災以前に平成23年の生産数量目標は前年より18万トン少ない795万トンと定められていたが、その上、震災の影響で22年産35万トンが市場から隔離され(政府買入18万トン、米穀機構飼料用買入17万トン)、23年産分についても作付け前契約として20万トンを政府買入したため、市場で人気のあるブランド米が枯渇したのが高騰の原因だ。大手コメ卸はJAとのつながりで安定的に仕入れられるが、中小コメ卸や大手小売は市中から買いあさることになる。

あるところにはあるはずのコメが、政府買い入れと大手コメ卸の囲い込みで市中に出回らない。国の政策には疑問を感じざるを得ないが、長崎県としては中小コメ卸を主なターゲットとして、長崎県産のコメのPRに力を入れるべきであろう。中小業者が倒れてしまうと大手業者が市場を独占し、容易に需要の見込める既知のブランド米だけが流通することになりかねない。

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