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長崎県議・野本三雄の『長崎 夢、確かなカタチに!』

県政研究

2010年 2月

県庁舎問題について、もう一度見直そう

2月4日の公示を前に、早くも知事選の政策論争が繰り広げられている。重要施策について、各候補者がそれぞれの立場を明確にされていくことと思うが、長崎県庁舎の問題について積極的な移転新築案の支持を打ち出す候補者は少ないと思われる。経済的に苦しい中で大金を投入する事業を敢えて起こすべきなのかという問いに、「それでも必要なのだ」と答えることは勇気がいることだろう。

数年来の県財政逼迫の状況も、世界的な不況下にある現状も踏まえた上で、長崎県と県議会は県庁舎の移転・新築を決定し、現在は基本構想の段階に入っている。「それでも必要なのだ」という答えは既に出ているのだ。ここにもう一度、その必要性を皆様にご理解いただき、今後の県政の動向を見守っていただきたいと考える。

県職員向けの県重要施策等研修・藤井副知事の講義資料より

先月7日、県の職員向けの研修会において、藤井副知事が『長崎駅周辺のまちづくり(九州新幹線西九州ルート・県庁舎整備)について』と題する講義をされ、この内容と配布資料が、県のサイトで公開されている。まちづくりの視点から多くの施策を総括した内容になっているが、県庁舎問題についてもかなり分かりやすく説明されているので、ご紹介したい。

県庁舎問題を明快に説明している資料が、配布資料の37ページ、『県庁舎のポイント』である。現状放置・耐震改修・現地建替え案のいずれもが、移転新築案より無駄遣いであること、移転候補地の魚市跡地の埋め立ては今年度中に既に完成しており、基金も蓄積されていることを確認している。

この資料にもあるように、県庁舎の耐用年数は、あと10〜15年しかない。この年数は補強工事をしたところでほとんど変わらないし、設計・建築と行政機能の引越しの期間を考えると、いま先延ばしにしても2〜3年以内には決断しなくてはいけなくなる話なのだ。そしてその先延ばしにした期間、分散庁舎の借上費は年2億円流出していき、魚市跡地は有効利用されずに中途半端な待機状態に置かれることになる。

ハイチ大地震の教訓

1月12日未明(現地時間)、カリブ海に浮かぶ島国・ハイチを襲ったマグニチュード7を超える地震は、地震災害の恐怖を改めて私たちに思い出させてくれた。国連ビルや大統領官邸までが崩壊し、国連職員にも多くの死傷者が出たため、災害時の拠点としての機能が果たせず、治安は悪化し、諸外国からの支援が思うように被害者に届かないことが大きな問題になった。空港に避難し、途方に暮れる大統領の「今夜どこに泊まるのか分からない」というインタビューは、災害時の拠点機能の重要性を印象付けた。

長崎にそんな大地震は来ない、と誰が言いきれるだろう。1987年の長崎大水害の時、それ以前にあれほどの水害が長崎市に起こりうると予想した人がいただろうか。2005年の福岡県西方沖地震以前に、大地震が福岡で起こるなどと予想した人がいたのか。

福岡県西方沖地震の震度は6弱とされる。同じ規模の地震が起きたら、今の長崎県庁舎や県警察署は倒壊する。長崎市周辺に大きな被害が発生し、日本国中・世界中から支援が寄せられようとするとき、長崎県庁舎はその受け入れや配布の手配が出来ないし、県警は治安維持に全力投入できないのだ。ハイチの現状はひとごとではない。

県庁舎整備の必要性・緊急性

いま必要なのは、県庁舎の移転新築が確かに必要なのだという、県民の共通の理解だ。移転先がどこであるか、移転後の跡地をどう使うかは、その認識の先にある。県庁を利用する機会が少ない方には、どうも県庁職員の利便性や居住性の向上のためだけに大金を投じるイメージをお持ちの方があるかもしれないが、現在の庁舎の欠陥は利用する県民にも不便と多大な費用負担を負わせていることを、ご理解いただきたい。

「必要なのは分かるが、急がなくてもいいじゃないか」とおっしゃる方もある。しかし、建物の耐用年数の年限が接近しつつあることはもちろん、九州新幹線の西九州ルート建設のタイミングを考え合わせると、今、県庁舎を含めた総合的なまちづくりの設計ができていないと、今後のすべての施策や民間の事業計画にも支障が出てくることをお考えいただきたい。

知事選後の3月議会に、現県庁舎跡地活用と新県庁舎の基本構想案が、県側から提示される予定である。しかし知事選の結果によっては変更があるかもしれない。県民の皆様には、この期間の県政の動向に大いにご注目いただき、ご意見をお寄せいただきたいと考える。

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