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長崎県議・野本三雄の『長崎 夢、確かなカタチに!』

今月のトピックス

2008年 8月

一晩で10億円が消えた時代もあった?!
長崎の精霊流しの経済事情とゴミ問題

長崎市の精霊流し・長崎県ホームページより
(▲写真:長崎市の精霊流し・長崎県ホームページより)

さだまさしさんの往年のヒット曲『精霊流し』は、華やかさの中に大切な人を送る切なさを歌ったものだったが、この曲でしめやかな行事を想像してやってきた当時の県外からの観光客は、あまりの賑やかさに驚いていたものだ。

各地の精霊流し・灯篭流しのイメージとはかなり違う。長崎の精霊流しは中国の風習を色濃く反映していて、死者の魂をのせた船を送る道中、鉦を鳴らし爆竹の大きな音で邪気を払いながら進むのだ。
満州で青春を過ごしたある人は「チャンコン・チャンコン・ドーイドイ!」という掛け声が、中国語の「チェイカン・チェイカン」(ちょっとごめんよ、通してください、の意)から来ているのだろうと言っていた。

華やかな祭であるから、かかる費用もすごい。
聞いた話では、景気の良い時代、爆竹や花火代が2億円、それらのカスの路上の掃除費用で5000万円、精霊船本体が500隻以上×一隻平均100万円かかるとして5億円以上、そろいの衣装や酒肴の準備、など考え合わせると、10億円近くのお金が一晩で消えたとか。

現在では一時期の壮麗さはない。大きさを競ったりおくんちの山車(だし)のような引き回しが減って、本来の仏教行事の姿を取り戻しつつあるようだ。それでも、昨年長崎市が用意した後片付けに要した費用は、路上の清掃に1300万円、流したあとの精霊船の処分に2500万円の計3800万円にものぼる。

流された精霊船やこも包み(供え物)はどのように処理されるのか。川や海に流したりはしないし、その場で燃やすこともない。精霊流しが終わった後、精霊船は、市の清掃工場の仮置場に運ばれる。

燃やせるもの(木、竹)と燃やせないもの(ビニール、プラスチック類、針金やキャスターなどの金属類)に分別され、燃やせるものはこも包みとともに焼却し、燃やせないものは処分場に埋め立てている。風情がないと思われるかもしれないが、環境に配慮してのこと、ご先祖様もお許しくださるだろう。

そういうわけで、流す側にも後々のゴミ処理を考えた対応が望まれる。こも包みの中に、缶詰、食品トレーなど燃やせないものは入れないこと、精霊船にバッテリーを付ける場合は、取り外しやすいように工夫し、各自で持ち帰る、などである。見物客も、路上にゴミを捨てるなど論外だ。

精霊流し終了後の深夜、街に出てみたことがおありだろうか。お盆休みなど関係なく、人海戦術で丹念に路上を清掃している清掃局員の姿には頭が下がる。

何しろ180トンものゴミが一日で出されるため、精霊流し後の数日は粗大ゴミの引き取りなどが行われないが、むしろ何事もなかったかのような路上の美しさに感謝することこそ、先祖供養の心に通じるような気がする。

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