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長崎県議・野本三雄の『長崎 夢、確かなカタチに!』

県政研究

2007年 9月

長崎県情報化推進計画の第2次改訂への要望事項
大型コンピューターから“ダウンサイジング”の戦略的見直しと
ITの“地産地消”の推進について

平成16年に第1次改訂された「長崎県情報化推進計画」が、平成19年の今年で計画期間を終了する。平成20年度からの第2次改訂の作業が進んでいるであろうが、これまでの成果と経過を公表し、速やかな次期計画策定の進展を期待し注目している。 そこで、次期改訂において、検討していただきたい事項について、いくつかの要望を述べたい。

これまでの情報化推進の基本戦略目標としては@ITの“地産地消”の推進、A県市町村連携のシステムモデル作り、B高速情報通信網の整備、が挙げられている。

私が注目している具体的な取り組みは、@大型コンピューターから“ダウンサイジング”への戦略的見直し、A システム開発の“長崎県方式”と“ITの地産地消”の課題解決、の2点である。

大型コンピューターの廃止と“ダウンサイジング”の戦略的見直しでは 担当県職員のIT技術研修の充実に万全を期されたい

第1次改訂の計画の中で、県は大型コンピューターを廃止し、オープンなWEBシステムへダウンサイジングして、コスト削減と効率的な行財政の運営に寄与するとしている。IT技術の進歩からダウンサイジング化は大きな流れであり、その努力はしなければならない。

見直し作業期間は、平成17年度から平成28年度までの11年間だが、来年度で専用端末機廃止、平成24年度には大型コンピューターが廃止される。

見直し対象業務は、県税・予算編成・財務会計・職員人事給与の基幹業務、そのほか土木工事設計積算など64業務。オンラインシステムが11業務で、その他が53業務である。特に、巨大なオンラインシステムの作業は難度が高い。

ダウンサイジングの経費節減効果として、将来(平成29年度以降)は、現在年間約7億円の運用コストを約3億円に圧縮できるとしている。現行の大型システムからの変換に投下される全体経費は、平成17年度から平成28年度までに27.6億円。投下コストは、平成28年度までにほぼ回収できるとしている。

見直しの年次計画では、平成20年度までに、画面系(入出力関係)を開発運用できるようにして専用端末機を廃止、平成24年度末には計算系のシステムをつくり大型コンピューターを廃止する。平成28年度までに最適化の作業をすると見込んでいる。

IT関連技術の革新は早いスピードで進行する。計画期間は長期であり、その間の変化に柔軟に対応することは、担当する県職員の高度なIT技術が要求される。

システム変換作業は、業務パッケージは原則として採用せず、県独自システムとして開発し、分割発注し、地場産業が受注しやすい環境づくりをすることで“ITの地産地消”をめざすとすれば、担当職員がシステムエンジニアー(SE)として委託業者に指示書により適切な指示をすることが不可欠であり、その質によって委託料は大きく変動する。

推進計画では、県職員のIT技術の水準について高い評価をしているが、その高い水準を継続していくことは、一般行政とは異質なものであろう。担当県職員の養成に万全を期する計画を付加されることを要望したい。

移行作業に充分な検討期間、機密保持への配慮を

ダウンサイジングとはいえ、業務の検討によって対応に細かな配慮が求められる。

例えば、5月に一斉に発送される41万3,284件(平成19年度)の自動車税納税告知書を考えてみよう。大型機の高速印刷機で昼夜を分かたず印刷しても数日を要する。印刷用ファイル・特殊な用紙・印刷ソフトを提供して外注するのか、検討結果如何は機器整備にも大きく影響する。

移行作業には、充分な検討テスト期間をとっていただきたい。最近の、銀行業務や年金統合業務に見られるトラブルの多くがコンピューターに原因ありとされるが、移行作業に問題ありといえる。その轍を踏んではならない。

県業務には機密事項が多い。専用端末機を廃止することからは、特に機密保持・セキュリティに配慮したシステムの検討が最重要事項であろう。

“ITの地産地消”から“県業務パッケージのオープンシステム”をめざせ!
ここでも鍵を握るのは担当県職員のIT技術の向上だ

「財務会計等に関わる業務パッケージは、ライセンス料などの将来的な負担が大きいため、原則として採用せず、特定企業の技術に依存しないオープンなシステム」をめざし「詳細な仕様書を作成し」県内企業が無理なく受注できるようにするとしている。

法律改正などでのプログラムの修正も1箇所で修正し、作業の重複を避けることができるなど、パッケージソフトを利用するメリットは大きい。しかし、作成したソフト企業の“知的創造権”の主張が強く、開発に協働したソフト委託元(この場合、長崎県)の権利が弱いという問題点がある。業務自体は各県共通部分が多いので、各県が協働開発してオープンソフトとして開発することができれば、メリットは大きい。

長崎県が率先して各県に提供できるオープンシステムを作り、ITの地産地消で作成できることを実証できれば画期的といえる。計画では、このことを“長崎県方式”としているのだと理解したい。

そのためにまず必要なことは、やはり県職員のシステムエンジニアとしての技術水準が鍵を握っていると思う。長崎が全国のIT集積中心地となる、その契機となることを期待したい。

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