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長崎県議・野本三雄の『長崎 夢、確かなカタチに!』

県政研究

2007年 8月

“物品調達等の不適切事務処理”の再発防止策を知事に要望
〜県監査委員としてのこの1年を顧みて〜

平成19年5月、県議会選出の県監査委員として1年間の任期を終えた。
県監査委員は4人、そのうち2人が県議会から選任されることになっており、この1年間は、同僚議員の萩原康雄君と私、野本三雄が選任されていた。波乱の1年を顧みて、私の思いを述べたい。

波乱、という表現を用いたのは、言うまでもなく、一般に“預け”といわれる“物品調達等の不適切な事務処理”事件に、監査委員として真正面から取り組むこととなった私の正直な気持だ。

一連の不正事件は、多くの県職員が積み上げてきた県民の信頼を一瞬にして喪失させた。昨年度の監査委員は職務のほとんどをこの件の前向きな対応を案出するために費やすこととなり、平成19年1月29日に、平成18年度随時監査の結果を報告書として金子知事に提出した。まず、以下にその概要をご紹介したい。

監査報告(1)不適切事務処理の発生要因分析〜公務員としての意識の希薄化と組織の機能マヒなど

報告書のなかで、監査委員としては、この不適切事務処理問題の発生要因を次の4項目にまとめている。

 1.県職員の意識の中に、公金意識や手続きなどルール遵守(コンプライアンス)の意識が希薄であったこと。
 2.物品購入の発注・検収などの権限が実質的に一部担当職員に集中し、チェック機能が充分に働かなかったこと。物品管理で登記省略される小額備品(3万円未満のカメラなど)の管理が杜撰であったこと。
 3.所属長の内部掌握不足。物品購入の不正も、その実情を担当課長や係長から報告を受ける機能を果たしていなかったこと。
 4.その年度の予算を年度内に使い切る慣行があり、また、実態にあった予算の配分がなされていないこと。

監査報告(2)具体的対策への要望〜細かな対策も抜かりなく対応すること!

報告書では、県職員の意識改革、公務員倫理・公金意識の確立、仕事がしやすい財務システムの検討を要望するとともに、具体的な対策として、下記のような要望をしている。

 1.全職員に物品調達制度の周知徹底をすること。発注から納品まで一定の期間がいることの理解不足から、見積書・請求書の日付けを書き換えて購入時期を変更処理するなどになり、さらに大きな不適正処理への遠因となっていた。
 2.緊急時等の調達除外制度を周知徹底すること。1業者に他業者の分も合わせて見積書を持参させるなど誤った緊急時処理をしていた。また、在庫管理を改善し緊急処理の発生をなくすことを指摘している。
 3.計画的な物品購入管理の徹底をすること。大量の消耗品在庫や在庫数の確認が杜撰なことが見受けられた。
 4.公共事業の事務費の使い方の見直し、地方機関の所要額を把握して残額を工事費に振り向けるなどの適正化をすること。事務費の執行残額が不適正な事務処理の財源の一部になっていた。
 5.年度末の専決補正予算のあり方を見直すこと。決算の事務処理において、年度末の地方機関の予算執行額を期日前に確定作業をするため、予測にあわず残額が生じたときの不要額処理に困っての予算消化処理が、不適正事務処理の財源発生の一因となっていた。
 6.効率的・実行性のある事務手続きを確立すること。事務処理が煩雑となり事務量の増加しないよう配慮し、再発防止策の定期的検証をすることが肝要である。

監査報告を終えて・県職員各位への要望と私の決意

知事はじめ、現職と既に退職した県職員は、外部調査委員会によって報告された「預け金の返納」について、みんなの責任と受け止めて共同して対処することとなった。今後の再発防止対策としては、県当局は県職員の公務員としての意識改革をはかり、物品調達の組織を改めるなどで対処している。

監査報告書をご覧いただければわかるように、ひとつひとつは、県職員個々人の倫理に基づくもので、いわば職員の規範意識を問うものになっている。再発防止策も、「何をいまさら」と思われるであろう、一般常識の範疇である。

県職員ひとりひとりが、そうした基本に立ち返ってほしい、というのが監査委員の思いであった。県職員が今回の件で委縮してしまい、本来の業務への支障を来たすことがあってはならない。県民の目線に立って、明るく楽しく元気よく、県政推進に寄与されることを切望する。

私自身も、県行政のチェック機能を負うべき議会および監査委員の職にある者のひとりとして、その機能を充分果たしえていなかったことを痛切に反省している。今後は同様事案の再発が防止されるように努力していきたい。

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