平成18年度も厳しさが増す県の財政運営
公共事業は前年比6.8%の減額
厳しさが増す県の財政運営、引き続く公共事業受難の年
平成18年度県予算(案)の概要が2月21日に発表された。一般会計予算は7,280億円(前年度7.095億円)で、3月県会提案の予定である。公債費(借金返済)を除くと、前年当初予算額を下回る。

公共事業費は、1.030億円の計上で前年度から75億円、6.8%の減少。他の事業費に比べて最大の減少だ。女神大橋の完成に伴う37億円減が大きく、港湾漁港45億円減であり、一方で道路街路19億円増、河川砂防6億円増である。

ここ5年間の傾向は公共事業で約40%の減少であり、今後も当分回復はないと考える。

大きな流れとしては、平成16年12月に県が発表した「中期財政見通しを踏まえた今後の収支改善対策」の財政破綻回避の策がとられ、節約と貯金を取り崩しながらの綱渡り財政運営が引き続くとされているからだ。

歳入に対して歳出が大きく財源不足だ。貯金の取り崩しになる。

平成18年度の政調整3基金(預金)の取り崩しは、当初予算で195億円、18年度末は、かろうじて“残高あり”281億円になるとしている。いずれにしても厳しい改善策によって、かろうじて財政再建団体(破産)転落を先延ばしにしたというところだろう。


長崎県の収支改善対策
借入金頼りの体質には注意!

再建団体転落を避けるために、財政収支の改善額がとられている。

計画では、平成21年までの5年間の改善額をあげている。改善策は「歳入の確保」と「歳出削減」の双方から検討され、改善額は合わせて469億円を節約するとしている。そのうち155億円が平成18年度の節約目標だ。

当初予算では、目標を上回る161億円を措置したとしているが、歳出削減95億円の半分で最大のものは、返済期のきた公社債の借り換え繰り延べ76億円というところは苦肉の策というところだろう。
県政研究
歳入確保66億円のうち財政健全化債の発行49億円という。

改善とはいうが、これは言葉のマジックのようだ。借金返済を先送りして切り抜けているにすぎない。このところ節減努力に係わらず県債残高(借金残高)は増加している。頭の痛いことだ。
“赤信号みんなで渡れば”では危険!
他県の県財政状況を、その基金残高の変動からみてみた。基金の動向は財政状況のバロメーターである。

財政逼迫は、全国各道府県で同じだ。国が地方財政の方向を決めているのだから心配しても始まらないといっても、他県に先駆けての財政再建団体(破産)になることだけは避けねばならない。

九州各県の動向を見ると、平成18年度末で預金残高が赤字になる可能性があるのは、熊本県と佐賀県のようだ。(基金残高マイナス予測)

“赤信号みんなで渡れば怖くない”と言っていると車に轢かれることになる。

赤字が一定限度を超えると国から財政再建団体に指定される。

再建団体になると、まさに破産管財人(国)の管理下にある企業になる。長崎県は46年前の昭和31年に財政再建団体第1号の不名誉な歴史をもっている。“前車の轍を踏まない”で、用心したい。