長崎魚市からみた水産業の活性化
漁港水揚げトップをめざせ!
長崎県の水産業の位置づけ
水産業は、加工・流通・造船・漁業資材など関連産業の裾野が広く、特に、離島地域では主要な基幹産業の地位を占めている。

長崎県は、わが国の海面漁業の水揚高などあらゆる面で上位を占めている。特に、海面養殖漁業の先進県である。

長崎漁港は漁港水揚げ高日本一を目指そう
長崎県で水揚げされる水産物は、産地水揚げ流通拠点である長崎、佐世保、松浦の卸売市場または漁協系統共販により関東、京阪神などへ生鮮出荷されている。

平成16年度で、日本の漁港水揚げ金額でトップを競っている長崎魚港だが、水揚げ量は昭和54年をピークに激減している。日本一の施設を誇る長崎漁港が、その機能を十分に発揮するようにしたい。

その実現のために、以下の点を今後の検討課題として提示したい。

@新しい集荷体制の確立で活性化
 〜活魚・冷凍物・水産加工品など

長崎漁港が元気を失った最大の原因は、長崎漁港を基地としていた以西底びき網漁業の壊滅的な撤収による集荷力の低下にある。地域水産の振興には、魚市の活性化は欠くことができない。

長崎魚市では新しい集荷体制づくりでその挽回を図るために、「活魚売り場」や「冷凍品売り場」、「水産加工品売り場」を開設している。それらの取引高のウェイトは、鮮魚に匹敵してきた。

地元漁船ばかりでなく西日本各地からの漁船も長崎港を基地として水揚げしているが、高い魚価の形成が集荷の鍵であり、長崎魚市の最大の努力点だ。鮮魚仲買業者や強力な買付け業者の市場参加で価格形成が可能になる。

長崎漁港の特徴は、魚種が豊富で価格形成力が強い点にある。平均魚価は平成15年で長崎魚市は1キログラム当たり322円。松浦魚市はアジ、サバを中心に158円である。アジ、サバの市場価格は大量取引をする松浦魚市の影響が大きい。
県政研究
A地の利を活かそう
 〜中国などからの鮮魚輸入

わが国の魚介類の自給率は、平成12年で60パーセントを割っている。水産物の輸入に対応することを避けることはできない。全国の水揚高上位の漁港では、遠洋漁業の基地港や鮮魚輸入に力を入れている漁港が多い。長崎港の特性は、中国に近いことである。長崎魚市では中国からの鮮魚輸入のためには職員を中国に派遣している。

長崎魚市の中国からの輸入量は、平成16年で1万775トン。長崎魚市取扱量の1割に相当する。金額では約35億円である。魚種が豊富な底引き魚の60パーセントを占めている。底引き魚は高値が付く。長崎魚市は、この特性を生かさねばならない。

B長崎産魚の評価を高めよう
〜ブランド化や水産加工品“長崎俵物”

ごんあじ、野母んあじ、健康ハマチなどの商標登録は県下で18種。水産加工品の“長崎俵物”も、かまぼこなどの長崎県産品の評価を高めている。未利用魚種に市場性をつけることにも漁業者や加工業者と県行政のチームプレイが有効である。

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中国、韓国とも海の再生産力を保持するため漁業での協力体制を高めるなど、長崎県の水産業振興の課題は多い。長崎魚市も、また地域水産の発展と共にあると思う。
 漁港取扱高ランキングベスト10(平成16年)
水揚げ数量(t) 水揚げ金額(千円)
銚子 201,046 福岡 76,631,959
焼津 196,697 長崎 40,618,648
松浦 158,211 三崎 40,100,639
釧路 155,780 焼津 35,991,655
福岡 152,743 八戸 28,688,745
八戸 152,743 根室 27,570,423
石巻 127,046 松浦 24,754,584
長崎 122,986 下関 24,754,584
稚内 121,906 気仙沼 29,479,785
10 枕崎 121,566 銚子 20,432,747