5 農林水産業の近代化と体質の強化
まず、長崎漁港の厳しさを認識しよう
 〜長崎漁業の最盛期を歩まれた坂田さんに聞く〜
野本三雄の見ます・聞きます・話します 1・高齢化社会に対応し、生きがいのある社会づくり 2・女性の地位向上と能力の発揮できる環境づくり 3・たくましい心と体を育て、豊かな感性を育む学習環境 4・暮らしと産業の基盤である交通網の整備促進 5・農林水産業の近代化と体質の強化 6・商工・観光の振興
野本三雄のお約束
最盛期の長崎魚市社長として活躍された坂田正文先輩に、長崎漁港の将来についてのお話をうかがいました。「明るい展望は難しい」と厳しいご意見でしたが、後輩の我々としては、その中から未来を探らねばならないと思うのです。文責は野本三雄にあります。

漁業規制が長崎の漁業に打撃、いまや消費地
経済水域2百海里時代になって、東シナ海の漁場から日本の船が締め出されたことが痛い。ここを漁場とする山口・島根など他県の船が長崎港を基地としていたほか、以西底引き漁船が400隻はいたが、漁場をなくしたこれらの船がいなくなった。沖縄から東の太平洋は浮き魚マグロ・カツオ・アジ・サバの漁場で長崎の漁船の漁場ではない。

長崎の地元漁船は、近海が良い漁場なので沖に出ず、水揚げの大部分は、底引き漁業や県外船が占めていた。底引き漁業は四国の出身者が多く、それを長崎の漁業は盛んだと錯覚していた。これが消えたのが痛い。長崎漁港は海から宝を持ってくる生産地だった。いまは消費地になり手数料で生きている。漁業がだめになると関連の造船所も厳しくなる、それに気付かねばならない。

長崎新漁港の効果は?消えた県外漁船は福岡の港に逃げた
住宅団地はできたが、新長崎漁港に投資された1400億円の効果には疑問が残る。港づくりには国・県が力を入れ、私も建設推進協議会の会長でしたので辛い立場だ。

あそこは、慰安と休養の場がなくて県外船は福岡に基地を変えてしまった。30〜40日間も海で漁をするのだから、県外船が長崎寄港すると、その家族が長崎に来る。慰安と休養の場がない港は基地にしない。かつては、長崎の大波止や稲佐の岸壁に並ぶように係船していたものだが‥

長崎魚市には商社機能の充実が必要だろう
養殖漁業や活魚の流通に過大な期待は持てない。和歌山や愛媛の生産地は消費地に近いので有利。長崎は輸送コストの負担があり、長崎漁港としては大きな期待はできない。リスクは大きいが、買い付け業務に取り組む必要がある。つまり、
商社機能に活路がある
だろう。

── 坂田先輩のお話
は、まだまだ尽きません
でしたが、今日のところ
は、これまでにいたしま
しょう。




→漁港取扱高ランキング
ベスト10(平成16年)
  水揚げ数量(t) 水揚げ金額(千円)
銚子 201,046 福岡 76,631,959
焼津 196,697 長崎 40,618,648
松浦 158,211 三崎 40,100,639
釧路 155,780 焼津 35,991,655
福岡 152,743 八戸 28,688,745
八戸 142,785 根室 27,570,423
石巻 127,046 松浦 24,754,584
長崎 122,986 下関 23,684,279
稚内 121,906 気仙沼 29,479,785
10 枕崎 121,566 銚子 20,432,747