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野本三雄の 県政研究 ライン
長崎県の財政危機回避策を考える・平成16年度一般会計歳出予算を7,300億円に

平成16年度の長崎県一般会計予算

歳出要求額7,844億円



歳入見込み額7,333億円
(中期財政見通しより)

財源調整3基金の取り崩し?額 511億円

リストマーク 平成16年度一般会計歳出予算を7,300億円に圧縮しよう
長崎県は、平成16年度一般会計歳出予算の関係各部からの要求額は、7,844億円であると発表した。
一方、歳入額について「長崎県中期財政見通し」では、平成16年度は7,333億円と見ている。
歳出額を要求額のまま認めると511億円の赤字ということになる。
赤字は、財源調整3基金(財政調整基金、退職基金、県債管理基金)を取り崩して充当することになるが、残高は531億円しかない。これを使ってしまうと平成16年度で預金残高がなくなり、平成17年度の予算編成もできなくなる。
当然のことながら、県財政当局は、厳しい査定で減額に努めるであろう。

今後の県財政の健全性を保つためには、少なくとも収支が均衡するように平成16年度一般会計歳出予算を7,300億円に圧縮する必要がある。

基金の取り崩しは避けるべきだ。

リストマーク 「長崎県中期財政見通し」
「長崎県中期財政見通し」では、平成16年度の歳入7,333億円にたいして、歳出7,656億円、差し引き323億円の赤字。赤字のうち128億円は財源調整3基金を取り崩して充当するとしている。すでに中期計画の段階で赤字が折込み済みなのだ。

しかし、これでは県財政の健全性を保つことはできない。

「見通し」は、4年後の平成20年度で、財政調整基金は底をついて、県の財政は破綻するとしている。つまり、「見通し」以上の減額をしなければ、県財政の健全性は保てないことになる。
「見通し」は、そうならないように、どうしたらよいのか、考えるための資料だと考えるべきだ。

リストマーク いまは、予算の節減策を実行するとき
各部の要求額をみると、どれをみても、もっともで必要な予算にみえる。
節減策は、なかなか見えてこない。
凶悪な犯罪が増えるから警察官の増員はいる。
子供の教育は重要だ。
食中毒や狂牛病が心配だから監視員や検査員は減らせない。減らせないどころか、検査能力をあげるためには増員したいのだ。
公共事業の削減も、いっぱい、いっぱいだ。
福祉水準の低下は、まかりならぬと・・・・。
こうなると節減はできなくなる。

しかし、やらねばならない。
破綻させてから、国の手で再建してもらえばよいなどという、他人任せはできない。
県議会は「行財政改革特別委員会」で、知事に改革の提案している。
知事も「事業効果判定」で事業の見直しをしている。
無駄を省き、事業に優先順位を付けて、覚悟を決めて、財政との取り組みが肝要。
努力されているのはわかるが、いまはもう、実行する時だ。

リストマーク 「準用財政再建団体」への道を進むな
実質収支の赤字が一定率(※参考1)を超えると、「準用財政再建団体」(破産のようなもの、財政再建団体ともいう)に転落する。長崎県は、昭和31年にこの制度の適用全国第一号の不名誉な記録をもっている。昭和31年から7年間、起債償還に専念しなければならなかった。

当時の、長崎日日新聞は次のように解説している。「この計画は、一口に言って赤字を棚上げするために特に起債(借金)を許すが、年賦で返すこと、ただし、借金を返せるように、なんでも切りつめよというもので、そのためには自治庁で認めたことを監督し指導もする。早く言えば“地方公共団体”から財政的には“国の出先機関”になってしまうことである。」

このようにならないことを願っている。

※参考1
実質収支の赤字 > 標準財政規模の5%、

標準財政規模=普通交付税+(基準財政収入額ー譲与税等)×100÷80)+譲与税等


リストマーク 国の地方財政計画と九州各県の財政状況をみると、破産直前が3県。国の新しい地方財政再建策[三位一体の改革]に期待
長崎県だけではない。地方財政は、平成6年以降多額の財源不足が続いている。
地方財政の大枠は国の「地方財政計画」で決定され、地方の自由度は低い。その間、国は地方にも多額の起債(借金)をさせることで切り抜けてきた。借金には限度がある。
ここにきて、抜本的な地方財政制度の確立、三位一体の改革に取り組んでいる。
しかし、都市圏の富裕都府県と地方財政弱小県の財源確保の対立は激しく、都市圏選出国会議員の強い圧力は、弱小県の危機感を高めている。

ここ数年間の、九州各県の財政事情は厳しさの度合いを深めている。
起債でも財源の確保ができず、毎年の基金(預金)の取り崩しでまかなっている。基金の残高は激減している。
九州の雄、福岡県でも平成13年で基金残高709億円になり、これはピーク時の半分以下で、県財政は危機的な状況を迎えているとしている。

長崎県は、平成15年度で306億円の基金取り崩しをした。今後も財源不足は続き、4年後の平成20年度には“使用可能な基金が枯渇し財源不足を補てんできなくなる”見通しだ。悪くすると、その時期は早まることも覚悟しなければならない。
大分県は、3年後の平成19年に“基金枯渇、財政再建団体”になりそうだと試算。
鹿児島県は“平成16年度には財政調整に活用可能な基金が枯渇、平成18年度には「財政再建団体」に転落する。”と予測。
九州の3県が“破産直前”だと悲鳴を上げている。

財政弱小県としては、この実態を国に強く訴え、新しい三位一体の制度での“県民生活の確立”に期待せざるを得ない。
当然のことだが、自らの財政状況改善の努力はしなければならない。

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1月
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2003年
12月
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