たかがクルマのことだけど

同乗者にお客様気分を持たせない


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 ドライバーが黙々と運転し、同乗者が騒ぎまわるドライブはしたくない。運転に支障がなければ同乗者にリラックスさせてもいい。でも、ドライバーのストレスがたまりやすい長距離ドライブではお客様気分を排除したい。

 送迎のために免許をとらされたから人を乗せるのに違和感はない。でも、ひとりで走り慣れてきたせいか同乗者がいるとなぜかわずらわしく感じた時期もあった。特に、運転にあれこれ口をはさむ者は絶対に同乗させたくない。文句ばかり並べて役に立たないし、運転させれば頭の切り替えができなくてミスを繰り返した。

 同乗者に望むことはすでに述べたので繰り返さない(第1部を参照)。ここで言いたいのは、運転ができなくても同乗者はメンバーであって、お客様ではないというだけである。

 旅にクルマを使うなら運転以外にもやることはたくさんある。
●地図を見る
●通過地点の確認
●ドライバーの疲労把握
●他の同乗者の気分転換
●後方や側方の危険の把握
●駐車場や後退時の誘導
●休憩場所の選択や決定
●観光ポイントの選択
●宿の予約や交渉
●写真やビデオの撮影
●出費や所要時間の記録
などやることは多い。すべてをドライバー任せにするから無責任になるのだ。同乗者はその一部を負担すればいい。

 例外は乳幼児と老人だけである。狭い室内に押し込められ苦痛を強いられるからだ。親の都合でクルマに同乗させている者まで無理強いはしない。また、体力が衰えている人に気疲れさせてまで同乗させる気はない。

 旅にクルマを利用するときには、同乗者に役割を持たせる必要がある。ドライバーが運転に専念できるように各自に責任を持たせることだ。小学生でも教えれば地図を見たり、通過地点の確認はできる。甘やかせて何もさせないから退屈で騒ぎ出したり、居眠りをはじめるのである。我が家では子どもをそうして鍛えてきた。旅の思い出は自ら行なった自負でいっそう深まるようだ。

 むろん、任せる以上多少のミスは目をつぶることだ。自信を持たせることに努めよう。また、誉めることも大切である。叱れば萎縮するだけだ。任せたことが実行されているかときおり確かめることを忘れてはなるまい。そして、忘れてはならないのはクルマを動かすのはドライバーだということである。

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