断定が苦手

 自分の書いた文章を読みなおしてみると、どうも曖昧である。日常エッセイの方の‘陽だまりの中で’はその性質上、仕方ない部分もあるが、テーマを決めて書いている‘空に浮かんだ白い雲’の方も明確な結論などというものが明示されることもなく、揺らいでいる。

 自分としても、明確な結論というものを提示できればと思っているのではあるが、どうもそれを避けてしまうというか飛び付く事ができない。何故、それができないのか、その答えは単純である。要は‘よくわからない’からなのだ。

 書きたいテーマを決めて、それについて書き始める。しかし、書き進んでいくうちに、これは本当なのだろうかという疑問が浮かんできてしまう。それを‘自分はこう思う’ということで切り抜けることは可能である。しかし、‘自分はこう思う’ということを普遍的してしまうことにどうしても躊躇してしまうのだ。かくして、尻切れトンボのような文章ができあがるわけである。

 しかし、尻切れトンボに無理矢理、尻をつけることにはどうしても抵抗がある。わからないものはわからないと書いた方がいいのではないか。世の中、これは確かだと言い切れるようなことなどほとんどないような気がする。

 人気のHPやブログを読んでみると、結論がはっきりと書いているものが多いように思う。だけど、その結論には首を傾げたくなるものも少なくない。面白さを優先させるか、謙虚さを大切にするか、今は後者の方をとりたいと思う。(2006.1.29)




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