文章の加筆・修正について

 会社で仕事用のマニュアルを書いたことがあった。完成した後、部署で働く人間に回したところ、誤字・脱字の指摘がかなりあり、また記述がわかりにくいといわれた箇所もあった。仕事用マニュアルであるから、多少の誤字・脱字はそれほど問題はないと思うが、わかりにくい記述は作業に影響することも考えられる。そのため、苦労して数カ所書き直し、ついでに誤字・脱字を指摘された箇所も修正した。他人に利用されることによって、マニュアルはだんだんと完成度が高くなっていったのである。

 HP用の文章でも、同じようなことがいえる。特にこのサイトのように、文章をメインとしているテキストサイトにおいて、誤字・脱字は恥かしいことだし、まして文章のいい回しによくわからない箇所があってはいけない。しかし、HPの場合、読者から誤字・脱字の指摘がされることはほとんどないし、意味が不明の箇所の問い合わせもほとんどない。したがって、これらは自分で発見して、修正しないといけないのだ。ところがである、アップしているものを読み返してみると結構あるのである、誤字・脱字や文章のおかしい箇所が…。

 僕の場合、まずワープロソフトを使って文章を書く。一通り書き終わったところで、読み返してみる。ここでは、自分の表現したいことがいえているか、おかしいいい回しがないかのチェックが主体となる。当然、誤字・脱字についても気づいたものは直すが、こちらのほうにはそれほど力をいれていない。読み返してみて、さらに書き加えたり、不要な箇所を削除したり、おかしい文法になっているところを直したりして完成したら、今度はエディターを使って、これをHTML化する。

 タグを付け終えたら、これをブラウザに表示させて動作確認し、入念に読み返していく。ここでは、誤字・脱字のチェックが主となるが、一部、文章を書き直すことも多い。誤字・脱字は大抵数カ所は見つかる。そして全て終えたら、ネットに繋ぎサーバーにアップして、全ての動作確認をして終了となる。

 アップしたものも、たまに読み返している。定期的にというわけではないが、気が向いたときに読む。日記のような側面もあるので、あのときはどんな気持ちだったのだろうとか、どんなことをしていたのだろうとか、そして、こんなときに誤字・脱字が見つかったりするのだ。誤字・脱字があったり、文法のおかしい文章が数ヶ月も、人目に晒されていたと考えると、汗顔の限りではあるが、そういう場合はすぐに修正をすることにしている。後で…と考えると、忘れてしまって永久に放置ということにもなりかねないからだ。

 読み返した後に、大幅に加筆するということはないが、いい回しが気に入らなくなり、数行書き直すことはある。文章というのは、難しい。文章の完成度を高めるには、とにかく読み返して修正を重ねるしかない。(2005.3.20)




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