パソコン通信の頃、他者とのコミュニケーションツールは3つだった。メール、掲示板、チャットである。インターネット時代になっても、それはあまり変わっていない。特に全く知らない人と交流を持つには、掲示板とチャットということになる。しかし、チャットはお互いがリアルタイムで向き合わなくてはならず、掲示板がその中心だ。 掲示板であれば自分の好きな時間に、自分の関心事を書き込んで反応を待つこともできるし、他人の書き込みにじっくりと考えてから自分の意見をいうこともできる。僕がパソコン通信をやっていた頃はかなりうまくいっていたように思う。うまくいっていた理由は参加者がある程度決まっていたこと、掲示板に明確なテーマがあったことの2つが大きかったように思う。 参加者がある程度決まっていたというのは、パソコン通信だったため誰でもアクセスできるといった環境ではなく、会員のみだったのだ。また掲示板がテーマごとに分かれていた。映画好きは映画好きが集る掲示板があったし、車好きは車好きが集る掲示板があり、ある程度参加者が決まってくると「荒らし」という非生産的な行為はあまり発生しなかった。ただ、全くなかったかというとそういうわけでもなく、たまにはわけのわからない書き込みがあったり、大量のブランクをアップロードするといったいたずらもあった。 僕がよく書き込んでいた掲示板は星に関するものだった。1回だけ、今でいうOFF会のようなことをやった。今までハンドルネームだけでしか知らない人と実際に会ったときは、違和感を覚えた。ほとんどの人がオタク系であり、星好きというよりはPC好きという感じの人ばっかりだったからだ。だけど、今考えてみるとみんな「立派な大人」ではあった。「立派な大人」というのは年齢層が高かったということである。 インターネット時代になり、掲示板は大きく開かれていくようになった。そして多くのHPに掲示板があるが、その中でうまくいっているものといったらほとんどないように思う。うまくいっていないのにはいろいろなパターンがあるが、その中でもよく見かけるものを上げる。
その1.仲間うちだけで盛り上っている。
その2.荒しばっかりで、内容のある書き込みが少ない。
その3.書き込みがほとんどない。
その4.当り障りのない書き込みばかりである。 最近の掲示板というのはある書き込みに対して、管理人がレスするというのが当たり前になってしまっている。パソコン通信の頃、その掲示板の責任者はあまり登場しなかったような記憶がある。利用者同士での意見交換の場となっていたのである。そうなってくれればいいのだが、そういうのは横レスとかいわれて嫌う傾向があるようだ。ずぼらな僕にはHP用の文章を書くのが精一杯という状況なので、物理的にも無理のように思う。それに掲示板によってHPの性質が悪い方向に変わってしまったところもある。以上のような理由から、僕には掲示板を管理して、うまく運営していく自信が全くない。それがこのHPに掲示板がない理由なのです。(2005.1.4) |