Disk Backup ver 2.35 User's Manual (c)1996,2008 By NOB 本アーカイブ (BUP2353.LZH) には、次のファイルが含まれています。 御確認下さい。 BUP.COM :ソフト本体 BUP235.TXT :取扱説明書 (このファイル) <はじめに> このソフトは MSX-DOS 上から 2DD フロッピーディスクのコピーを行う ためのプログラムで、以下のような特徴を備えています。 ・RAM, VRAM の両方をバッファに用いて、ディスクの入れ替え回数を なるべく少なくしている。 ・Ver 2.00 からは DOS2 のマッパ RAM をバッファに加えることで、 さらにディスクの入れ替え回数を減らすこともできる。 ・Ver 2.11 からは「μ」を、Ver 2.21 からは「MPBIOS」を使用する ことによって、DOS1 でも DOS2 と同じようにマッパ RAM を使って ディスクの入れ替え回数を減らすことが可能。 ・コピーの進行状況 (エラーの有無を含む) を画面上から容易に把握 することができる。 ※「μ」 (よっしゅ氏作) は Ver 1.05 を、 「MPBIOS」 (MTKオリジナル氏作) は Ver 1.00 を 使用して動作確認を行っています。それより以前の版での動作に ついては無保証です。 <動作環境> このソフトは、以下の環境を備えた MSX で動作します。 ・MSX2(VRAM 128KB)/2+/turboR ・MSX-DOS or MSX-DOS2 MSX-DOS2 または DOS1+互換マッパ RAM で、マッパ RAM をバッファと して用いるためには、下記の個数の空きセグメントが同一のスロットに あることが必要です。バッファとして確保できた場合には、起動直後に そのスロット番号と確保したセグメントの個数を表示します。 ・読み書き二回モード: 14 個の空きセグメント ・読み書き四回モード: 3 個の空きセグメント <使用方法> このソフトを起動するには、MSX-DOS 上で A>BUP [x: [y:]] [options] と入力します。ここで x: は読み込み用ドライブを、 y: は書き込み用 ドライブを指定します。ドライブの指定を省略した場合の動作は、次の ようになります。 ・両方とも省略:デフォルトドライブを使用します。 ・ y: のみ省略:読み込み用ドライブ x: を使用します。 ・両方とも指定:それぞれ指定されたドライブを使用します。 このソフトでは下に示すオプションが用意されています。 複数のオプションを同時に指定する場合には、各々のオプションの前に スラッシュをつけるようにして下さい。 なお、アルファベットの大文字・小文字は区別しません。 ・/M マッパ RAM をバッファとして使うように設定します。 デフォルトで設定されるオプションです。 マッパに十分な空きがない場合には何もしません。 DOS1(互換マッパ RAM なし) では無視されます。 ・/N マッパ RAM をバッファに使わないように設定します。 DOS1(互換マッパ RAM なし) では無視されます。 ・/? オンラインヘルプを表示します。 <使用例> ソフトを起動すると、タイトル、使用するドライブ名の表示に続いて、 下記のメッセージを表示して入力待ちになります (以下 "A: A: /N" と 指定したとして説明します) 。 Insert [MASTER] in drive A: コピー元のディスクを A: ドライブに挿入してスペースキー (リターン キーでもよい) を押すと、メッセージが切り替わって、画面に読込みの 進行状況が表示されます。 Reading 1/5 ..*... ここでは点 1 個が 2 トラック (18sector) に相当します。読込み中に エラーが発生すると点の代わりに星印が表示されます (なお、エラーに よっては強制終了することがあります) 。 読込みが終了すると、次のメッセージを表示して入力待ちになります。 Insert [BLANK] in drive A: コピー先のディスクを A: ドライブに挿入してスペースキー (リターン キーでもよい) を押すと、読込み時と同様に進行状況が表示されます。 Writing 1/5 ..*... 読み書きを所定の回数ずつ行って、ディスクのコピーが終了すると、 Completed. Insert system disk and press [space] when ready というメッセージを表示して入力待ちになりますので、BUP を起動した ディスクをカレントドライブに挿入して (間違いやすいので要注意!) スペースキーを押すとプログラムが終了します。なお、コピーを途中で やめたい場合には ESC キーか ctrl + stop を押し続けて下さい。この 場合にも同じメッセージが表示されます。 <補足> ※ディスクの書き込み時に進行状況に星印が表示された場合、何らかの 原因で書き込みが不完全な箇所が存在することを示していますので、 最後まで (強制終了せずに) 書き込みが終わったとしても、コピーを やり直すようにして下さい。 ※(Ver 2.12 以降) 読み書きにそれぞれ別のドライブを指定した場合、 ディスクの交換待ちメッセージを表示しなくなる代わりに、起動時に 読み込み・書き込み両方のディスクの挿入待ちメッセージ (下記) を 表示するようになります。 Insert disks on these drives and press [space] when ready ※起動時に、指定したドライブが物理的に別であるかどうかをチェック しています (仮想ドライブ判別機能) ので、物理的に同じドライブの 場合には、従来通りディスクの交換待ちメッセージを表示します。 ※ディスクキャッシュを使用した場合、仮想ドライブ判別機能が正常に 機能しなくなることがありますが、起動時にキャッシュ内のデータを フラッシュすることによって、正常に判別できるようになります。 <MSXPLAYer, 1チップ MSX での動作について> MSX MAGAZINE 永久保存版3 に収録されている Windows 版 MSXPLAYer の BASIC (以下 MSXPLAYer と略) で、本プログラムが動作することを確認 していますが、安定して動作させるためにも、なるべく推奨動作環境で 使用して下さい。 D4エンタープライズ社が販売した 1チップ MSX で本プログラムの動作は 確認していません。 <参考資料 (敬称略、URL は 2020年 5月 31日現在)> ・MSX クリエイターズガイドブック (G-NET クリガイプロジェクト) ・MSX テクニカルガイドブック ディスク編 HTML版 (アスキャット) URL: ・MSX-DOS スーパーハンドブック (アスキー出版局) ・MSX MAGAZINE 永久保存版 (アスキー書籍編集部) ・Luna cache disk driver ver 2.84 (ろけっとましん) ・μ - Memory mapper Utility system ver 1.05 (よっしゅ) URL: ・MPBIOS - MEMORY MAPPER Extension BIOS ver 1.00 (MTKオリジナル) <著作権・転載について> このソフトはフリーウェアです。著作権は作者が保有しますが、自由に 配布・譲渡することができます (非営利の範囲内で) 。その際には必ず 本アーカイブを改変せず、そのままの形で配布するようにして下さい。 転載にあたっては作者の許可は必要としません。 なおこのソフトを使用した事によるトラブルについては、作者は責任を 負いかねますのであらかじめご了承下さい。 <謝辞> ・非公開試験版 (ver 1.20) の動作確認テストに協力していただいた、 友原良宗さん、もときさんに。 ・機能面を中心に提案をいただいた、ふうせんさんに。 ・このソフトを「FSW倉庫」に登録していただいた、たろさんに。 ・MSXPLAYer の開発に尽力された関係者の皆様に。 ・そして、このソフトを使用していただいた皆様に、 この場を借りて御礼申し上げます。 <開発記録> ver 2.35 rel.3 (2020.05.31) ver 2.35 rel.2 (2009.10.23) ・ドキュメントのみの改訂版。 ver 2.35 (2008.05.31) ・英文メッセージを見直した。 ver 2.34 (2007.01.22) ・Bad FAT と Unsupported media type エラーに加え、Write error と Other error も深刻なエラーとして強制終了するよう変更した。 (ver 2.21 までの動作に戻した) ・ドライブ指定で "@:" とした場合に、デフォルトドライブを指定した ものとして扱っていた隠し機能を削除した。 ver 2.33 (2007.01.03) ・フックの書き換え・復元処理時に割り込みを禁止していなかったのを 修正した。 ・VRAM の読み込み・書き込み処理終了後に VDP レジスタ R#14 の値を 0 に戻していなかったのを修正した。 ver 2.32 (2007.01.02) ・VRAM の読み込み・書き込み処理時に VDP レジスタ R#14 の設定値を システムワークエリアに保存していなかったのを修正した。 ver 2.31 (2006.12.31) ・終了時に漢字モードに戻る場合に、一行の桁数を起動時の状態に戻す ようにした。 ・一行の桁数が 40 未満の場合には、起動時に 40 桁表示に切り替えて 終了時に元の状態に戻すようにした。 ・ドキュメントに「補足」を追加。一部の説明を補足に移した。 ver 2.30.1 (2006.12.24) ・読み込み開始前のテスト読み込み処理で、Unsupported media type エラーをチェックしていなかった不具合を修正した。 (ver 2.30での問題点) ver 2.30 (2006.12.24) ・書き込み開始時に、ディスク未挿入やライトプロテクトエラーなどで 一度ディスクセット待ちに戻って、その後書き込みを行った場合に、 不正なデータが書き込まれる不具合を修正した。 ・(深刻なエラーを除く)エラーを検知した場合、エラーとなったセクタ だけをスキップして読み書きする処理をまともな形に変更した。 ・書き込み開始時の Not ready エラーチェックの誤りを修正した。 ・Bad FAT と Unsupported media type エラーの時のみ、深刻なエラー として強制終了するよう変更した。 ・ディスクリード、ディスクライト処理のコードを整理した。 ・MSXPLAYer での動作状況の記述を変更。 ・1チップ MSX についての記述を追加。 ver 2.21 rel.4 (2003.01.04, 2005.05.14) ・ドキュメントのみの改訂版。 ・MSXPLAYer での動作状況の記述を追加。 ver 2.21 rel.3 (1999.08.15) ver 2.21 rel.2 (1999.03.04) ・ドキュメントのみの改訂版。 ver 2.21 (1999.02.27) ・DOS1 での「MPBIOS」によるマッパ RAM 機能に対応した。 ・簡単なガイドメッセージを追加した。 ・特に問題がなければ、この版をもって最終版としたいと思います。 ver 2.20 (1999.01.06) ・仮想ドライブ判別処理を若干書き直した。 ver 2.12 (1999.01.06) ・読み込み用ドライブのみを指定した場合の動作の誤りを修正した。 (ver 2.12b1での問題点) ・仮想ドライブ判別処理の DOS1 での不具合を修正した。 (ver 2.12b1での問題点) ver 2.12b1 (1999.01.01: 非公開) ・読み込み/書き込みに別々のドライブを使用できるようにした。 ・"/D(d:)" オプションを削除した (オプションを使わない) 。 ver 2.11 (1998.10.06) ・DOS1 での「μ」によるマッパ RAM 機能に対応した。 ・漢字モードでのヘルプを日本語で表示するようにした。 ver 2.10 (1998.09.23) ・読み書き二回モードを追加した他、マッパまわりの処理を変更した。 ・ハードエラー処理の不具合を修正した。 ・終了時の処理の不具合を修正した。 ver 2.02 (1998.06.02) ・"/M" (マッパ RAM バッファを使用) を追加した。 ・オプション認識の内部処理を変更した。 ver 2.01 (1998.05.04) ・"/Wd:" オプションを "/Dd:" に変更した。 ・"/D" (デフォルトドライブを使用) を追加した。 ・"/N" (マッパ RAM バッファを非使用) を追加した。 ・拡張 BIOS の有無を確認していなかった点を修正した。 ver 2.00 (1998.05.01) ・DOS2 のマッパ RAM をバッファに加えられるようにした。 ver 1.20.1 (1998.04.22: 非公開) ・未フォーマットトラックを最後まで読み続けてしまう動作を、途中で 打ち切るように改めた。 ・キー操作にリターンキー (了解) 、ESC キー (取消) を追加した。 ver 1.20 (1998.04.16: 非公開) ・ディスクアクセスに DOS のシステムコールを用いるようにした。 これによって、ドライブ指定に本当に対応した。 ・その他、多くの細かい不具合を修正した。 ver 1.12/R1 (1998.01.28) ・ディスクアクセス処理の冗長な部分を改善した。 ver 1.12 (1998.01.18) ・オプション文字列の格納領域の確保が正しくできていなかったので、 これを修正した。 (ver 1.11での問題点) ・漢字モードから起動する時のタイトル表示のタイミングを修正した。 (ver 1.11での問題点) ver 1.11 (1998.01.11) ・ドライブの指定をオプション (/Wd:) に変えた。 ・オンラインヘルプ (/?) を追加した。 ver 1.10 (1997.10.12) ・使用するドライブをユーザが指定できるようにした。 ver 1.01 (1997.10.05) ・確認のキーイン待ちで受けつけるキーをスペースキーのみにした。 ver 1.00 (1997.07.21) ・マシンが MSX1 であるかどうかのチェックが行われていなかった点を 修正した。 ver 1.00b1 (1996.11.03) ・最初のリリース。 <連絡について> ソフトに対する御感想・御意見、バグ情報や転載についての御連絡は nobml@mwb.biglobe.ne.jp までメールにてお願いいたします。また、 作者の Web ページでは最新情報を公開しています。 NOB E-mail: nobml@mwb.biglobe.ne.jp Web: http://www5f.biglobe.ne.jp/%7Enobml/msxlabo/ MSX は MSX ライセンシングコーポレーションの登録商標です。