リレー小説

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読みづらい登場人物名

 前刀傑(さきとうすぐる) 垣内瑠香(かきうちるか) 京美紀(みやこみき) 
畔柳赳夫(くろやなぎたけお) 保科梨花(ほしなりか)


2005年6月13日分 執筆者N島

マスターが淹れてくれたコーヒーを受け取りながら、前刀は口を開いた。

「実は・・・・・・」


チリン・・・

前刀が話を続けようと思った瞬間・・・・
「さぼわーる」の扉が開いた。

「いらっしゃいませ。」
マスターの落ち着いた静かな声が店内に響く。

話の腰を折られた前刀は、コーヒーにミルクを入れると、入り口の方に視線を向けた。
すると・・・

意外な人物がそこに立っていた。

「京嬢っ!?」

「前刀さんっ!!どうしたんですか、こんなところで?」

それは紛れもなく、前刀の在籍する会社潟Tスーンの人気受付嬢京美紀だった。
京は買い物の帰りなのか、前刀にはあまりなじみの無い英字がプリントされているブランドの袋をバックとは別にぶら下げている。

そして、信じられないといった様子でその大きな瞳を広げて小走りに前刀の下へとやってきた。

このオーバーアクション・・・

時折、前刀は京に対して男が喜ぶツボを分っているなと思うことがある。
これが生来の気質であると考えるほど、前刀は若くはなかったが・・・

どこまで計算なのだろうと勘繰ってしまう自分の猜疑心の強さに自己嫌悪に陥ることがある。

ニコニコと笑顔を振り撒く、この受付嬢を見ると・・・
自分の俗物としかいいようのない思考がひどく低俗な物に思えて、反省させられる。

カウンターの前刀の左隣の席に腰を下ろすと、京はロイヤルミルクティーを注文した。

「前刀さん。ここのロイヤルミルクティー、とっても美味しいんですよ。今度試してみてくださいね。」

ニコニコと嬉しそうに話す京は、高級そうなブランドのバックを空いている左の席に置くと、前刀の方に向き直った。

「ところで・・・前刀さん、お休みに会社の近所にいるなんて・・・どうしたのですか?」

「私は・・・特に用事はなかったのだけれども、旨いコーヒーが飲みたくなってね・・・」
前刀はカップを持ち上げるとコーヒーを啜った。

「そういう京嬢はどうしてこんなところに?」

「今日はショッピングに来てたんです。よく行く鷹縞屋が会社の近くなので。」
京はそう言って、先ほど前刀の目にとまった英字ブランドの袋を持ち上げた。

それから、間もなくして京の注文したロイヤルミルクティーがカウンターの前に出された。

その褐色に白みがかった液体は、それまで前刀が認識しているミルクティーよりも高級そうで確かに味が良さそうだった。

前刀と京はそれぞれ注文した品を楽しみながら、他愛のない会話を続けた。

そして・・・


続・・・・