N島日記3


                          2000年

それは、今と大変近い時代のお話です。

あるところに男の人がいました。

男の名前はN島といいました。
N島はお家に一人ぼっちで暮らしておりました。

N島はずっと一人でいることがとても寂しかったので、
お外へ出掛けることにしました。

しかし、お外はみんなお仕事をしていたり、学校へ行っていたりして、N島の相手をしてくれる人は誰もいません。

N島の寂しさは募るばかりです。

ますます寂しくなったN島は大勢の人がいる賑やかな町へと向かうことにしました。

テク、テク、テク。
N島は一生懸命歩きました。

すると、どうでしょう。
イセザキ町という町が近づいてきたではありませんか!

すっかり嬉しくなったN島は、足どりも軽く、鼻歌なんかを歌いながら急いで町の中に入って行きました。

町の中はN島が期待したとおりに、たくさんの人で溢れかえっていました。

これだけ人が居れば寂しくはないとN島は思いました。
ところが、町の人もみんな忙しそうで誰もN島の相手をしてくれません。
N島はガッカリしてしまいました。

その時です。N島の耳に騒がしい、楽しそうな音が聞こえてきました。

ガッカリしていたN島はすっかり喜んで、その音のする建物の中へと入っていきました。

そこにはたくさんの人がいました。
みんな椅子に座り、目の前の箱に楽しそうになにかをしています。

その様子があまりに楽しそうだったので、N島も真似することにしました。
財布からお金を取り出し、お金の入り口とかかれているところに入れてみます。

するとどうでしょう!!
たくさんのメダルがでてきました。
N島はみんなの仲間に入れてもらいたかったので、同じようにそのメダルを目の前の箱に入れて、棒を引きました。

そうすると、なんてことでしょう!!
箱の中の絵が動き始めたではありませんか!

N島はすっかり楽しくなってしまい、次々とお金を入れていきました。

そしてとうとうすべてなくなってしまいました。
N島は仕方がないのでお店を出ることにしました。

このままではまたN島は寂しくなってしまいます。

しかし、もうN島は寂しくありませんでした。

なぜなら破滅と一緒になれたからです。
N島と同じようにお財布も寂しくなりました。

そして寂しいもの同士、仲良く暮らしましたとさ。

めでたし、めでたし。