私的ギャンブル小説
『滅』

                                                       回発行
何か面白いことはないだろうか?
主人公前刀傑(さきとうすぐる)は退屈な日常をやや持て余し気味だった。

高校を卒業し、大学に入学したばかりのそんな前刀はふとしたきっかけでギャンブルと出会う。
徐々にギャンブルへとのめりこんでいく前刀。

しかし、前刀の思惑を嘲笑うかのように前刀はギャンブルで負け続ける。
そんなある日、前刀の携帯に奇妙なメールが届く。

そのメールは・・・・・・
                                          

                                     バックナンバーコチラ(過去の話)   


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          私的ギャンブル小説
      
             『滅』                          

     2005年5月28日 サンプル号 著者:N島 毎週1回発行

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     発行者のホームページ
     http://www5f.biglobe.ne.jp/~nisland1121/

     発行者ギャンブルブログ
     http://plaza.rakuten.co.jp/puchihametu/
         
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皆さん、こんにちわ。
著者N島です。

ギャンブルに特化したヒリツク私的な小説を書いてみたいと思い、こちらを発行しました。
読者の方に面白がっていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。




〜〜プロローグ〜〜

ぞろぞろと電車から吐き出された新入生の群れがこれから4年間の学び舎となる大学の校舎に向かう。

その学生の群れの中を前刀傑(さきとうすぐる)は周囲と同じように機械的に歩いていた。


「俺は一体何をやっているのだろう・・・」


前刀は胸の中で呟く。
新生活への期待にざわつく他の新入生とは対照的に、前刀は感慨もなく、今その学生集団の形成の一翼を担っている。


前刀は思う。


たいした目的意識もなく、ただ学士という資格を取得するために薄給の両親に年間数百万円もの出費をさせて都内の大学へと通い始める。


自分にとって、そこに何の意味があるのだろうか?


その上・・・


前刀は一人暮らしをすることになるため、学費とは別に家賃を含む毎月10万円の仕送りを受け取ることになっていた。


前刀の母、洵子(じゅんこ)は今年の3月、その費用を捻出するために、スーパーの惣菜部門でパートタイムを始めた。
時給700円程度の待遇で、母を牛馬の如く働かせる経営者の姿が脳裏に浮かぶ。


多少痴呆の入った祖父の面倒と家事洗濯とパートという3足の草鞋を履きこなす母。


父は父で、月4万円の小遣いが3万円へと減少し・・・
毎月に一度の楽しみだった競馬喫茶「さぼわーる」に行くこともできないでいる。


だから、父の週末はお金を使わぬよう、ひたすら自宅でごろごろしていて掃除もできないと母がこぼしている。


大学に通うということに対して、それほど明確な目的のない前刀は、そこまでの犠牲を払ってまで自分を大学を卒業させることが両親にとっても何の意味があるのだろうかと疑問を感じていた。


しかし、そう思う反面、周囲に合わせるかのようにまた、前刀も大学受験をし、現役で合格をした。
前刀の合格した大学は誰に聞いてもその存在を知っている一般的に一流といわれる大学だった。


そのため、両親の歓びはひとしおだった。


両親がそれほど喜ぶなら・・・
と思い、前刀は今ここにいる。


前刀を含むその行列はまるでそれ自体が1個の生き物であるかのように、統制のとれた動きをし・・・
1つの建物へと飲み込まれていく。


1年20組。
マンモス大学に相応しい、大所帯の一番最後のクラスに前刀の所属が決められていた。


前刀を含む行列の一部は本体ともいえる列から離れ、20組用に用意された教室へと流れ込み、各々適当な席へと着席した。

ここで、学生証の発行を受けた後、授業の履修についてのガイダンスが開かれる。


前刀は空いている席に着席した。
周りを見ると、新しい環境にありがちな自己紹介を伴なう会話が隣接者同士で始まっている。


前刀は興味なさげに、手続きの進展を待った。


しばらくすると・・・


大学の職員らしき人物がやってきて、退屈極まりない説明をし始めた。
前刀はロクに話も聞かないまま・・・


ただひたすら・・・


強制労働をさせられている囚人が、その日の労働が終わるのを待つが如く・・・


その苦痛から解放される時を待ちつづけた。


20分ほど経過しただろうか・・・


早く終わってくれという前刀の祈りが通じたのかは定かではないが・・・


ア行から順番に生徒の名前が呼ばれ始めた。


呼ばれた者は席を立ち、学生証を受け取ると、教室を後にする。


10番目というキリのよい番号で呼ばれた前刀は・・・
自分の写真が印刷されているカード型の学生証を手にすると・・・


無言で足早に、退室した。


(続)


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