山下雅司さんの俳句入門「ジュニアの俳句教室」です。4月より2024年度が始まりました。
今までの入門講座は入門のページのリンクからどうぞ。
4月:俳句は映像化
俳句はよく映像の描写と言われます。絵画を描くように実際の映像をどのように詠むかです。つぎの(A)作品は中七が問題です。昼の月を表現するには無理があります。そこで素直な表現(B)作品に。白梅と昼の月の取り合わせの完成です。
(A)白梅や風の向かふに昼の月
(B)白梅や蒼天にある昼の月
映像を俳句にしてみましょう。
説明はタブーです。感動の表現ですね。自然の中で俳句を探してみませんか。春のミニ吟行は昭和の日です。(末尾をご覧ください)
【今月の例句】
身の丈を揃へて二人静かな 倉田紘文
(みのたけをそろへてふたりしづかかな くらたこうぶん)
【季語の分類】
季語集から4月の季語を転載しました。どの分類 (@時候 A天文 B生活 C地理 D植物 E動物 F行事) になるでしょうか。季語に番号を付けてみましょう。答は[おやこの歳時記]【俳句歳時記】で確かめてください。
4月
山笑ふ(う)、桜、風光る、百千鳥、燕の巣、石齢玉、花、春の海、木蓮、竹の秋、風船、桃の花、李の花、桜餅、春日傘、八重桜
ではここで、今月の季語を使って一句を作ってみましょう。
作品「 」
作者( )
【俳句歳時記】
季語193:はるふかし(春深し)時候・春
春が盛りを過ぎたと思うころです。
春更けて諸鳥啼くや雲の上 前田普羅
季語194:つつじ(躑躅)植物・春
真っ赤なツツジが印象深い。色とりどりの花を開く。
庭芝に小みちまはりぬ花つつじ 芥川龍之介
【俳句鑑賞】
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。
春潮の遠鳴る能登を母郷とす 能村登四郎
(しゅんちょうのとおなるのとをぼきょうとす のむらとしろう)
【お知らせとお願い】
○「ジュニアの俳句教室」は児童、生徒の皆さんの作品を待っています。
〇春のミニ吟行
令和6年4月29日午前、春のミニ吟行を行います。
鹿児島市甲突川の左岸、大久保利通像の前に9時集合です。
作品は5月のジュニアの俳句教室に発表します。5句以内の投句をお願いします。