9月:季語の話 (葛の花/植物)
秋とはいえ、またまだ暑い日が続きます。葛の花は山道に生い茂り香りがよいですね。
次の俳句は俳句入門時に昔を思い出して作りました。村の医師は隣集落に開院しておられた平田清医師。母に連れられて先生の診察を受けた記憶があります。下甑島で終生医療に従事され曾祖父曾祖母をはじめ村人は世話になったのです。
葛の花たのみのつなの村の医師 山下雅司
【今月の例句】
毒ありてうすばかげろふ透きとほる 山口誓子
(どくありてうすばかげろふすきとほる やまぐちせいし)
【九月の季語】
@時候 くがつ(九月)あきのあさ(秋の朝)あきのよる(秋の夜)
A天文 あきのにじ(秋の虹)ふつかづき(二日月)つき(月)りょうや(良夜)きり(霧)
B生活 やぎょう(夜業)よなべ(夜なべ)やしょく(夜食)あきのひ(秋の灯)
C地理 はつしお(初潮)あきのみず(秋の水)はなの(花野)
D植物 あきくさ(秋草)すすき(芒)くずのはな(葛の花)はぎ(萩)こすもす(コスモス)
E動物 まつむし(松虫)むし(虫)みのむし(蓑虫)かまきり(蟷螂)
F行事 ぼくすいき(牧水忌)しきき(子規忌)
ではここで、今月の季語を使って一句を作ってみましょう。
作品「 」
作者( )
【俳句鑑賞】
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。
稲の香を身に望郷のながれ雲 山下雅司
(いねのかをみにぼうきょうのながれぐも やましたまさじ)
【俳句歳時記】
季語季語131:あきのうみ(秋の海)地理・秋
秋の澄んだ海です。
航跡の真一文字に秋の海 鳴沢まさ江
季語132:あきすだれ(秋簾)生活・秋
秋になっても掛けてある簾です。
秋簾潮のひかりの来てゐたり 望月皓ニ
【お知らせとお願い】
○「ジュニアの俳句教室」は児童、生徒の皆さんの作品を待っています。
○俳句二十五年の記念として、俳句入門から三年間の「ふるさと」作品に絞り、選句をお願いしました。感謝です。
こちらに掲載しました。
○第23回南九州市かわなべ青の俳句大会の案内です!応募宜しくお願いします。
*第23回南九州市かわなべ青の俳句大会実施要項*
その時々の情景・心情を 感性豊かに 繊細に 季節感じる 十七音
応募締切:令和3年9月3日(金曜日)消印有効
直接持参の場合は,令和3年9月3日(金曜日)17時までとします。
主 催 南日本新聞社,福永耕二顕彰の会,南九州市,南九州市教育委員会
主 管 南九州市かわなべ青の俳句大会実行委員会
後 援 鹿児島県,鹿児島県教育委員会,鹿児島県俳人協会
協 力 川辺ライオンズクラブ