正平文人画
編者 山田潤平 定価 (本体2,300円+税)
B5判 112頁 color 56頁 ISBN978-4-8195-0193-4
大正・昭和の日本を代表する篆刻家。鉄斎を慕い独自の文人画
を作り上げた山田正平の墨絵、スケッチ等を収録しました。
cover
あとがき
父が亡くなって40年になろうとしています。
生前よくスケッチブックを懐にして近くの善福寺公園や三宝寺池又は井の頭
公園等に出かけ、たまには母と九州や北海道そして関西旅行とスケッチを残
しました。
絵手紙の小池邦夫さんと伊藤滋さんが、かねてから多くの方々に見ていただ
くのもよいのではとおっしゃっていらして、この度、冊子にまとめることに
なりました。
篆刻を本業として常に美術には深い関心をよせて居りました。印をほる時は
すごい気迫が感じられましたが、やっと会心の作が出来上がると家族に感想
を求めたりして、ことに晩酌の折には話がはずみ、楽しい食卓を囲んだもの
でした。
母も14年前に91歳で他界しましたが、若い頃に、昔上野にあった女子美
に通ったり、父の仕事に対する情熱をよく理解し、共に苦しみ、共に喜び、
貧乏はして居ましたが楽しいカップルの様でした。
山田梅枝