身体の感覚がなくなっていく…
薬が効いてきたみたいだ
理由なんてもう覚えてないけど
そんなのたいした問題じゃなかった
ずっと「自分を消したい」衝動に追われていた
薄れゆく視界とは反対に
妙に今までの記憶がまざまざと思い出される
それも何故かいい思い出ばかり
あぁそんなに人生悪くなかったかもな…
そんなことをのん気に思った
―――そして―――
どの記憶の中でも見慣れた笑顔が傍にあった
もう見られないはずだったあの笑顔が
今鮮やかな色を持って目の前にあった
あぁついに意識さえも遠のいてきた
最期の時が来たようだ
別に悲しくも寂しくもない
むしろ妙に晴れやかな気分だ
もう苦しまなくていいのだから
自分の感情に悩まされたりしなくてもいい
それに自分で自分の人生に終止符を打つことが出来たのだから
あぁもう…何も感じない
―――そうして散っていく魂は…どんな高価な花よりも儚くそして美しい―――
―――――――――――――――――
大学の友人瑠海さんからのリクエストに応えて、
瑠海さんから頂いた曲をもとに作ってみました。
リクエストは「曲に合うもの」をということでしたが、
どうなんでしょうか、これ…
(2003/2/1 HINATA)