「うわ、いい天気〜」
自然と目が覚めて、カーテンを開けたら、
空気が澄んでいるのが良く分かるほどくっきりとした景色が目に飛び込んできた。
雲の少ない空からは、すでに陽も差している。
こんなに天気がいいなら出かけようか、と考えていると。
ニャー
と足元に小さな同居人たちが纏わりついてきた。
その愛らしい姿にしょうがないなぁ、と思いついたばかりの考えを諦める。
今日は1日彼女たちとのんびり過ごすのも悪くない。
早速、彼女たちの食事を用意してから、自分も朝食を取ることにした。
ハムエッグトーストに熱いコーヒー。
簡単な食事ではあるが、朝はこれぐらいでちょうどいい。
同居人たちの食事姿を眺めながら思わず笑みをもらしていると、
トゥルルルルルル…
唐突に静寂を破る機械音が割って入ってきた。
思わず眉をひそめてから仕方なく受話器を取る。
「もしもし…中居くん?!」
電話の相手は思いがけない人だった。
『おぅ、吾郎。誕生日おめでとう。』
「ありがとう。覚えててくれたんだ?」
『そりゃ、忘れるわけねぇだろ。なぁ、今夜空いてる?』
「まぁ、空いてることは空いてるけど…」
『ならさ、食事行かねぇ?お祝いに』
「いいけど。珍しいね」
いつもは僕から誘わないと一緒に出かけてもくれないくせに。
『まぁね。たまにはいいだろ?』
中居くんの言い方に僕は思わず笑みをこぼす。
「…それ、誘ってるの?」
『さて、どうだろ』
中居くんはそう言って含み笑いをした。
「君も素直じゃないよね」
『そうかな。これでもけっこう素直なつもりなんだけど』
「そう。それで、今夜はそのあとうちに来るの?それとも…」
『いや、吾郎のうちに行くよ』
「もちろん泊まっていくんでしょ?」
『どうするかな』
「指も治ったみたいだし、僕は帰すつもりはないけどね」
『あはは、こえ〜な』
怖い、と言いつつ彼は無邪気な笑い声を響かした。
「ふふ。それじゃ、また仕事終わったら連絡ちょうだい」
『ん、分かった』
「じゃあね」
『うん。またあとで』
そう言い残して彼は電話を切った。
さて、思わぬ楽しみが出来た。
また予定が狂っちゃうな。
そう思いつつ、冷蔵庫の中身を回想する。
やっぱり、買い物に出かける必要がありそうだ。
同居人たちがすっかり食事を終えて眠りについたのを見届けると、
僕はそっと家を出た。
外の空気は冷たかったけど、心地よく頬を撫でた。
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ゴロちゃん、誕生日おめでと〜!
ってことでゴロちゃんBD記念ものです。
彼もついに三十路ですか。
早いものですねぇ。。
彼にも可愛い三十路を目指して頂きたいものです(笑)
さて、今回のお話。
微妙にP*Bに初挑戦。
しかもR*Bの影が見られない(笑)
いかがでしたでしょうか?
また挑戦してみたいな、と思いつつ。
やっぱり思うだけで終わりそうな気がしています(苦笑)
ではでは、感想お待ちしております。
(2003/12/8 HINATA)