SPECIAL




好きだよ

そんなことをサラリと言ってのけるアイツがうらやましくて

好きだよ

それだけのことが言えない自分が歯痒い

「性格の違いでしょ」

と言われればそれまでだけど

俺だって言いたくないわけじゃないんだ

本当はちゃんと気持ちを伝えたい

だけどそんな時はいつでも

プライドとか恥ずかしさが邪魔をして

つい意地を張ってしまう

だけど今日はなんだか朝から気分がよくて

何でも言えそうな気がするから

急いであいつの携帯に電話して呼び出す

別に記念日でも誕生日でもないけど

俺達にとって「特別な日」にしてやろう



早く来い

俺の気が変わらないうちに

早く――



あいつの足音が近づいてくる

いや、聞こえるはずはないんだけど

直感で感じた

さぁどんな顔で迎えてやろうか

あいつが好きだと言う

とびっきりの笑顔を浮かべて

思いっきり抱き着いてやろうか

そんなことを考えたりして

やっぱり今日の俺はどうかしてるのかもしれないな

もうすぐアイツが来る

あともう少し――

あとちょっと――――



ピンポーン




「うわっ…どうしたんだよ、中居」

「木村…」

「ん?」

「…好き」



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好きです

好きです

大好きです



ありったけの想いを込めて

ありったけの想いを贈る



好きです

好きです

大好きです

そして――いつもありがとう



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お、ちょっと甘々に近づけたか?(笑)
いや、なんか甘える中居さんを書きたくなってね。
最初は普通の小説書くつもりだったのに、
なんだか詩っぽくなってしまいました。
一応中居さん視点というか、語りというか…
まぁそんな感じです(^^;
(2002/9/24 HINATA)