夢王のちから


「……あれ? ここ何処なのかしら?」
 いつの間か美しく整備された庭園の中にいた女王候補のアンジェリークがポツリと呟く。
「……凄く綺麗なお庭。それにこんな綺麗なお花を見たの初めてだわ。マルセル様のお庭よりも綺麗な花が咲いてるなんて信じられない。」
「そうですか? どうもありがとう。お嬢さん。」
「きゃっ!?」
 突然背後からかけられた声に辺りを見回していたアンジェリークが驚いて悲鳴をあげた。
 慌てて後ろを振り向くとそこに薄絹を身に纏った美しい女性が立っていた。
「夢王の庭園へようこそ。金の髪のお嬢さん。私は王の召使い。王のご命令で貴女をお迎えにあがりました。」
「あの…お迎えって……。夢王って一体……。」
 頭を下げる女性にアンジェリークが戸惑いを見せる。
 そんなアンジェリークに夢王の召使いと名乗った女性は笑顔を見せた。
「ここは夢王の管理する夢の世界。この庭園に迷い込む方達は何か願い事を持ってここにいらっしゃいます。夢王はそんな方達の願いを叶えるのを楽しみになさっておられるのです。さあ。どうぞ。こちらで夢王がお待ちです。」
 いつの間に辿り着いたのか、女王陛下の謁見の間の倍はあろうかという大広間の中央に立つアンジェリークの目の前に高座に座る男性の姿があった。
「よくぞ来た。金の髪の娘よ。余の庭を誉めてくれた礼に特別に強力な力でそなたの願いを現実のものとしよう。そなたは余に何を望む。二度と会えぬようになってしまった者との再会か? それとも空想が作り上げた幻想動物か? それとも……………。」
「ちょっ…ちょっと待って下さい。そんな……。突然そんな事言われても別に私…願い事なんて特に無いし……。」
 夢王の言葉にアンジェリークが慌てる。
「娘よ。余の庭に迷い込むこと事態、何か望みがあると言う事。遠慮無く言うが良い。どんな事でも叶えてやろう。何が良い? 意中の男を己がものとするのを望むか?」
「そ…そんな……。」
 夢王にそう言われたアンジェリークの脳裏に鋼の守護聖ゼフェルの姿が浮かんだ。
「……お嬢さん。王に願いを言わなければ目覚める事も叶いませんよ。」
「ええっ? そんなぁ。」
 真っ赤な顔をしたアンジェリークは後ろに立つ召使いの言葉に驚いて振り返った。
「本当です。元の世界へお戻りになる為にも王に願い事をなさった方が宜しいですよ。」
 にっこりと笑顔で話す召使いにアンジェリークが困ったように夢王を見た。
「どうする?」
「あの……。えっと……。あっ!」
 俯いてじっと考えていたアンジェリークが顔を上げる。
「そなたの望みを言うが良い。」
「……何でも良いんですか?」
「無論。」
「あの……。ずっとじゃなくて良いんです。ほんの少しの間で……。私…あの……………。」
 アンジェリークが真っ赤になって言う言葉を夢王は満足そうに聞いていた。
「そなたの望み叶えよう。余の持つ力最大限に使ってな。元に戻したいと思ったのならその者に……………。」
「えっ? 何? よく聞こえません。夢王様!」
 白い光に包まれながら消えていく夢王の言葉をアンジェリークは最後まで聞き取る事が出来なかった。


「ん……。かー。もう朝かよ。…ったりー。……あれ? なんか声の調子が変だな。風邪でも引いたのかな?」
 自室のベッドの中で目を覚ましたゼフェルは呟いた自分の声がいつもと違うのを不審に思い喉元に手をあてた。
「ゼフェル。起きてますか? 今日は女王陛下への謁見の日ですよ。ゼフェ……………。」
 そんなゼフェルを起こしに来た大地の守護聖ルヴァがベッドの中のゼフェルを見るなり言葉を失う。
「よぉ。ルヴァ。何、固まってんだ? ルヴァ? うわっ!?」
 いつもの調子でベッドを降りようとしたゼフェルは床に足が届かず派手に転がった。
「痛ててて。何だぁ? 今、足が届かなかったぞ? ……ん? おいルヴァ…。お前…何でそんなにでかくなってんだ?」
 立ち上がりルヴァの目の前に立ったゼフェルがいつもと全く違う視線の位置に気付き唖然と尋ねる。
「へっ……? あ……。ち…違いま……。ゼ…ゼフェルっ。あっ…あなたが………。」
「はぁ〜い。ルヴァ。ゼフェル起きたぁ? …って。あんた……ゼフェルよね?」
 しどろもどろに話すルヴァの背後から現れた夢の守護聖オリヴィエがゼフェルを見おろす。
「何、当たり前の事言ってんだよ。オリヴィエ。てめーまでそんなにでかくなりやがって……。」
「でかくって……。あんた自分が見えてないわね。ん。しょうがない。ほら。坊や。こっちにおいで。」
「誰が坊やだよ。てめっ。」
 ゼフェルの手を取ったオリヴィエは自分の部屋にゼフェルを招き入れた。
「ほ〜ら。坊や。自分をよっく! 見てごらん。」
 大きな姿見の前に立たされたゼフェルが鏡に映る自分の姿に愕然とする。
 遥か遠い昔の姿。
 親に甘えたい放題甘えていた。
 それが当然のように許されていた。
 守護聖や女王の存在すら知らなかった頃の姿にゼフェルは戻っていた。
「推定年齢五歳って所かしらね。で…何をやらかした訳? あんたは。」
 自分の姿に言葉を失ったゼフェルにオリヴィエが尋ねる。
「し…知るかよ! 何もしてねーよ。」
「……分かったわよ。分かったから泣かないの。」
「泣いてなんか………。」
 オリヴィエに言われてゼフェルが顔を拭う。
 癇癪を起こして怒鳴った声は変声期前の子供の声だった。
 おまけに涙腺まで小さな子供の頃に戻ったようだった。
 自分のあまりにも情けない姿に知らず知らずのうちに涙が溢れていた。
「どうすりゃ良いんだよ。こんなになっちまって。」
「どうするもこうするも。陛下への謁見は待ってはくれないわよ。それに遅かれ早かれ皆にバレるんだから早いトコ知られちゃった方が良いんじゃない?」
「てめーなぁ。人ごとだと思って勝手な事言うなよ! 俺…今日の謁見パスな。ルヴァ。うまく言っといてくれな。」
「そう言う訳にもいかないでしょ。このわがまま坊主。諦めなって。ほら。私が服を選んであげるからさ。」
「は…離せよ! オリヴィエ。」
 自分の部屋に戻ろうとするゼフェルを掴んだオリヴィエがクローゼットの奥から様々な服を取り出し始めた。
「と…取りあえず。私は先に行って皆に事情を説明しておきますね。オリヴィエ。ゼフェルの事お願いしますね。」
 それまで呆然としていたルヴァがようやく正気を取り戻し大急ぎで部屋を出ていった。


「はい。ゼフェル様。あ〜ん。して。」
「そんなモンいらねーって言ってるだろ。」
 日の曜日にアンジェリークに部屋に誘われたゼフェルがプリンの乗ったスプーンを口元に差し出すアンジェリークから顔を背ける。
 先日の謁見の日以来、アンジェリークを初めとして殆どの人間が自分を幼児扱いするので些か拗ね気味のゼフェルであった。
 結局、自分がこんな姿になってしまった原因は分からずじまいである。
 守護聖としてのサクリアは変わらずあり試験に何ら支障の無い事が試験中の女王候補にとって幸いな事であった。
 現在は女王補佐官のディアやルヴァを中心として原因の調査をしている所であった。
「折角作ったのに………。」
「いらねーっつってるだろ。俺は甘い物が嫌いなの。」
「それは大きくなってからじゃないですか。それともゼフェル様はこんな小さい頃から甘い物が嫌いなんですか?」
「……………。」
 アンジェリークの思いがけない切り返しにゼフェルは何も言い返せなくなった。
 実の所アンジェリークの言った通り、今の姿でいた頃はそれほど甘い物が嫌いな訳では無かったのである。
「ねっ。はい。あ〜んして。」
「……自分で食べるからそれ寄こせ!」
「うふっ。こぼさないで下さいね。ゼフェル様。」
 再び口元に持ってきたスプーンを奪い取るゼフェルにアンジェリークが笑顔を作った。
「……アンジェリーク! いい加減にしろよ。いつまでもガキ扱いすんじゃねーよ。」
「ご…ごめんなさい。つい調子に乗っちゃって………。」
 自分を子供扱いするアンジェリークにゼフェルはたまらず怒鳴ってしまった。
 何が気に入らないと言ってゼフェルにとって他の誰に子供扱いされる事よりもアンジェリークに子供扱いされる事が一番我慢出来ない事なのであった。
「……ったく。さっさと元の姿に戻りてーぜ。」
 アンジェリークの作った少々甘めのプリンを頬張りながらゼフェルがこぼす。
「そうですね。でも…私。あの……。こんな事を言ったらまた怒られちゃうけど。ゼフェル様の小さい頃ってどんなだったのかなぁ? 何て考えた事があったから何だか得した気分なんですよ。きっとやんちゃないたずらっ子だったんだろうな…って。想像してた通りでしたね。」
「勝手にんな事想像してんじゃねーよ。おめーは。」
 アンジェリークの言葉にゼフェルが呆れたように呟く。
「別に想像する位構わないでしょ。ゼフェル様。あら?」
「誰か来たみてーだぜ。」
 部屋の中に鳴り響くチャイムの音にアンジェリークが扉に向かう。
「はーい。どなたですか? ……ルヴァ様。」
「こんにちは。アンジェリーク。ゼフェルが来てると思うんですけど……。」
「何か分かったのか? ルヴァ。」
「ええ。原因が何とか特定できたんですよ。」
 アンジェリークの足下からひょっこり顔を出し尋ねるゼフェルにルヴァが笑顔で答えた。
「本当か?」
「ええ。女王陛下のご助力のお陰で何とかなりました。この世界には次元の狭間が無数にあるんですけど、その中に夢王と呼ばれる夢の世界を管理している人物がいるんですよ。で、どうやらあなたはその夢王の魔力でこうなってしまったようなんです。ただですね。夢王自体は直接の原因なんですけど夢王にあなたをこの姿にして欲しいと依頼した人物の特定がまだ出来てないんです。それさえ特定できれば元の姿に戻れる術も見つかるんですけどね。その事でこれから聖地に行くんですけど……………。」
「俺も行く! 良いだろ? ルヴァ。」
 ルヴァの言葉も終わらぬ内にゼフェルが叫ぶ。
「ええ。そのつもりで呼びに来たんです。じゃあ。行きましょうか。ゼフェル。すみませんねー。アンジェリーク。ちょっとゼフェルを連れていきますね。」
「悪りぃな。アンジェリーク。……急ごうぜ。ルヴァ。」
 ゼフェルはアンジェリークに詫びるルヴァを急かして二人は次元回廊の方へ走っていった。
「夢王の…魔力? まさか……。嘘ぉ……………。」
 呆然と呟いたアンジェリークはその場にヘナヘナと座り込んでしまった。


「あっ! ルヴァ様。ゼフェルも。お帰りなさい。大変なんです。アンジェリークがいなくなっちゃったんです。」
 結局それ以上は何も分からず気落ちした様子で戻ってきたルヴァとゼフェルに緑の守護聖マルセルが走りよった。
「何だとぉ? ホントか? マルセル。俺…昼間あいつと一緒だったんだぞ?」
 マルセルの言葉にゼフェルが驚いたように尋ねる。
「ホントだよ。何処を探してもいないんだ。大陸に降りたかも? って思ってパスハさんにも聞いてみたんだけど来て無いって。それにね。……これ。」
「……何だよ。こりゃ?」
「アンジェリークの部屋のテーブルの上に置いてあったんだ。ゼフェル宛の手紙だよ。」
「俺宛の手紙? えーと。なになに。ゼフェル様………。」
 そう言ってマルセルが手渡した一通の封書をゼフェルが読み出した。
『ゼフェル様。ごめんなさい。ゼフェル様が子供の姿になったのはきっと私のせいです。謁見の日の朝。私は夢王と名乗る人に何でも願いを叶えてあげる。と言われた夢を見ました。何をお願いしたのか覚えてないんですけど、ルヴァ様のおっしゃっていた事が本当ならゼフェル様を小さな子供の姿にするように頼んだのは間違いなく私です。でも…私はゼフェル様を元の姿に戻す方法を知りません。本当です。目覚める直前に何かを言われたようにも思うけどよく聞こえなかったし夢自体をはっきり覚えてないんです。ごめんなさい。私のせいで……。もう此処にはいられません。二度とお会いしないようにします。謝って済む問題じゃ無いけれど……。本当にごめんなさい。』
「……………。」
「……ゼフェル?」
 手紙を読み終え呆然とするゼフェルにマルセルが恐る恐る声をかけた。
「あー。ゼフェル?」
 マルセルの呼びかけに無反応なゼフェルの名を今度はルヴァが呼んだ。
「マルセル! どっちを探した? どの辺探してねーんだ?」
「あ…。あのね。あっちの方は僕とランディで探したよ。反対の方はオリヴィエ様とオスカー様が探してくれた。」
「……もう一度しらみつぶしに探すぞ。ルヴァ! マルセルとあっち探してくれ。俺はこっちに行ってみる。」
「ゼフェル。アンジェリークを見つけても怒らないでね。」
「分かってるよ。それ位。」
 走り出したゼフェルに向かってマルセルが叫んだ。
 そんなマルセルの言葉にゼフェルは振り返りもせずに答えていた。


「……これからどうしよう。……ゼフェル様。もう手紙読んだわよね。……きっと怒ってるだろうなぁ。」
「……怒ってねーよ。」
「えっ?」
 空に浮かぶ飛空都市の外れの縁に腰掛けポツリと呟いたアンジェリークは背後から聞こえたゼフェルの声に慌てて後ろを振り返った。
「ゼフェル様!」
「……ったく。探したぞ。莫迦野郎。」
 ボロボロの姿のゼフェルが安堵の溜息を漏らした。
「あの……。どうしてここが? それにゼフェル様。どうしてそんなに……。」
「あのなぁ。ここなら誰にも見つからねーって場所をおめーに教えたのは俺だろーが。飛空都市中の隠れ場所をしらみつぶしに探しちまったじゃねーか。心配かけんじゃねーよ。俺がこんなにボロボロなのはこのサイズで動き廻ってたからだよ。感覚が違うからあっちこっちにつまづいただけだって……。」
 呆然と呟くアンジェリークにゼフェルが事も無げに話す。
「ほれ。他の奴等も心配してるから帰るぞ。」
「……帰れません。」
 手招きするゼフェルにアンジェリークが首を振る。
「おい……………。」
「帰れません。ゼフェル様をそんな姿にしちゃって……。私…帰りません。このままじゃ自分で自分が許せないんです。ちょっとした好奇心でゼフェル様をそんな姿にしてしまった自分が……。だから……………。」
「……俺は気にしてねーよ。それよりそれ以上後ろに下がったら危ねーって。おい。アンジェリーク。」
 少しずつ後ろへ下がるアンジェリークにゼフェルが手を伸ばす。
「駄目です! 私……………。きゃあっ!?」
「アンジェリーク! アンジェリ…。は…はは。大丈夫か? アンジェリーク。待ってろ。今引き揚げてやるからよ。」
 縁から足を滑らせて悲鳴と共に下に落ちたアンジェリークにゼフェルが慌てて駆け寄り下を覗き込んだ。
 そして飛空都市の縁にかろうじてぶら下がっているアンジェリークの姿にゼフェルは安堵し手を伸ばした。
「ほら。しっかり握ってろよ。く……。」
 渾身の力を込めて引っ張るが小さな子供の姿のままではアンジェリークを引き揚げる事は出来なかった。
「だ…駄目です。ゼフェル様。手を離して。ゼフェル様には無理です。このままじゃゼフェル様も落っこちちゃう。手を離して!」
「莫迦野郎。んな事が出来るかよ。誰かを呼びに行く暇なんかねーだろ。……っくしょー。」
「あぁ。もう……駄目。」
 自分の体重を支えきれなくなったアンジェリークの手から徐々に力が抜けていく。
「く……。アンジェリーク! しっかりしろよ。」
「も…もう駄目です。ゼフェル様。手を離して……。」
 少しずつ下に下がっていくアンジェリークにゼフェルが強く手を握る。
「駄目だ! 俺は絶対この手を離さねーぞ。…っくしょー。元の姿のままならどうって事ねーのに。……戻れよ。戻れよ! 俺はこいつを助けてーんだよ!」
 叫び声と共にゼフェルの身体に変化が起こった。
 全身があっと言う間に元の姿に戻っていった。
「アンジェリーク! しっかり掴まってろよ。」
 叫ぶ声も以前のものと同じ声に戻っている。
「ゼ…ゼフェル様……? きゃっ!」
 そんなゼフェルの変化を唖然と見つめていたアンジェリークが再度渾身の力を込めて自分を引き揚げたゼフェルの上にのしかかるように抱きついた。
「はっ……。はぁっ……。や…やったぜ。」
 大きく息をするゼフェルの上下する胸に顔を押しつけられたままのアンジェリークがそっと身体を起こす。
「……ゼフェル様。元に……………。」
「……戻った見てーだな。助かったぜ。あのままだったら本当に二人とも落っこちてたからな。」
 仰向けに寝ころんで目を閉じたまま大きく息をするゼフェルにアンジェリークがゆっくりと覆い被さった。
「! な……。アンジェリーク!?」
 アンジェリークの突然の行為にゼフェルが口元を押さえて身体を起こした。
「あの……。私…ゼフェル様の事が好きです。だから…ゼフェル様の小さな頃に興味があって……。それで……。」
「……何も言うなよ。」
 真っ赤になって俯くアンジェリークにゼフェルが優しく声をかける。
「……許して下さるんですか?」
「……いいや。許さねーぜ。てめーからしやがって。こういう時は男からするもんだろ。」
「ゼフェ……………。」
 そう言ってゼフェルはアンジェリークを引き寄せてキスをした。


「驚いた……。余の力。跳ね退けおったわ。」
「……この前の金の髪のお嬢さんの願いですか?」
 高座に座っていた夢王の呟きに召使いが尋ねる。
「余の力を跳ね退ける程強い想いをその者が持っていたと言う事か。」
「ですが…一時的なものに過ぎないのでは?」
 召使いの言葉に夢王はニヤリと笑った。
「いや。その後すぐに余の元に正式に力が戻った。あの娘が魔力を解いたようだ。仲々に楽しめたな。新たに知る事もあった。……あの娘。二度とここには来ぬだろうな。」
「……左様でございますね。」
 夢王の言葉に召使いは笑顔で同意した。


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