WHO(世界保健機関)と世界高血圧学会が出した、高血圧治療 のガイドラインの記事がありました。以前より治療の目安が厳しく なっていますので、以下に書き出しますから、参考になさってくだ さい。 ………………………… 1999年2月に改訂された高血圧治療のガイドラインの要点は 次の三つである。 @血圧の“ものさし”を変えた 高血圧は上140mmHg以上、下90mmHg以上で、上と下の両方 か、どちらか一方だけでも高血圧に入る。この高血圧を程度に 応じて新しく分類した。 上の血圧は20mmHgずつ上がるごとに、下の血圧は10mmHg 上がるごとに、軽症、中等症、重症の3段階とした。 10年先の脳卒中や心筋梗塞の発症危険率が免疫調査で出て いる。軽症で15%未満、中等症で15〜20%、重症で、20〜 30%である。さらに喫煙や糖尿病などの危険因子が加わると、 いっそう危険率は高まる。これらの結果も加味させ、基準を厳し くした。 A降圧目標を上130mmHg未満、下85mmHg未満に引きさげ た。 より低い高圧目標をめざして、高血圧の犠牲者をもっと減らす ねらいである。98年の国際的な大規模臨床試験で、降圧幅が 大きいほど合併症が防げるという証拠が出たからだ。 B降圧薬に新しく一種類を追加して6種類とした 多くの臨床試験の結果は、薬による降圧効果の差がない。患者 に問題がなければどれを使っても良いが、最初は最低量を用い る。より降圧効果を高めるためには、適切な降圧薬を組み合わ せた併用療法を勧めている。 ……………………… 以上です。 高血圧は無症状で進行し、脳卒中、心筋梗塞、腎不全の要因 となっています。日頃から食塩の取りすぎ(日本人の平均は1日 13gですが、6g以下が理想)に注意し、定期的に血圧を測り、 高めであれば、早めに治療や食事の改善をなさることをおすす めします。 「こらむ」の「44.高血圧症」 「45.高血圧症」 「86.血圧(年齢と上昇)」も参考になさってください。 |