ふと、気がつくと・・・いつもそこにあなたがいた

 

悲しくて独り、緑濃き小高い丘のうえに佇んでいても

嬉しくて独り、匂い立つ花園をそぞろ歩きしていても

 

ふと、気がつくと・・・あなたはいつも近くにいた

 

どうしてこの心の内が判っているのか

どうしてこの心の有り様が伝わってしまうのか

 

ふと、気がつくと・・・あなたはいつも傍らに在った

 

決して言葉を口にしようとしないけれども

決して視線をあわせようとしないけれども

 

ふと、気がつくと・・・あなたはいつも近くにいてくれた

 

あなたが与えてくれる優しさはまるで空気のようで

あなたが与えてくれる温もりはまるで春の日溜まりのようで

 

それはあまりに自然すぎて、うっかりすると見過ごしてしまいそうだった

 

あなたが傍らに在るのがあまりにも当たり前すぎて

それに溺れている自分に、いつか気づいた

 

あなたが与えてくれる総てのものがあまりにも自然すぎて

それに溺れている自分に、いつか気づいた

 

あなたは何も言わずわたしを見つめ続けていた

 

あなたの優しい眼差しがわたしの心をかき乱した

 

あなたの穏やかな眼差しがわたしの心を解きほぐした

 

どうすればいい?

 

どうしなければいけない?

 

・・・・・・・・・・・・

 

いつか、あなたにそっと告げよう

 

あなたが気づかせてくれたこの想いを

 

 

そう、わたしはあなたのことを・・・