ローカル線の踏み切りの近く
君と二人で借りた
六畳一間と小さな台所
それでも十分幸せでした
遮断機の向こうで
君はいつも僕を待っていた
上がりきるのも待ちきれなくて
君はくぐって僕の胸に飛び込んできた
君の笑顔が可愛くて
そんな君が愛しくて
こわれない愛だと思っていました
喧嘩をすると いつも君はひとり
近くの学校の校庭で
ブランコに座り うつむいていた
それでも十分幸せでした
秋の陽に包まれて
君の瞳は涙が溢れてた
二人で帰る 今来た道に
ほんの少し忘れ物をしてきたようで
君の横顔せつなくて
そんな君を抱きしめたくて
こわれない愛だと思っていました
赤い光がガラス窓越しに
なにか不安そうに見える
電車の影が君と重なる
それでも十分幸せでした
遮断機が上がれば
今日もきっと待っててくれる
冬が来て 春が来て
そんな暮らしが二人だけの幸せでした
君の寝顔が可愛くて
君はすべて僕のものだから
こわれない愛だと思っていました
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