「イチフジ」 2006.01.05
皆様、明けましておめでとうございます。
今年もどうぞ変わらぬご愛顧をよろしくお願い申し上げます。
てなわけで、おめでとうございます。
今年も小専用な、小専用でございます。
皆様はどのような正月を迎えられたのでしょうか?
海外に脱出してセレブ気分を味われた方、
実家に帰って家族の絆を確かめられた方、
ここぞとばかりにインターネット等に興じられた方、
などなど人それぞれでしょうが、
私はと申しますといたって普通でございました。
正月なんか人間が決めた区切りの一つに過ぎない、モチはなくても正月は来る!!
という、極めてクズな世帯主の方針により実に簡素に纏まったおせち料理を、
(ちなみに極めてクズな世帯主の一家は雑煮とおにしめが嫌いなので今年はナシです)
(ついでにモチもナシです)
そのおせち料理の中からアテになりそうなモノだけを食べ、酒ばかり呑んでいる世帯主と、
自分の好きなものだけを好きなだけ食べて、文句を言われてもなお食べる世帯主の妹と、
年賀状をチェックしては、慌てて書き足していく世帯主の母と、
正月をお金が貰える日と認識し、年末から媚を売ってくる世帯主の姪御とで、
殺伐をコタツを取り囲んでおりました。
ああ、説明長すぎ。
まぁ、そんなで「コイツらナニが楽しくて正月から走ってるのかねぇ」だとか、
「落ち目の芸人って年末年始の特番ぐらいしか出番ねぇよな」、
などとテレビに向って例年通りのくだを巻きつつ、
ドコにでもある年明けを過ごしておりましたところ。
その日、何本目かのビールを胃の中に流し込んで、
後ろの壁に勢いよくもたれかかったその時、事件はおきました。
急に目の前が真っ暗にというか、目から星が出るというか、
首が胴体にめり込んだのではないかと思うほどの激しい衝撃。
続いて襲ってくる耐え難い痛み。
あまりに突然の出来事に一堂、何が起こったのか判らない状態でした。
が、落ち着きを取り戻し辺りを見回してみると。
原因はコレです。
額縁です。
コレがいわゆる長押の上に飾ってあったんですけど、
突然落ちてきました。
私の頭の上に。
長押の上ですから、おおよそ6尺、180cm。
約1m落下したところで、丁度もたれかかった私の頭の上に直撃。
写真のような有様となったのであります。
古いものとはいえ、完全に角の縁が切れて壊れた状態ですから、
その衝撃がうかがい知れます。
こうなると原因究明です。
何故突然落ちてきたのか。
偶発なのか、必然なのか。
無為なのか、故意なのか。
はたしてそれは人為なのか?
犯人は誰だ!!
とうぜん矛先はテリトリーの主であるオカンに向けられます。
「どんな飾り方してるねん!!」
「どうせ大掃除してたときにテキトーに触ったんちゃうんかい!!」
「ちょっと壁にもたれただけで、こんなもん落ちてくるわけないやろ!!」
とてもお正月に相応しくない、ハートフルな罵声をオカンに飛ばします。
勿論、オカンも反論します。
「私じゃないわよ」
「そもそもそんなところ触ってもいない」
「だいたい大掃除なんてろくにしていない」
こちらも正月明けとは思えない、ジョイフルなカナキリ声です。
掃除嫌いは我が家の血筋です。
「見なさいよ!!この埃の量を!!」
確かに年末に掃除したのであれば、
これほど大量の塵芥が漂うはずもアリマセン。
ってか、おせちにかかる!!埃が!!早く!!ブロック!!
「まぁ今更ブロックしても大量に降りかかった後だし、
食えなくなるわけじゃないからええやん」と、世帯主。
「そりゃそうだわ」と、一堂。
お正月らしい、大変心がウォームビズな受け答えです。
親子そろって大掃除をサボったのは置いておいて、
再び原因の究明です。
どうやら、吊り糸がただ老朽化して自然に切れただけっぽいです。
「ほらね、私掃除なんてしてないんだから」と、なぜかオカンは自慢気です。
一方私は矛先が無くなったので、湧き上がる怒りを無作為に撒き散らします。
「なんで俺が真下にいるときに、しかも丁度もたれかかったときに落ちてくるねん」
「だいたい俺がその場所に移動したのって、ついさっきやん」
「料理が近くて、テレビが見やすいからって」
「普段は台所でしかメシ食わねぇし」
「コッチ(居間)で食っててもこの場所で食うなんてありえないし」
(普段はコタツをの一辺を落下してきた側の壁にくっつけているのです)
「そもそもなんでよりによって正月やねん!!」
思えば、恐ろしいほどの偶然です。
一年に一回使うか使わないかの地点に、一家四人の内の私がそこに座る確立。
単純計算で、
1/4(箇所)*4(人)*365(日)ですから、1/5840ということになります。
それに加えて30年以上何事もなく飾られてきた額縁が、
外れるだけならまだしも、紐が切れて、
それもちょうど壁にもたれかかった頭の上に落ちてくるのですから、
もう天文学的な数字であろうことは容易に想像できます。
めんどくさいので計算はしませんが、もはや神の悪戯レベルです。
それにしても、やり切れません。
埃を被ったおせちを気にせずにつまみながら、さらに新しいビールのふたを開けます。
せっかく奮発してヱビスを買ってきたのに台無しです。
ブツブツと誰にでもなく文句を言い続けます。
しかしそこは一家団欒の場です。
先ほどの言い合いは忘れて、優しく慰めてくれます。
「料理の上に落ちなくてよかったやん。硝子も割れてないし、食べられるし」と、おかん。
あんたが掃除さぼった年数分だけの埃被った料理だけどね♪
「大したことなくてよかったやん」と、妹。
頭から血ダラダラ流してるけどね♪
「・・・・・・・・・・」
姪は私からのお年玉が500円だったのが気に食わないのか、何も言ってはくれません。
もう全米が涙するぐらい暖かい団欒が繰り広げられます。
正直、涙が出そうになった。
「だいたいさ」と、おかん。
「ん?」
「お正月に富士山に当たってんから、考えてみたら縁起いいやんか」
「まぁ、、、、普通ないわな(落ちたことは無視ですか)」
「一、富士。二、鷹。三、なすび。っていうやん。ソレの一やで、一」
「まぁ、そうやな(夢じゃなくて現実ですが)」
「まだ何かあるかもしれんよ。鳥やとか、野菜に関する何かが」
「うん、そうかもしれんな(あったら・・・ネタになるな)」
と、いうわけで。
いつまでもウジウジしてても始まらないし、
一応新年だし。
ポジティブシンキングってことで、
人に言いたいのをひたすら我慢し、ソーシャルなアレにも一切書かず、
年末年始にやたらと目に付いたレイザーなんとかHGの如く、
「バッチコーイッ!!セイセイセイ!!」
と、意味もわからずウキウキしながら待っていましたが、
結局、五日なって世間では仕事始めと動き出しましても、
一行に何も起こる気配がないので、仕方なくこうして書き出した次第であります。
今年もこのテキスト同様、中途半端な一年になりそうです。
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