届かぬ声



白い庭を歩きながら
愛しい 小さな花を思う

誰よりも美しく 誰よりも儚く
散っていった あの花のことを

貴方の代わりに 死ねれば良かった…と
何度 呟いたでしょう
それが 貴方の幸せになるのなら
喜んで 命を奉げたのに


夜の風は冷たく まだ明けやらぬ
声は微かに掻き消えて

季節は巡り また花は咲き誇る
この庭にも天上にも 薫り高く

けれど私は あの花を思い続けて
今も この場所で歌っていましょう


美しい人 母のように友のように
ただ貴方を 愛していたと














今は亡きシェーラ様を偲んだ歌です。
たとえ転生しても、エルスの中ではまったく同じ方とは言えないんじゃないかな。