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≪私にとってのゲームプレイ日記とは≫

 ゲーム系サイトで時々見かけるコンテンツの1つに、プレイ日記というものがあります。ゲーム日記とかプレイ記録などといった名前で呼ばれることもあり、それらは厳密には異なるものなのでしょうが、ひとくくりにして大雑把に説明すれば、ゲームで遊んだ様子を日記として掲載し、読者に紹介するというものです。もっとも最近のプレイ日記は画像やイラストなどをふんだんに使って文章は少しだけという、プレイ画像日記、もしくはプレイ絵日記といった方が良さそうなものが多いように思います。そしてプレイ日記を書く目的は、「自分はこのゲームをこんな風に楽しんでますよ」ということを公表し、読者との交流を生み出すきっかけとする、というものが多いように私は感じています。

 でも私にとってプレイ日記といえば、ゲームで遊んだ様子を元にして面白い読み物を書き、文章で読者を笑わせることを目的としたコンテンツのことです。これは私が初めて読んだプレイ日記がそんな方向性で書かれており、しかも非常に素晴らしい出来であったため、「プレイ日記とはそういうコンテンツのことなんだ」と私が誤解していたことが理由です。
 その私が初めて読み、私がプレイ日記を書くきっかけを作ってくれたのが、今は無き「王立浪漫推進会」というサイトの牧場物語(2とハーベストムーン)のプレイ日記でした。初めから最後まで笑い続けられる長編プレイ日記であり、それゆえ当時の牧場物語ファンの間では、かなり有名な存在だったように思います。もっともそのサイトが閉鎖(消滅?)したのはずいぶん前のことなので、その存在を知らない不幸な牧場物語ファンも今では少なくないと思うのですが。
 いえ、不幸なのは初めて読んだプレイ日記がそれだったという、私の方なのかもしれません。なぜならプレイ日記とは、笑わせるために書き、笑うために読むコンテンツという認識があるため、現在主流だと思われる「遊んでいる様子を紹介するだけ」というプレイ日記を読んでも満足できないからです。
 私が満足できないから、という理由でそれらを否定するつもりはありません。でも私が求めているものとは大きく異なるのも事実です。王立浪漫推進会に掲載されていたような爆笑プレイ日記にまた出会いたい。私にとってはそれがプレイ日記サイトを探し、そして読む最大の目的なのです。そしてそんな読み物として楽しめるプレイ日記がもっと増えてほしいし、そんなプレイ日記を書くことに多くの人が挑戦してほしい。私はそれを望んでいるのです。

 「プレイ日記とは、文章によって読者を笑わせるために書くものである」

 多くのプレイ日記作者がこのことを意識し、挑戦し、実行できれば、プレイ日記というものが今とは違った形で、今よりももっと流行するのではないかと思います。フォント弄りのような安直な手段で笑わそうとするのではなく、文章によって読者を笑わせるプレイ日記。労力的に厳しいのは分かっていますが、能力的には出来ないものではないと思います。すぐにはできなくても、それを目指していれば、いつかはきっと。私は保証しないけど。

 プレイ日記とは、読むのも書くのも楽しいものです。そしてそのことに多くのゲームファンが気付いてくれたら、ゲームをプレイすること自体がもっと楽しくなると思うのです。なぜならば、ゲームとはクリアするためにするものでも、対戦相手に勝つためにするものでもないからです。
 ゲームとは本来、楽しい時間を過ごすためのものであり、クリアを目指すとか、攻略するとか、上手になるとか、キャラクターを強くするとかいったものはすべて、楽しい時間を過ごすための手段として存在するのにすぎません。ならば優れたゲームプレイヤーとは、ゲームを最も楽しく遊べる人のことを言うのではないでしょうか。
 でも楽しさを最優先させるプレイスタイルは、大抵のゲームにおいては損をすることに繋がります。だからこそつまらないと感じた選択さえも、してしまうことが少なくないと思います。でもプレイ日記を書いていればそうはなりにくいはずです。なぜならばゲームの中でのみ意味を持つ損得勘定ではなく、純粋な楽しさを追求してプレイしたくなるからです。

 面白いプレイ日記を書くためには、そのゲームの楽しみ方を深く理解し、実際に楽しくプレイする必要があります。そして面白いプレイ日記を読むことは、そのゲームの楽しみ方を知る手段となります。つまり面白いプレイ日記という存在は、読んでいる時だけでなく、その後のゲーマー人生をも楽しくする効果があると思うのです。

 だから私は、今この文章を読んでくださっている人に言いたいのです。

 「面白いプレイ日記を探してみませんか?」
 「面白いプレイ日記を書くことに挑戦してみませんか?」

 私の理想である読み物として楽しめるプレイ日記を書こうとするのは、本当に大変です。でもそれだけにやりがいがあると思います。そして苦労する分だけ原作ゲームのことが良く理解でき、良く理解できた分だけ強い印象が残ると思います。少なくとも私の場合はそうでした。これまで書いたプレイ日記の原作を、ゲーム内容に強い不快さを感じたドラゴンクエスト9以外はすべて、売ることなく現在でも所持し続けているのは、思い出のつまったそれらのゲームを手放せないからなのです。

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