このページはカガアスシーン序章の本文見本です。

苦手な方はご注意を。

ではいきますよ。















































アスランは驚愕の表情でカガリを呆然と見つめ返してきた。

「カガリ!?これは一体……!」

ここまではうまくいった。

カガリはアスランの自由を奪う事に成功したのだ。

だがこれで終わったわけじゃない。

寧ろこれからが本番だった。

カガリは堪えきれずに微笑を浮かべると身を乗り出し、アスランの肩に手を乗せた。

「ごめんな……でも、こうでもしないと……見れないから」

「見れないって……んんっ!」

カガリは目の前で動くくちびるに齧りくつようにくちづけた。

果実の一片まで食べ尽くすようにやわらかなくちびるを貪り、吸い上げた。

苦しそうに漏れだす吐息も奪うように取り込んで逃がさない。

最後の一滴さえ啜り上げるように自ら舌を差し入れ、口内を蹂躙していく。

「んっ……ふっ……っ」

奥に縮こまるアスランの舌と無理矢理絡めて、カガリはうっすらと目を開けた。

きゅっと目を閉じ、苦しそうな表情のアスランの頬は鮮やかな桃色に染まっていた。

決して嫌がっていない事を感じて、カガリはくちづけたまま薄く笑い、更に深く舌を潜り込ませた。

「ふぁ……んっ!」

当然くちびるだけでは足りない。

カガリは肩に乗せていた手をつつ、と辿るように移動させ、アスランのパジャマのボタンに手を掛けた。

体重をかけ押し倒し、くちづけたままカガリは性急にボタンをひとつ、またひとつ外していく。

だがまだ全部外せていないのにカガリは我慢できず、均整のとれた艶やかな肌に直接触れた。

その身体がぶるっと震えるのを確認してカガリは満足し、撫でるように触れながら、 もう片方の手で全てのボタンを外しにかかった。

しかしパジャマを脱がそうとしても、手錠のかかった左手からは袖が抜けない。

そこは仕方なく放置し、カガリは曝された素肌の胸に手を添え、ようやくくちびるを離した。

「ふ……はっ」

苦しそうに浅い呼吸を繰り返すアスランを見て、カガリは満足そうに微笑んだ。

だが息つく暇も与えず、カガリはアスランの濃紺の髪に指を絡ませ、かき上げた。

露になった耳に唇を寄せ、ふっと息を吹きかける。

「くっ……カガ……ッ!」

アスランが強引にこちらを向くよりも早く、カガリはぺろりと耳朶を舐めた。

びくっ、と身体を震わせたのが触れ合った部分から伝わる。

そのままくちびるで挟み込むように甘噛みし、 うなじにいくつもくちづけながら時折きつく吸いつくと、

アスランは堪えるように小さな呻き声を上げた。

そんな中、アスランは自由の利く右手一本でカガリの肩をやんわりと押し戻してきた。

ようやく抵抗らしい抵抗を受けたが、それはあまりにも微弱だった。

「カガ……っ、これは、一体……?」

カガリは鎖骨のくぼみからくちびるを離すと、

ぴたりと寄り添わせていた身体をほんの少しだけ引いて、正面からアスランを見つめた。

緑の瞳は戸惑に揺れながらも、まっすぐにカガリを見上げていた。

カガリの身体の奥底からぞくっと何かが突き上がってくるのを感じる。

まだ足りない。

カガリは首を傾けて、微笑した。

アスランの瞳に、カガリの表情はどう映ったのかは分からない。

快楽をもたらす天使か、あるいは苦痛を強いる悪魔の笑みか――

「今日は私に任せてくれ……な?」

アスランの返事は必要なかった。

カガリは囁いてアスランの髪に、額に、瞼に、鼻先に、頬に、そして唇に優しいキスを注いでいった。

そのまま唇は下へ――再びアスランの首筋を強く吸い上げた。

「くっ……!」










タイトル 「いつもあなたのことをかんがえてる」 R-18

07.8.17発行予定。A5 FCオフ 60P 500円。