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   子供のような身体をしているエドワードは、十五歳と言う年齢にしては驚く事だが、

   陰毛がほとんど無い。


   最初の頃は、それで彼をからかった事もあったのだが、今では、それが扇情的でとても卑猥

   なのだと大佐は気がついていた。


   陰毛の無い分、彼のその部分は、丸見えになってしまうのだ。


   小ぶりで薄桃色をしたペニスもそうだが、後ろに開いている排せつ口もやはり小さくて

   未成熟なままだった。


   子供の尻穴は狭いだけでなく、筋肉も薄いせいで大変に柔らかい。


   だから、その手の趣味の人間には、重宝されるらしい。


   エドワード・エルリックが、襲われたのは、当人からの話では、ヘッケル大佐が初めてでは無いらしい。


   もっと小さな頃から、何度も同じような事があったそうなので、良くこの小さな身体で耐えてきたと思う。


   最初に抱いた日、確かにエドワードは処女であり、初めての苦痛に苦しんだのだ。


   大佐がそんな事を思いながら、エドワードの尻穴にいつものように指先を近づけて、縁を数回擦る

   ようにすると、その部分は、鮮やかに赤く染まり、ヒクヒクと口を開けてしまった。


   まるで、赤い華が咲き誇るように、大佐には見えた。


   エドワードの拒否的な言葉とは裏腹に、その部分は快楽を期待して喜んでいる様だった。


   しっとりと花びらが濡れたようになり、大佐の指先へと暖かく湿った粘膜が絡んできた。


   最初の頃とは、明らかに異なる身体の反応に、エドワードが少しづつだが、大人になって

   ゆくのを感じて、マスタング大佐は微笑んだ。


   なるほど。確かに、キツイ刺激の方が、君の好みらしいな。ローションを使わずに、こんなに

   早く濡れたのは初めてだ。縛られた方が感じるのか? 」


   エドワードは、その言葉を聞くと、また全身を真っ赤に染め上げた。


  「馬鹿かアンタは! 濡れたとか言うな。この変態! 」

   背を向けている彼の表情は、大佐からは見えなかったが、きっと気の強そうな燃えるような

   眼をして、怒っているのに違い無かった。


   仕事の時も、弟とくつろいている時も、食事の時も、眠っている時ですら。エドワード・エルリックは、

   そんな厳しい表情をしているのだ。


   まだ子供なのだから、もっと屈託の無い顔をしていても良いように大佐は思っていた。


   しかし、彼の置かれた環境が、それを許さないのだ。


   そんなエドワードが時々、不憫に思える事がある。


   彼の世話役をマスタング大佐が買って出たのは、そばに置いて、彼の所業を監督する事が、

   一番の理由であった。


   しかし、東方支部にいた時から、大佐がエドワードを放っておけなかったのは、そんな彼の子供

   らしからぬ境遇と、態度のせいだった。


   大佐自身も幼き日より、軍人となるべく教育を受け、普通の子供らしい生活から遠ざかって

   生きてきた。
しかし、それは、あくまでも、自分自身が望んだ人生だった。

   エドワードのように、強制的に選択を迫られた物では無い。


   大佐は、全身を羞恥で赤く染めている少年の秘部へと、迷わず口をつけた。そして、可愛らしく口を

   開けている桃色の穴へと、舌先を差しこんだ。


   付き合っている女性相手にも、このように尻の排せつ口まで愛撫した事は無かった。


   せめて、エドワードを気持ち良く感じさせてあげたいと思ったからだった。


   エドワードへの、そんな感情は、今までの恋人達へ感じた気持ちとは少し異なっているように思う。


   確かに、大佐の股間は今、立ちあがっているので、欲情はあるのだろうが。


   もっと、暖かな何かが、気持ちの中に含まれている。


   どんな過酷な状況であっても、自らの目的のためには、手段を選ばず立ち向かう。


   その真っ直ぐなエドワードの姿勢は、この中央に単身乗りこみ、トップまで上り詰めようとする自分の

   生き様に通じるものがある。


  <目的のためならば、手段は選ばない。>

  <そのためならば、どんな事にも耐え忍ぶ。>


  <前だけ見つめ、決して、後ろを振り返る事は無い。>


  そうして、大佐は今まで生きてきたのだ。


  <この世界で生きる延びる>と言う事は、戦争と同じに違いなかった。


   まだ、幼いエドワード・エルリックの生き方に、ロイ・マスタングは親近感を感じていた。


   兄弟のいなかった大佐は気がついていなかったが、それは身内に対する愛情に、一番近い

   気持ちなのかもしれなかった。




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