税金の種類と納税義務者

税金は、法的根拠に基づいて国や地方自治体が法人・個人に賦課して、確定した税金額を徴収することになります。賦課とは、税金を納税義務者に割り当てることであり、徴収とは確定した税金額を実際に取り立てることです。

国民や企業から徴収された税金は、一般的に、公共の福祉の増進と国民の利益に還元される公共行為(政治を含む公務)、公的機関の維持、公務従事者(公務員)の給与の目的に使用されています。

『税金の種類』は、どのようなモノや場合に課されるかによって、『所得税・財産税・消費税・取引税(流通税)』の4種類に分かれます。

上記の税金を国に支払うか、都道府県、市町村によって支払うかによって更に細かく税金の種類は分かれてきます。都道府県民税と市町村民税をまとめて住民税と一般的には言っています。

税金の大まかな種別
税金の種類国税都道府県税市町村税
所得税所得税
法人税
都道府県民税
事業税
市町村民税
財産税相続税
贈与税
自動車重量税
固定資産税
自動車税
固定資産税
軽自動車税
事業所税
消費税消費税
酒税・タバコ税
石油税
関税
地方消費税
都道府県タバコ税
ゴルフ場利用税
市町村タバコ税
ゴルフ場利用税
取引税登録免許税
印紙税
不動産取得税
自動車取得税

直接税と間接税

税金には、税金の「負担者」「納付者」が一致する『直接税』と、税金の「負担者」「納付者」が異なる『間接税』があります。

所得や財産にかかる『直接税』は、個人の所得や企業の営業利益から直接徴収されるので、納税者の負担感が一般的に大きくなります。高額所得になるほど税率を高くする『累進課税制度』を採用することで、所得格差を緩和することができ『社会的な公平感』を高められるという特徴があります。

累進課税は政治権力による財の再分配機能で貧富の格差拡大を抑制する効果があり、税金の負担能力(担税力)に応じて税率を決定するという納税者の生活水準に配慮した税制です。しかし、累進課税の問題点として、高額所得者や業績優秀な大企業への累進率を高くしすぎると、高い税率を嫌って財産や資本が税金の安い海外へ流出するという問題が指摘されています。

とはいえ、累進課税制度を採用しない人頭税方式にすると、年収200万円の人が20万円の税負担(税率10%)をした場合に、年収2億円の人も2,000万の税負担(税率10%)となります。累進課税を全く無視すると、同じ税率でも実際の可処分所得に大きな格差があり、個別の所得水準に配慮した社会的な公平を実現しているといえないことも確かです。その為、低額所得者には生活が困窮しないレベルの税率を設定し、高額所得者には事業意欲(勤労意欲)が衰えないレベルの税率を設定するというのが基本になってきます。

累進課税を採用できる『直接税』は、垂直的平等(担税能力や努力実績に応じた平等)を実現するのに適した税金ということが出来ます。

税金の負担者と納付者が異なる『間接税』の代表は、2006年現在で商品やサービスの消費(購入)に5%課税されている『消費税』です。消費税を実際に負担するのはスーパーや百貨店で商品・サービスを購入する個々の消費者ですが、消費者から集めた消費税を国や地方に納付するのは事業者(法人・個人事業者)となっています。

消費税以外にも、2006年5月現在で増税が施行された発泡酒税などの酒税、たばこ税、ゴルフ場利用税なども間接税となります。事業者は、消費税や酒税などを販売する商品やサービスの対価(販売価格)に含めて表示することが義務付けられていますので、国民個々人が、納税者としての負担意識が低くなりやすいという特徴があります。

間接税は、国民個人の所得水準や生活状況などに関係なく商品やサービスに対して一律に課税されるので、『水平的平等(受益者負担や一律負担に応じた平等)』を実現するのに適した税金といわれます。

直接税の累進率を高くすることを高額所得者は嫌い、一律負担の間接税を高くすることを好みますが、それは、所得に対して累進性の高い大きな税率をかけられるよりも、日常生活品などの消費にかかる間接税を高く支払うほうが全体の税負担が軽くなるからです。反対に、所得水準があまり高くない世帯や個人では、間接税が高くなればなるほど日常生活の実感として余り生活が豊かではないと感じやすくなります。日用品や食料品といった生活必需品の購買量は、高額所得者も低額所得者も(高級嗜好品は別として)大きく変わりませんので、所得が少ない人ほど間接税に対する負担感は相対的に大きくなります。

日本や先進国では、直間比率(直接税と間接税の比率)で、間接税が占める割合が段階的に大きくなってきていて、直接税中心の税制から間接税中心の税制へと移行する傾向にあります。

何故、ここ最近、先進国で間接税が重視されてきたのかという理由には様々な要因が考えられますが、業績の良い企業の拠点を海外に移転させたくないということや間接税のほうが直接税よりも税に対する主観的な負担感が弱いということなどが考えられます。基本的にどの国も財源不足や財政再建に関する悩みを抱えていて、手厚い社会保障制度の維持に困難を感じているので、負担者意識を感じさせにくい間接税で、広く薄く国民全体に一律課税をしたいという意図もあるでしょう。

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