金剛出版の最近の本 ESD ウェブショッピング

[2012年06月に更新]心理療法・カウンセリング・精神医学・精神分析・心理アセスメントなどに関係する金剛出版の最近の書籍を紹介します。心理臨床と精神医療分野の本を中心にセレクトしています。

■心理学関連書籍

金剛出版の最近の書籍(現在位置)

誠信書房の最近の書籍

金子書房の最近の本

心理学事典

ESD ブックストア

心理学研究・受験参考書

臨床心理学の勉強に役立つ参考書

心理面接と精神療法の本

S.フロイトとC.G.ユングの本

トップページ

現在公開しているESD ウェブショッピングのコーナーはβ版の段階にあり、掲載している商品数はまだ十分なものではありません。心理学関連の本の紹介を起点として、これから少しずつ有益な書籍や魅力的な商品の数を増やしていきます。

商品に関する具体的な質問や購入方法に関する質問がある場合には、リンク先のAmazon.co.jpにお問い合わせ下さい。

各ジャンルでセレクトされた商品でご希望の商品が見つからなかった場合には、下にある【アマゾンのサーチボックス】で商品検索を行って探してみて下さいね。


みんなのベイトソン

みんなのベイトソン
著者:野村 直樹 (著), BJORN (イラスト)  出版:金剛出版

精神の生態学やダブルバインド理論で知られるグレゴリー・ベイトソンの考えを、『学習-進化-コミュニケーション』を統合的に捉えながらオムニバスな小説形式でまとめた書籍です。対話形式で複数の話が同時進行で進められていく独特な作りですが、グレゴリー・ベイトソンの基本的な知識を持っている人や新たな視点から理論を理解したいという人には面白い本になっているでしょう。

大人もイルカもインパラも、機械も子どももミジンコも、生きてるみんなの革命的学習論!入院先の病院から忽然と姿を消したベイトソンを捜す探偵小説、時空間を超越したマジック・リアリズム、学習論をめぐる弁証法的メタローグ、織り成される数々の引用のメタクリティック、レイモンド・チャンドラーが生んだ不世出のヒーロー「フィリップ・マーロウ」とベイトソンとのありえない出会い…グレゴリー・ベイトソンが遺した人類史上に燦然と輝くモダンクラシック『精神の生態学』を精読しながら、学習論のアクチュアリティを探る野心的快作。


児童虐待 (エビデンス・ベイスト心理療法シリーズ)

児童虐待 (エビデンス・ベイスト心理療法シリーズ)
著者:C・ウィカール (著), A・L・ミラー (著), D・A・ウルフ (著), C・B・スピンデル (著), 貝谷久宣 (監修), 久保木富房 (監修), 丹野義彦 (監修), 福井 至 (翻訳)  出版:金剛出版

アメリカ心理学会(APA)の研究成果や臨床事例(ケースワーク)を結集して作成された児童虐待の影響が関係する疾患の臨床マニュアルです。このシリーズの編集方針は,臨床実務に利用できる読みやすいコンパクトな本の作成であり、豊富な図表とデータ,臨床に際したポイント,ケースワークの検討,患者教育の資料が掲載されていてエビデンスベースドが考慮されています。

各種の技法や理論の基礎となる文献資料が引用されているので、本書を起点とした発展的な学習もしやすくなっています。児童虐待に関する最新の研究成果と精神医学的な精神障害に罹患してしまった被虐待児のエビデンスと治療法を解説しています。児童虐待に関する基礎知識を踏まえ、児童虐待の影響に関する予測理論、児童虐待に関連した精神医学的障害の診断と治療、被虐待児の治療方法までをわかりやすく説明しており、児童臨床家には必携の本になっています。巻末には児童虐待のアセスメント・ツールも収載されており、実際の心理アセスメントにも活用することができます。


精神療法の深さ

精神療法の深さ
著者:成田 善弘 (著)  出版:金剛出版

本書は『成田善弘セレクション』のうちの一冊であり、良質なケースワーク(事例研究)に裏打ちされた精神療法・心理臨床の参考とすべき『臨床論文13篇』が精選されて収載されています。

精神科診断面接における留意点、面接を構造化するポイント、臨床現場の実感、全編に臨床歴の長い達人の臨床記録がちりばめられており、『成田善弘の精神療法』の全体像と本質を概観できるものになっています。後半部には『成田善弘精読』とも言うべき秀抜な『解説(原田誠一氏による書き下ろし150枚)』も載せられています。


ロールシャッハ・テスト―包括システムの基礎と解釈の原理

ロールシャッハ・テスト―包括システムの基礎と解釈の原理
著者:ジョン・E. エクスナー 出版:金剛出版

現代ロールシャッハ・テスト体系(第2版)が訳出されてから18年を経て,最新の第4版が訳出された。第2版が出版されたのは1986年だが,その後,第 4版が出版される2003年までの間に,包括システムには大きな変化が見られた。本書はそうした変化を反映して,包括システムの最新の姿を伝えるものである。本書には,これまで「ロールシャッハ・テストワークブック」,「ロールシャッハの解釈」の中で紹介されてきたテストの施行法や解釈の原理に加え,テストの成り立ち,性質,基礎的研究がすべて網羅されている。本書一冊で,形態水準表を含めたすべてが入手可能となり,包括システムの基礎と原理が習得できる。ロールシャッハを用いる者すべてに必携。


精神分析的心理療法―実践家のための手引き

精神分析的心理療法―実践家のための手引き
著者:ナンシー・マックウィリアムズ 出版:金剛出版

米国ではDSMの診断と薬物療法の浸透によって、精神分析学派が精神医療に果たす役割は低下していますが、ナンシー・マックウィリアムズはそういった厳しい状況の中でも、高い実力(臨床能力)を認められている精神分析家です。本書はマックウィリアムズが、精神分析療法の理論と技法をわかりやすく解説した本であり、基本的な対話法や質問法から始まり『転移・抵抗の取り扱い方』といった高度な技法についてもページを割いて解説しています。


パーソナリティ障害の精神分析的アプローチ―病理の理解と分析的対応の実際 (精神分析臨床シリーズ)

パーソナリティ障害の精神分析的アプローチ―病理の理解と分析的対応の実際 (精神分析臨床シリーズ)
著者:松木 邦裕, 福井 敏 出版:金剛出版

『精神分析臨床シリーズ』の最終巻であり、パーソナリティ障害の精神分析的な理解・診断・治療について包括的な解説を行っています。精神分析的療法を、実際のパーソナリティ障害のクライアントに対してどのように適応していけば良いのかということについて知りたい臨床家におすすめの一冊です。ひとりの人間の性格構造の歪みや行動パターンの逸脱について、正統派精神医学とは異なる『精神分析の観点』から共感的な理解を試みているところに本書の特徴があります。


グループと精神科看護

グループと精神科看護
著者:武井麻子 (著)  出版:金剛出版

ひとを相手とする仕事はなぜ疲れるのか?今や職場の人間関係においても「グループの力」を理解し良好な人間関係を築くことが不可欠である。本書は,著者の精神科病院で看護師,ソーシャルワーカーとして勤務した経験をもとに,グループワークの技法,精神科看護の仕事についての実践的な論考を集めたものである。

看護師,介護福祉士,ケースワーカーの仕事とは何か?を実践現場からの帰納的考察によって実体験を交えてわかりやすく解説されている。さらに,ホックシールドが提唱した『感情労働(Emotional Labour)』の理論と実際についても事例を挙げながら論及し,現代社会で働く人々が避けて通れない感情のコントロールと対人関係スキルの向上にふれる等,グループと精神科看護をめぐる多岐にわたった内容となっている。


非行・犯罪少年のアセスメント―問題点と方法論

非行・犯罪少年のアセスメント―問題点と方法論
著者:ロバート・D. ホッジ (著), D.A. アンドリュース (著), Robert D. Hoge (原著), D.A. Andrews (原著), 菅野 哲也 (翻訳)  出版:金剛出版

マスコミでは少年犯罪の低年齢化や凶悪化がさかんに取り上げられ、科学的な根拠がないまま少年犯罪の厳罰化を求める雰囲気が作られつつある。本書では、最近の少年司法領域の理論を分かりやスく解説し、新しい標準化心理検査法を紹介しながら、少年司法制度の効果的な運営のために標準化心理検査を活用すべき点について説明されている。適正なアセスメントを経て非行や犯罪の原因、環境や家庭の問題、あるいは少年像を解明していくことは、少年事件に関与するさまざまな機関が効果的に対象少年の問題に対処していくことを助けることになる。少年司法手続における標準化検査の役割や可能性について学ぶために最適なテキストが訳出された。


パーソナリティ障害:診断と治療のハンドブック

パーソナリティ障害:診断と治療のハンドブック
著者:レン スペリー (著), Len Sperry (原著), 近藤 喬一 (翻訳), 増茂 尚志 (翻訳)  出版:金剛出版

「パーソナリティ障害の有効な治療法とは、クライアント各々に合わせた個別仕様の治療である」。このような前提に基づき書かれた本書は、一人の著者によるテキストであり、パーソナリティ障害の診断と治療に関する包括的でまとまったアプローチを提供するガイドラインである。力動的心理療法、認知行動療法、集団療法、加えてマインドフルネス、スキーマ療法、夫婦・家族療法、対人関係療法、弁証法的行動療法、発達療法などの新しい介入法にまで言及し、診断・面接の要諦が事例を交えて解説されている。アセスメントの項では、典型的な面接態度とラポール確立の容易さと困難とにふれ、MMPI‐2、MCMI‐3、TAT、ロールシャッハテストを取り上げて、反応パターンに共通の特徴を述べている。


図説 認知行動療法ステップアップ・ガイド―治療と予防への応用

図説 認知行動療法ステップアップ・ガイド―治療と予防への応用
著者:福井 至 (著)  出版:金剛出版

本書で特筆すべきは、著者考案によるカードを使った実施法の紹介や、コンピュータを使ったバーチャル・リアリティ・エクスポージャーなど、新しい認知行動療法の臨床応用を紹介していることである。さらに、恐怖症へのEMDRとエクスポージャー法との併用や、教師、看護職、管理職、SEなどストレスマネジメントの必要な現代の職種への適用まで、CBTの具体的応用を目指したガイドとなっている。


スキーマ療法―パーソナリティの問題に対する統合的認知行動療法アプローチ (単行本)

スキーマ療法―パーソナリティの問題に対する統合的認知行動療法アプローチ (単行本)
著者:ジェフリー・E.ヤング (著), ジャネット・S.クロスコ (著), マジョリエ・E.ウェイシャー (著), 伊藤 絵美 (翻訳)  出版:金剛出版

スキーマ療法とはスキーマ(認知的枠組み)に焦点を向けた認知行動療法の一種ですが、精神分析的療法やゲシュタルト療法の技法も部分的に採用されています。この書籍では幼少期の親子関係や対人コミュニケーションによって形成された『中核的信念』としてのスキーマを変容させることに力点を置いています。スキーマ療法の適応症の中心は、幼少期に形成された非適応的なスキーマが作用して対人関係・社会生活に支障を来たすパーソナリティ障害(人格障害)です。

特に、近年症例が増加されているとされる自己愛性人格障害や境界性人格障害へ有効な心理療法としてスキーマ療法が展望されていますが、『完全な治癒』をいきなり目標に据えるのではなく、現実的な問題に適応できるようにするための『心理的なケア』の実践を心がけた内容になっています。

本書では、人間には『5つのスキーマ領域』から展開されていく『18のスキーマ』があるという前提に立ち、どのスキーマを形成しているかによって個別的なストレス・コーピングや行動様式が生まれてくると考えます。本書は、現時点においてパーソナリティ障害に有効とされる『リネハンの弁証法的行動療法』に並ぶ『スキーマ療法』の専門的な概説書であり、心理臨床家や精神科医の心理療法に役立つ知見が多く収載されていると思います。


認知行動療法と構成主義心理療法―理論・研究そして実践 (単行本)

認知行動療法と構成主義心理療法―理論・研究そして実践 (単行本)
著者:マイケル J.マホーニー 出版:金剛出版

『認知行動療法』と『構成主義心理療法』の統合を企図した意欲的な一冊です。著者には認知療法や論理情動行動療法(REBT)の権威として知られるアーロン・ベックやアルバート・エリス、マイケンバウムといった錚々たるメンバーが顔を揃えており、読み応えのある実践的な解説が多いです。認知行動療法では、非適応的な思考パターンを適応的な思考パターンに変容させていくことを目標としており、『客観的な社会的現実』を相対化する認知行動療法は必然的に構成主義(構築主義)に接近していくことになります。

構成主義に基づく心理療法では『人間の個人的・社会的現実を“客観的な実在”ではなく“主観的な意識・認知による構成(創造)”である』というように解釈することになりますが、構成主義では認知療法以上に『実用性のある思考パターン』が重要視されています。構成主義的な理論の枠組みを学んでみたい臨床家、ナラティブ・セラピーと認知療法の相対的な位置づけを知りたい方にはおすすめの内容になっています。


トラウマとPTSDの心理援助―心の傷に寄りそって

トラウマとPTSDの心理援助―心の傷に寄りそって
著者:杉村省吾, 冨永良喜, 高橋哲, 本多修 出版:金剛出版

『トラウマ』に心情的に寄り添うために臨床家はどのような対応をすれば良いのか、『PTSD』の激しい心身症状を改善していくためにどのような治療法や対話ができるのかといった心理臨床の経験に裏打ちされたケースワーク集です。技法的な解説はほとんどありませんが、阪神淡路大震災・いじめをはじめとするトラウマの被害者たちを支援してきた経験者がその省察と実践を綴っており、PTSDの支援者にとってはかなり読み応えがあるのではないかと思います。


解決指向催眠実践ガイド―本当の自分を生かし、可能性をひらくための エリクソニアンアプローチ

解決指向催眠実践ガイド―本当の自分を生かし、可能性をひらくための エリクソニアンアプローチ
著者:ビル オハンロン (著), 上地 明彦 (翻訳)  出版:金剛出版

本書は許容アプローチ,解決指向催眠の簡易ガイドである。 著者はセラピスト・著述家・講演家として,世界にその名が知られているビル・オハンロン。彼独特の人を惹きつけてやまない魅力とユーモアセンスで,解決指向アプローチの基本を催眠という文脈で分かりやすく解説している。 また,ビルの恩師であり高名な精神科医であったミルトン・エリクソンから授かった学びが散りばめられている本書には,解決指向催眠を効果的に使っていきたいと望む臨床家にとって,分かりやすく,欠かすことができない知識がつまっている。催眠を使って,クライエントが内なる叡智とつながり,それを自由に表現することができるよう援助を考えている臨床家にとって,使いやすく,それでいて奥深い,格好のガイドとなるであろう。


ブリーフセラピー講義―太陽の法則が照らすクライアントの「輝く側面」

ブリーフセラピー講義―太陽の法則が照らすクライアントの「輝く側面」
著者:若島 孔文 (著)  出版:金剛出版

クライアントの「すでにそこにある力」を多面的に捉え、相互作用的に構成していく若島流最新ブリーフセラピー・モデル。


幻聴が消えた日―統合失調症32年の旅

幻聴が消えた日―統合失調症32年の旅
著者:ケン スティール, クレア バーマン 出版:金剛出版

この本は一人のアメリカ人男性の統合失調症との闘いの回顧録だ。当事者でなくてはわからない現実、微妙な気持ちの動き、アメリカにおける精神医療制度の光と影がくっきりと浮かび上がる。幻聴が消えた後の日々をケンはどう生きたのか?彼は、当事者のための新聞『ニューヨークの声』の編集長となり、「メンタルヘルス有権者権利拡大プロジェクト」を推進し、2万8千人もの精神障害を持つ人びとの投票登録を支援するなど、アメリカ社会の精神疾患をもつ人々への見方を大きく変える偉業を成し遂げた。


パーソナリティ障害の認知療法―スキーマ・フォーカスト・アプローチ

パーソナリティ障害の認知療法―スキーマ・フォーカスト・アプローチ
著者:ジェフリー・ E・ヤング 出版:金剛出版

スキーマとは、心的活動を行う際の枠組み・見取り図のようなもので、人は誰でも意識的・無意識的な“中核信念”として多様なスキーマを持っている。本書で紹介されるスキーマ・フォーカスト・アプローチは、治療困難なパーソナリティ障害、慢性的な不安、抑うつの患者に有効な統合的アプローチである。巻末には治療を効果的に進めるために必要な「ヤング・スキーマ質問紙(YSQ)」ほか数々の質問紙すべてを収録し、実践家の手引きとして画期的な内容となっている。


変化の第一歩―日常生活やセラピーを変える実践ガイド

変化の第一歩―日常生活やセラピーを変える実践ガイド
著者:ビル・オハンロン 出版:金剛出版

「治療的な変化」。数多あるセラピーの理論・技法を越えて共通の目的であるこの“変化”を引き起こすために,セラピストたちは日夜知恵を絞っています。人はいかにして“変化”するのか。ブリーフセラピストとして名高いビル・オハンロンが,効果的なセラピーの基盤でありながら,一見とらえどころのないこの治療的な変化について実践的に整理し,ユーモアたっぷりに書き下ろしました。

モチベーションを探し出す,小さなステップをうながす,パターンを崩す,師匠や役割モデルをみつける……。この1冊で,師である伝説のセラピスト,ミルトン・H・エリクソンの技法と,オハンロン自身の臨床をもとに練り上げられたセラピーのエッセンスが,一挙に理解できます。 事例における達意のアプローチとさまざまな逸話を通して,人に“変化”がもたらされる過程を鮮やかに描きだす本書は,セラピーと日々の生活の“変化の感触”を学ぶ絶好の入門書です。


対人関係療法マスターブック―効果的な治療法の本質

対人関係療法マスターブック―効果的な治療法の本質
著者:水島広子 出版:金剛出版

対人関係療法(IPT)は,近年,うつ病患者に治療効果のある心理療法として急速に普及しつつあり,米国精神医学会のうつ病治療ガイドラインに認定され,わが国においても厚生労働科学研究に採り上げられている。IPTについては,基本的なマニュアルはあっても,その「本質」を理解し、臨床応用するための実践書はまだ少ない。実際の臨床現場においてIPTをどのように取り入れるべきかを,IPT成立の歴史から他の精神療法との違い,IPTが適用される精神科的障害に対するケーススタディを通して,専門家「ならでは」の関心と疑問から明確にしたのが本書である。

読者は本書を読み進めるうちに,IPTの技法は,臨床において,自分たちがきわめて自然かつ常識的に行っていることと共通する部分が多いことに気付くだろう。さまざまな切り口からIPTを見ることにより得られたヒントは,多くの臨床家たちの面接技法を向上させるに違いない。


臨床心理アセスメント入門―臨床心理学は、どのように問題を把握するのか (臨床心理学レクチャー) (単行本)

臨床心理アセスメント入門―臨床心理学は、どのように問題を把握するのか (臨床心理学レクチャー) (単行本)
著者:下山晴彦 出版:金剛出版

講義形式で分かりやすくまとめられた体系的な臨床心理アセスメントの入門書です。世界の臨床心理学のスタンダードとして認知されつつある『生物−心理−社会モデル』に依拠した総合的アセスメントの理論・実践・研究法について学ぶたい人にとっては必携の一冊と言えるでしょう。『医学的診断』を目的にする精神医学の診察(診断的面接)と『心理学的な意味』を探求する臨床心理アセスメントはその目的も内容も全く異なるものであり、本書ではその違いが顕著に現れる『ケース・フォーミュレーション』というアセスメント方法の説明に多くのページを割いています。

全23回の講義を読み進めながら、『臨床心理アセスメントのアウトライン・日本の臨床心理学の課題・精神障害を臨床心理アセスメントに統合的に組みこむ枠組み・機能分析の方法・ケースフォーミュレーションの方法』といった総合的アセスメントに関する基本知識とその考え方(目的・役割)について考えてみてください。


認知療法の技法と実践―精神療法の接点を探って (単行本)

認知療法の技法と実践―精神療法の接点を探って (単行本)
著者:大野裕 出版:金剛出版

著者の大野裕は認知療法・認知行動療法の入門書や専門書を数多く上梓しており、認知行動療法を日本の心理臨床・カウンセリングに導入した先駆者の一人として認識されている。30年の臨床経験を有する著者が、エビデンス・ベースドな認知療法(認知行動療法)の技法と実践について分かりやすく詳細に解説している。第T部では,認知療法・認知行動療法の理論的基礎が解説されており、境界性パーソナリティ障害の事例と対処についても言及されている。第U部では、『うつ病・パニック障害・強迫性障害・パーソナリティ障害・社会不安障害・身体表現性障害・対象喪失』といった具体的な精神症状や心理的苦悩に対する認知療法の適用の実際が説明されている。認知療法を実施した経験がある臨床家にも、これから認知療法の構造化面接をしてみたいという臨床家にも参考になるトピックと著者の経験が多く詰め込まれたおすすめの一冊である。


女性の発達臨床心理学 (単行本)

女性の発達臨床心理学 (単行本)
著者・編集:園田 雅代・平木典子・下山晴彦 出版:金剛出版

クライアントの精神病理と心理療法を研究する『臨床心理学』とクライアントの精神発達過程と発達プロセスで起きる問題を研究する『発達心理学』には密接な関係がありますが、近年、特に男性と女性のセックス(生物学的性差)・ジェンダー(社会的性差)による発達段階の差異に注目が集まっています。つまり、男性と女性の精神発達プロセスを同一のものや近似のものと考えることは難しく、男性には男性特有の発達心理学、女性には女性特有の発達心理学が必要ではないかと考える傾向が強まっているのです。本書では、女性の生理機構や女性疾患、女性に特徴的なライフイベント(更年期)、家庭生活における女性の役割とDVなどの問題に着目して、女性の発達臨床心理学の概略と詳細を解説することが試みられています。現代日本では、女性は家庭に入るべきという旧来的な価値観と男性と女性が同等な社会的役割(職業的義務)を果たすべきという男女平等の価値観とが混在しており、女性のメンタルヘルスの維持を発達心理学の観点抜きには考えにくくなっているのです。


虐待サバイバーとアディクション (単行本)

虐待サバイバーとアディクション (単行本)
著者:ケイティ・エバンズ, J.マイケル・サリバン 出版:金剛出版

心理臨床では、トラウマ関連障害や依存症(嗜癖)と絡んで児童虐待(幼児虐待)の過去の記憶が取り上げられることがありますが、本書では、両親(養親)からの過酷な虐待を生き延びたサバイバーのクライアントに、アディクション(addiction:嗜癖)の病理が多く見られるという問題を集中的に考察しています。子ども時代に虐待を受けた体験が、なぜ、薬物・アルコール・対人関係への嗜癖(依存症)を生み出すのかという疑問に、実際に行ったケーススタディ(事例研究)をもとに答えていますが、基本的には、AA(Alcoholics Anonymous:アルコール依存症の匿名自助会)の12ステップ・プログラムに基づいた心理療法理論になっています。アルコール依存症の両親に育てられた子どもという意味の『原義的なアダルト・チルドレン』の病理と治療について詳細に述べた部分もあります。虐待を受けて果敢に生き残ったサバイバーが抱える嗜癖問題と情緒障害(怒り・抑うつ・解離)を、専門家や家族、知人がどのように支援していけば良いのかの指針を得ることが出来ます。


パーソナリティ障害治療ガイド―「自己」の成長を支えるアプローチ (単行本)

パーソナリティ障害治療ガイド―「自己」の成長を支えるアプローチ (単行本)
著者:ジェームス F.マスターソン (編纂), アン R.リーバーマン(編纂),神谷 栄治 (監訳), 市田 勝 (監訳) 出版:金剛出版

平均的な人格特性から極端に偏った人格障害(personality disorder)は、主観的な苦悩と社会的な不適応だけではなく、他者に対する迷惑や負担といった問題を引き起こすことがあります。本書は、パーソナリティ障害研究の世界的な第一人者であるジェームス・F・マスターソンの『青年期境界例の治療』を下敷きにしながら、『クラスターBの人格障害の治療』を中心にして実際的な技法のポイントについて書かれています。境界性パーソナリティ障害や自己愛性パーソナリティ障害だけでなく、クラスターAのスキゾイド・パーソナリティ障害(精神病質人格障害)の理論と技法についても詳しく書かれていますので、マスターソン・アプローチと呼ばれる人格障害の治療技法の入門書(ガイドブック)として役立ちます。第二部は、実際の人格障害のクライアントに対して、どのような面接や対処をすれば良いのかという問題集の構成になっています。


学校臨床のヒント―SCのための73のキーワード (単行本)

学校臨床のヒント―SCのための73のキーワード (単行本)
著者:村山 正治 出版:金剛出版

スクールカウンセラー(SC)が携わる学校臨床では、生徒のメンタルヘルスの維持や友人関係の調整、生徒と教師との関係の改善だけではなく、『生徒・教師・親の相互的信頼感に基づく連携・協働』が重要な課題となっています。スクールカウンセラーの基礎知識と実践項目を73のキーワードをもとにして詳細にまとめており、『子どもの心身の健康と成長』を守りながら学校教育に関係する人すべての人間関係を調整していくためのヒントを学ぶことが出来るでしょう。心に悩みや傷を抱えた子どもと直接関係するスクールカウンセラーには、『心理学的支援技術・心理アセスメント・異常心理学』だけではなく、『現代の子ども社会の現実の中にある子ども』を共感的かつ実践的に見つめる眼差しが必要になってきます。第二部では、飲酒・喫煙など昔から続く青少年の非行問題から、最近増えている中高生(小学生も含む)の自傷行為としてのリストカット(手首自傷症候群)の問題にまで触れられています。時代の流れと共に変化し続ける学校臨床の現場では、『今この時代(社会)の影響を受けて生きている子ども・友達関係の中での適応を続けている子ども・両親からの教育と言葉の影響を受けている子ども』の視点を忘れずに、スクールカウンセラーは絶えず自分の知識と技術、意欲をブラッシュアップしていかなければなりません。


喪失と悲嘆の心理療法―構成主義からみた意味の探究 (単行本)

喪失と悲嘆の心理療法―構成主義からみた意味の探究 (単行本)
著者:ロバート A.ニーマイアー 出版:金剛出版

最も深い苦悩を伴う情緒障害の一つが『対象喪失による悲哀・悲嘆』ですが、本書では大切な相手や対象を失った時に心に湧き上がってくる悲嘆感情を構成主義の見地から分析して解明しています。構成主義は社会構成主義とも呼ばれますが、『(人為とは無関係な)客観的な実在』を否定して『(人為が関係する)主観的な解釈』によって世界の意味や価値が構成されるという立場のことを指します。つまり、所与の客観的な意味づけ(人間の心理と無関係な意味づけ)を否定して、自分自身の意志や解釈によって『世界(状況)の意味(意味世界)』が生み出されてくるという考え方であり、大切な相手(対象)を失った時の悲しみの感情も、『私たち個人の意味づけ(世界解釈)』によって発生するのです。本書は、対象喪失の深刻な悲嘆や絶望を癒すための『グリーフカウンセリング(グリーフセラピー)』の構成主義的な解説書であり、死別や離婚、失業、自然災害、身体疾患などによる『喪失の悲哀』を治癒する体系を構築しようとするものです。なぜ、人は大切な誰かや状況を失った時に、死にたいほどの深い悲しみに襲われるのでしょうか、その疑問を『意味論的な構成主義』の立場から解明しています。内省的なナラティブセラピー(物語療法)によって悲嘆や絶望を和らげたいというカウンセラー(心理臨床家)にお薦めの内容であり、虐待関連のナラティブなトラウマセラピーについても詳しく説明しています。


自傷行為治療ガイド (単行本)

自傷行為治療ガイド (単行本)
著者:B.W.ウォルシュ 出版:金剛出版

『自傷行為―実証的研究と治療指針―』において自傷行為の実証的な理論化と効果的な治療指針の確立を試みたB.W.ウォルシュ。自傷行為の心理臨床の一人者であるウォルシュが、自傷行為の包括的な定義と実践的な治療を見直してまとめたガイドブックが『自傷行為治療ガイド』です。『精神医学的(臨床心理学的)に見た自傷行為とは何なのか?』という不適応行動の定義から始めて、インテイク面接(初回面接)におけるアセスメントの方法やトラウマ・虐待・解離性障害と自傷行為との相関についても書かれており、前書以上に体系的かつプラクティカルに自傷行為の全容と治療について学ぶことができます。筆者の臨床経験と実証研究を踏まえた『自傷行為に有効性のある心理療法』として、認知(行動)療法や家族療法、薬物療法が上げられており、学校環境における自傷行為の管理技法についても説明しています。自傷行為に悩んだり依存したりしているクライアントを見ている心理臨床家や精神科医に役立つ知見が多く盛り込まれた書籍です。


心理療法・失敗例の臨床研究―その予防と治療関係の立て直し方 (単行本)

心理療法・失敗例の臨床研究―その予防と治療関係の立て直し方 (単行本)
著者:岩壁 茂 出版:金剛出版

心理臨床家とクライアントとの相互的信頼感(ラポール)を前提とする心理療法やカウンセリングは、いつも成功してクライアントの病理や苦悩を改善できるとは限りません。本書は、『心理療法の失敗例』という自己批判的な実証研究をベースにして、心理療法における失敗や過失を予防するためにはどうすれば良いのかを実践的に考えた書籍です。精神分析的な見地から『心理療法(カウンセリング)の失敗』に言及する時には、カウンセラーがクライアントに個人的な感情を向けてしまう『逆転移の問題』が指摘されることが多いのですが、本書では、『カウンセラーとクライアントの間のラポールの崩壊とその予防』に力点が置かれています。心理療法が一時的に停滞や失敗に陥っても、そこから適切な対応や配慮を取ることで、壊れかけた治療関係を立て直すことができると言うオプティミズム(楽観主義)の姿勢も示されています。アセスメントや技法の選択を間違ったり、方法論や分析理論の適用を間違ったり、不適切な感情表現をしてしまったりした時に心理臨床家はどのように迅速に対処すべきなのか……心理療法の失敗という普遍的な問題に立ち向かうためにも、心理療法やカウンセリングの実践家であれば一読しておきたい内容になっています。

現在、「金剛出版の最新書籍」ジャンルのアイテム数は“28点”です。
このページの先頭へ戻る