彼は彼女に焦がれる

あとがき

 


 

 

 この作品は突発性競作企画『E』に参加させていただいた作品になります。

 当初はepither(あだ名・通り名)を使った不思議な感じの青春ものを書こうとしたのですが、どこをどう間違ったのか、こんな作品に……。

 最初に「お題が複数あるなら、他をスパイスに入れるのもいいかもしれない」と思ったのがそもそもの間違いかもしれません。

 タイトルは初期の段階では「月は太陽に焦がれる」だったんですが、ちょっと日食というお題を隠してみようかな、と思いこのタイトルになありました。わ、わかりにくい……。

 

 物語はシンプルであるべきだ。と思う反面。

 娯楽は常に新たな刺激が必要だ。とも思います。

 伝えたいことをストレートに伝えるには、やはりその想いをシンプルに伝えたほうが読者には伝わりやすいのではないか。

 だけど世の中にはたくさんの物語が溢れています。当然、シンプルさ追い求めていけば古典とも言うべき永遠の名作たちにその道を阻まれることでしょう。

 そこで必要になるのが、その作品のもつ独自性。

 独自性を持ちつつも、伝えたい想いがストレートに伝わる作品。そんな作品を生み出すことができたらどんなに幸いか。

 精進精進。

 

 世の中って、不条理なことが多いですね。

 ただ不条理っていうのは、既にあるものの枠からはみ出すってことです。それはやっぱり、いけないことなんだと思います。

 でもその不条理を望んでいる人にとって、さらにはその当事者にとって

 それを不条理だとする世の中こそが不条理なのだと思います。

 自分たちには関係ない、という究極の自分勝手。

 この作品は本当に自分勝手です。

 テーマも、ストーリーも、登場人物も、作者も(笑

 結局どんな言葉で正当化しても、結局やってることは自分勝手なんです。

 だって、人は自分以外にはなれないんですから。

 ただそこで他人を思って自制することが、協調性ってやつなんでしょう。

 

 なんだかラストがずいぶん駆け足になってしまったような気がします。

 キャラクターも造形が甘い……。 っていうか主人公意外のキャラが曖昧すぎるような。

 また改めて、新しい形で書き直したいな。

 久々の一般公開する作品になります。

 楽しんでいただけたら、幸いです。

 

 少々駆け足で書き上げたものになりますので、誤字脱字や分かり難い表現などが多々あるかと思います。

 申し訳ありません。当方の環境が整い次第修正いたします(汗

 


 

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