3:下描き

いよいよ実際の原稿作成に取りかかります。

 

用意したページ分の原稿用紙<机3>に、まずは青鉛筆<道具2>(明るいグリーンのシャープペン芯を使用)で27×18cmの外枠を描きます。
通常のモノクロ印刷だと、青い色は印刷に出ない、という事になっているので、後から描き直す事の少ない大雑把な構図は、先に青で入れてしまいます
(右図参照:見易いように画像ソフトで色を濃い目に出してあります)
これだと、細かい下描きに入ってから何度も鉛筆線を消しゴムで消して描き直しても、元の当たり線だけは(青で)残るし、最後の消しゴム掛けの時も消さなくていいので便利。(消しゴム掛けって、けっこう重労働なのよ)
ただし、「青は出ない」とは言っても濃いと印刷に拾われてしまうので、要注意。
青や紺だと、時々失敗があるようですが、この明るいグリーンはオフセットでもOKみたい。
元々、アシスタントを使うマンガ家さんが、スクリーントーンの番号を指定するのに青を使ったようですが、私は一人でやってるので、番号指定を原稿に入れる必要性が無いの。
同じ青でも、トーンの下にあると印刷に出易いみたいで、時々雑誌で失敗してる方を見かけます(笑)。
青で全ページの「当たり」を入れ終わったら、普通の鉛筆(私は2Bのシャーペン使用)<道具1>で細部を描き込んでいきます。
人によっては、1ページごとに仕上げて行く人もいるらしいけど、私はだいたい、各作業を全ページ終わらせて次の作業に進む方法を採ってます。
人(アシスタント)が入ると、そう厳密にはできなくて、色々前後してしまう事もあるけど、今は一人だから順番通り。

デッサン力が不足(泣)気味のため、下描きはかなり時間がかかるし、けっこうシッカリ描き込みます。そうでないと、ペン入れで失敗する事が多いから。
以前はもっと、グシャグシャに描き込んで、ペン入れの時に何本もある下描き線から選んでペンを入れていたけど、自分で描いてもどれが「有効」の線だか分からなくなっちゃう(笑)ので、今はこまめに錬りゴム<道具10>で下描き線を整理して描いてます。

 

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