2015/12/30

中国古美術業界と私

大手C社

 2006年、大手オークション会社C社日本支社に、当社収蔵品のDVDを送った。売りに掛けた訳です。1週間程で、担当の若い男性から、大変丁寧なお返事を頂いた。いわく、只今、貴殿の収蔵品は、人気がなく、当方ではお取り扱いできませんとのお返事でした。また人気となりましたら、取り扱いたいとのお返事。まあ、そつのないお返事でした。唐宋元明清と一応全時代がペケという訳です。

中国のブロガー

また中国のネットでも3か月位は、当サイトも閲覧できました。おもしろいことに、中国のブログで、当方の唐代磁器が話題になりました。やはり大陸性の気性なんですね、中国の人も。オープンで、議論好き。

このころ、テレビの鑑定団から、出場依頼が一度来ました。古美術商の免許を出していたせいか、途中からぼつになります。

鑑定団ふたたび

2013年1月頃、先の鑑定団の製作会社さんから、今度は先方さんからですが、出ませんかという依頼が来た。か窯の金糸鉄線を東京へ持参するも、3000円の評価。鑑定士さんの弁では、なんでも、か窯は世界にいくつもなく、特に北京紫禁城の2点は秀逸。白い磁器なんですーーとの事。

面子が大切

 私もその2点の焼き物の事は知っていました。この番組のできる2年前、2011年に、お話の2点の焼き物は、係りの方により立て続けに、取り扱いの事故により、大きく破損。おまけにご丁寧に、紫禁城のカタログからも外された。香港、台湾のテレビで話題になりました。

 2006年からは毎月、中国本土からも、学芸員レベルの方が当サイトをチェックされていて、いよいよ、いい加減なものを陳列し続けるのは、いかがなものかーまあそう思われたのでしょうね。国としては恥ですからね。

大手S社

この年、2013年は大きな出来事がありました。テレビではだめか。そう思って、今度はS社に依頼。1週間ほど、ほっておかれました。プッシュすると面白いんです。上海の本部から、ご来場。当サイトを1時間ほど御覧になった。そこからがすごいんです。

富裕層

全米300を超える都市から、なんと大量のダウンロードが来ました。一瞬で。これは先のS社の働きかけでしょう。後にも先にも、こんな事は、はじめて。各ダウンロードされたページのデータも残してあります。漢代から清代まで、個々の好みはあるものの、なかには、良くここまで見るねと感心する方まで。恐らく中華系の富裕層なんでしょうね。で、こんなサービスをするんだと、これも感心する。そうでもしないと、オークションにならないものだと。

時期尚早

で、結論としては、唐代が中国磁器の華という事実公表は時期尚早。こういう結論になった模様です。1970年代後半より、米国の半植民地化された中国からは800兆円ともいわれるお金が、米国に流れ込んだといわれます。これらのお金が再度、中国に米系金融機関より再投資される。清国は各国により分割されるも、今回は経済開放の名のもと、恐ろしい収奪がおこなわれたのも事実。悲しいことに、法治と人権が政権になかったのが、国の悲劇といわれる。植民地というのは、これらの事実があるからです。現在においても、アジアの諸国において、経済の発展が国民の富につながる国を探すのは難しい。

国の終りと始まり

国の終りを見ることは、普通できるものではない。今回40年程の期間で燃え尽きようとする大国。明の終りを見るようだ。経済学者の弁によれば、中国の経済は、破綻に近い。紙のお札を刷りまくるのも、そう長く続かない。100年前の大恐慌をやがて再現するのも、金融機関であるならば、当分騒ぎは収まらない。来年は、中国現政権の終りのはじまり。