自己紹介にも書いていますが、ある時期我々の仲間内では「ミニ四駆」がブームでした。
もちろんミーハーな私たちのこと「爆走兄弟レッツ&ゴー」の放映が始まって少ししてから
盛り上がり、放送終了とともに終わってしましましたんですけどね。
でも、その間は割と定期的にミニ四駆大会、通称「闇四駆大会」を行っていました。
最初はどんなんだろうと小さいコースでやってみたのですが、そのうち面白そうだと
いうことになって、お金を出し合って大きなコースを2個買って継ぎ足してやるようになりました。
もちろん、そのためには広い場所が必要です。幸いなことにメンバーの1人が”広い場所”
を提供してくれたことで拍車がかかりました。
新しくメンバーに加わった人が自分のコースを持ち寄り、最後にはちょっとしたオモチャ屋
も真っ青の大きなコースとなっていましたね。
そんななかで各自も最初は手探りでミニ四駆をカスタマイズしてスピードを競っていたのですが、
こういうのって最初はメキメキとスピードが上がっていくのですが、ある程度コツを掴むとわりと頭打ちになってきます。
もちろんメーカーの方もスーパーFMシャーシ、スーパーTZシャーシ、スーパーXシャーシ、
VSシャーシ等新しいシャーシを次々開発して新製品を出してきて、
そのたびにみんな何個か買って試すのですが、結局最初からあった”スーパー1シャーシ”が
一番早かったりしました。
そんななかで趣味人のみなさんはマシーンのデザインやらカラーリングに凝るようになりました。
好きなキャラクターをモチーフにしたり、いろんな事を始めました。最後の方になると
”龍の頭”のついたミニ四駆やら”腕”のついたミニ四駆まで登場しました(笑)。
もちろん、私も例外ではありません。
スピードそっちのけでいろんなキャラクターをモチーフにミニ四駆を作ってきました。
おもしろいもので”何かをやりたい”と思うとそれなりに学習するもので、ガンプラを
作ってるときには使いもしなかった、ピンバイスで穴を開け、パテで埋めたり盛ったり、コンパウンドで
表面を磨いたりもしました。
塗装ももちろんスプレーで、マスキングなんかもしたりしました。
というわけで、私の作った”カスタマイズミニ四駆”の数々を年代順に元のマシンのパッケージを
交えながら紹介していきたいと思います。
ビークスパイダー
記念すべき第1作はアニメでは敵役として登場した「ビークスパイダー」です。
当時の主役メカ「Vマグナム」より格好いいと思ってたからこれを選びました。
最初は何もわからないので、一応組み立て説明とかにあるように大径のベアリングローラーを
つけて、軽量化のためにかなりの肉抜きを行いました。タイヤも軽量のスポンジタイヤに変えてあります。
この時の第1回の走行会で”大径ローラーを前後につけると早い”ということがわかり、以後この付け方が
定番化します。
ビークスパイダーブラック
上のビークスパイダーがスピード重視でデザイン的にあまり良くなかったので、スピードを
全く無視してデザイン重視でもう1台並行して作ったのがこれです。
黒と金だけにしようとローラーもゴムの黒いものに、ボディはもちろんシャーシやホイールまで
艶消しのブラックで塗装してあります。
一度走らせてみたのですが、おそろしく遅いです。
ブロッケンG
そして、「第2会闇四駆大会」(1996.6.30)に向けてカスタマイズしたのが新発売の「スーパーFMシャーシ」
搭載の「ブロッケンG(ギガント)」です。
この当時、ミニ四駆の新製品はほんと飛ぶように売れていて新製品が出るとあっという間に
店頭からなくなりました。
なんとか2台を入手し1台は”素組み”そして1台は改造しました。
大幅な肉抜きを行い、メタリックな金属感を強調した塗装を施しました。
フロントには大径ローラー、リアはボディに大径ローラーを規定の車幅いっぱいに固定しました。
タイヤは青いスポンジタイヤに交換。
今回の走行会でこのブロッケンは優秀な成績を収めました。やはり新製品はちがうなあ、と
思っていたのですが、後にそれはみんなまだまだ慣れてなかっただけだということがわかってきます。
他のマシンのタイムは調整によってどんどん早くなってくるのですが、ブロッケンだけは早々に頭打ちでした・・・
ビークスパイダー狼スペシャル
第3回大会(1996.9.28)からは土日の泊まりがけで行うことになり「朝四駆大会」とも呼ばれるようになりました。
そして通常のタミヤレギュレーションの「土屋スペシャル」に加え、なんでもありの通称「大神サバイバル」
レースをやることになりました
それに合わせて作ったのがこの「狼スペシャル」!
当時のブームに合わせてタミヤ以外からも様々なミニ四駆もどき(「テクニ四駆」とか勝手な名前がついています)
やそのパーツが発売されてました。
このマシン、シャーシは金属製、そしてモーターは「狼モーター」という2000円もした高出力特殊仕様。
そして、コーナーで飛ばないようにローラーをいっぱいつけました。
で、実際どうだったかというと、さすが高出力モーター!これだけいろいろ付いてるのにコーナーで
ぶっ飛ぶ!
このモーターの威力を見たかったのですが、飛ばなくしようとするとスピードが落ちる。
そうこうしているうちに思わぬ弱点が!金属シャーシは良かったんですがスイッチの部分の
プラスチックのパーツが高出力モーターの電流による発熱で溶けてしまった!!
というわけで「四駆竜」「大魔神」「王将」等・・・・様々な凶悪モーターが居並ぶこの
「大神サバイバル」レースはそれほど面白くなく1回限りの”お祭り”となってしまいました。
ブロッケンおみこしDX
さて、上と同じく「大神サバイバル」用にもう一台作成したのがこのブロッケンです。
”お祭り”には”おみこし”というわけではありませんが、レース中にその外見から
こう命名されてしまいました。
当初は”フロントにモーターがあるFMシャーシなら安定する”と目論んだのですが、
やはり”狼モーター”の犠牲になってしまいました。
ローラーをいっぱいつけようということで、やまほどつけてみました。中にはどこにも
接する事のない「まぼろしのローラー」もあります。
さて、この大会では面白いことが。ちょうど新製品だった「サイクロンマグナム」
の発売日の翌日ぐらいだったんですが、子供が欲しくても買えないサイクロンマグナムが
5台もエントリーされてました(しかも未組立が3台くらいあったような・・・)。さっすが大人!
さくら・ブレーダー
第4回大会(1997.5.4)からはスピード重視の従来の改造とは別に好きなキャラクターをモチーフ
にした通称”ダメ四駆”の波が・・・
そして私が選んだのがこれ。
マシンは”走らないミニ四駆”シリーズ「リアルミニ四駆」のバックブレーダー。
細部をリアルに作ってある飾り用の模型です。
それをスーパー1シャーシに搭載できるように改造しました。
具体的には長さの調整とタイヤのカバー部分の固定です。
そしてカラーリングは当時大好きだった「サクラ大戦」の「真宮司さくら」のイメージで
行いました。
ボディ上半分をピンクに下を赤に塗り分け、桜の花のマークを散りばめてみました。
シャーシは限定発売の白のスーパー1シャーシを使い、フロントには白のFRPプレートに
ローラーをつけ、タイヤは紫ののスポンジにして、全体のイメージを統一しました。
といううことで、このマシン、はっきり言って遅いです。
レイスティンガー
サイクロンマグナムから採用のTZシャーシですが、我々のレースでは決してスーパー1シャーシに
勝つことはありませんでした。
そんな中、スーパー1シャーシとして発売されたレイスティンガーをスピード重視で改造しました。
ビークスパイダー、ブロッケンGと並ぶ大神3人衆のマシンで個人的には結構好きなので、
元のイメージを壊さないように改造しました。
徹底的な肉抜きによる軽量化。リアのローラーは最大限の幅で本体に取り付けました。
このころ我々の間では「金属ローラー(通称カチカチローラー)の方が大径アルミより早い」
という通説があり私もご多分に漏れずそれを使用しています。
また、大径ホイールの方が速いという事がわかってきたため、黄色の大径ホイールを
入手しセットしています(ブーメラン10かな多分)。
そしてこのマシン、軽量化が功してか第4回大会の走行会前に記録を出したのですが、
そこでボディに亀裂が!
本体にローラーをつけることにより受けた衝撃によって肉抜きしたボディが破損してしましました。
結構再起不能に近い壊れ方でした・・・・
シャドウ・スティンガー
破損したレイスティンガーの代わりに急遽作ったのがこのマシンです。
教訓から本体後部にFRPプレートでローラーをつけました。そして肉抜きもほどほどに。
カラーリングは当時好きだった劇場版「ウルトラマンゼアス2」のウルトラマンシャドーのイメージで
黒と黄色でおこないました。
わざわざ黄色のホイールに黄色のスポンジタイヤをセットしました。
結局、走行会の方ははそこそこの成績でした。
ディオスパーダ・綾波(プラグスーツ)
第5回大会(1997.7.19)に向けては「丁寧に作ってみよう」をコンセプトに新発売のマシン
「ディオスパーダ」を用いて「綾波レイ」を作ってみました。
白のスーパー1シャーシに白い大径ホイール、そして白いFRPプレートをセットしました。
ボディはある程度の肉抜きをし、メッシュを貼り、パーツの隙間をパテで埋めて、白の塗装、
コンパウンドでの磨きを繰り返して表面がプラグスーツのイメージになるようにしました。
プラグスーツのデザインを記号化してカラーリングしてみました。リアローラーは本体
後部にFRPプレートを通して固定しました。
白いホイールに綾波の髪の色のイメージでブルーのスポンジタイヤをはかせました。
おそらく私が作ったこの一連の”ダメ四駆”の中では一番気合いが入っていたと思います。
走行会ではリアのパーツの付け根が破損してしまいました・・・・・考えればわかったのになあ。
トムゴディ・綾波(制服)
さて上の”プラグスーツバージョン”に加え、お遊びで作ったのがこの”制服バージョン”です。
というのもこのころ大径ホイールが主流になってたので、イメージにあった大径ホイールを
手に入れるためにわざわざマシンを買ったりしていました。今回は”白の大径ホイール”が
欲しかったのでこの「トムゴディスペシャル」を買ったのです。
で、余ったボディがあったのでお遊びで”制服バージョンのカラーリングをしてみました。
リボンはプラ版で作りました。シャーシはもちろん共通でコンパチです。
結局、走行会ではプラグスーツバージョンが破損したため、こちらがメインになってしましました(笑)。
なお、このマシン、他の人たちは「ドラえもん」とか「ドラ波レイ」とか言ってました。
この第5回大会(1998.7.19)では”ダメ四駆”の比率が高くなってきています。
下がその時のメンバー全員のマシンです。
私の「綾波レイ」をはじめ、「To Heart」の「マルチ」とか
「新世紀エヴァンゲリオン」の「使徒」、「ピカチュウ」、竜の首の付いたマシンまで
あります。
だいたいいつもこれくらいの数がエントリーされています。メンバーは10人程度
で、各自1〜3台で合計20台くらいってとこでしょうか。
サイクロンマグナムTRF ゲット・ザ・ワールド
さて、これは「サイクロンマグナムTRF」の素組みに影山ヒロノブの歌う「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」
の主題歌「GET THE WORLD」のシングルCDについていたスペシャルシールを
貼ったものです。
このTRFはもともとサイクロンマグナムをベースにボディに穴を開けたデザインのマシンです。
ローラーもシンプルにつけてみました、ただしタイヤのみ黒のスポンジに換えてあります。
ガッツマグナム
第6回大会(1997.9.27)の直前に主人公の新マシン「ビートマグナム」が発売されました。
TZシャーシに大径ホイールというまるで僕らの話を聞いていたかのような新製品でした。
そして、そのマシンを改造したのがこの「ガッツマグナム」です。
おなじみのスーパー1シャーシにして、ボディを削り、肉抜きしました。
なんかほとんどサイクロンマグナムみたいになってしまってます(笑)。
リアのローラーはFRPプレートで本体に固定してあります。
カラーリングは「ウルトラマンティガ」の地球防衛チーム「GUTS」の制服のイメージでカラーリングしました。
肉抜きした部分にはメッシュを貼ってそれらしくしてあります。
さくらブレーダー・制服スペシャル
兼ねてからオプションパーツで販売されてるクリアボディ(バキューム成形によるもので非常に軽い)
を試してみたいと思ってたのですが、第7回大会(1997.12.20)に合わせて作ったみました。
バックブレーダー自身はリアルミニ4駆なのでこのクリアボディはスーパー1とかTZに載せるように
なってるのですが、あえてフロントモーターの「スーパーFMシャーシ」にしてみました。
そして当然ホイールは大径です。
前の「さくらブレーダー」が普段の服装のカラーリングだったので今回は帝撃の戦闘服の
イメージでカラーリングしてみました。
クリア素材なのでボディの塗装は内側から行っています。
ブロークン・マグナム
さて、もう一台のエントリーはビートマグナムのコロコロコミック限定の「ブラックメッキボディ」
に少しだけ色を塗ったもので名付けて「ブロークン・マグナム」です。
「Bマグナム」というゴロ合わせだけです(笑)。
カラーリングは・・・・「勇者王ガオガイガー」のロケットパンチ「ブロークンマグナム」からです。
ちょっと写真映りが悪いですね。すみません。
金角・銀角
先ほどのもそうでしたが、当時「コロコロコミック」では誌上限定のボディを全プレして
いました。
これはその中の「サイクロンマグナムゴールドボディ」と「ハリケーンソニックシルバーボディ」
です。
さて、このころミニ四駆ブームもそろそろ陰りを見せ始め、我々の中でもそろそろやり尽くして
”飽き”がきていました。
そんなわけでこの後しばらく「闇四駆大会」は中断することになります。
ダイナホーク・美夕
2年間の沈黙のあと再び「闇四駆大会」(2000.1.29)が行われました。
TVの方も「レッツ&ゴーMAX」が終了してしまっており、新しいミニ四駆も
あまり出なくなってしまっていました。メンバーの熱もさめ、ほとんどが以前のマシン
でのエントリーです。
そんな中、私は作っていたマシンで参加しました。といっても作ったのは前回の大会の直後ですが。
この「ダイナホーク美夕」は当時始まったスーパーXシャーシを用いた大径のシリーズ「マイティミニ四駆」
の1号機「ダイナホークGX」をベースにしています。
カラーリングはこれも当時好きだったアニメ「吸血姫美夕」の美夕をモチーフにしています。
もう完全にデザイン重視で、肉抜きはまったく行わず白いボディを生かし、ラインとマーキング
で表現しています。このころはパソコンやプリンターを使ってオリジナルのデカールを作れるように
なっています。
フロントの金属パーツの金は瞳のイメージ、そして大径ホイールは3つが白で右後のみ赤にしてあります。
これは美夕の右足の赤い紐を表現するためです。赤い大径の「レイホ−クガンマ」を使ってる友人に
分けてもらいました。
でも、やっぱりスーパーXシャーシは遅いです。
アウトロースター号
このころ一部のメンバーの興味は「カスタマイズドール」の方に移っていて、この大会も
「ミニ四駆&ドール」というほとんど意味不明のイベントと化してました(笑)。
ということで、うちのカスタマイズドールの「メルフィナ」以外にもアニメ「星方武侠アウトロースター」
のドールが複数あることがわかってたので、宇宙船アウトロースター号をイメージしたこのマシンを作りました。
このころになるとどんなマシンが発売されてるかも知らなかったので、とりあえず
大径でイメージに合うマシンといううことで「シンクロマスターZ9」をベースにしました。
やはりグラップラーシップは”腕”でしょう!ということでいろいろ考えた結果、ガシャポンの
ガンダムメカのダブりの腕(なんだかわかります?)を使ってネジで裏から固定しました。ネジだけで結構強度は出るもんですね。
数回のレースでは全然平気でした。
あとは後部の推進装置を4つ、ジャンクパーツ(確かロボットの腕)で自作しました。これもネジ止めです。
というわけでメルにゃん、鈴鹿、エイシャぞな等のドール達の応援を受けて走りましたが、やはり遅いです(笑)。
レイザーギル♪
そしてそのあと最後ともいえる「闇四駆大会」が2000年5月13日に行われました。
エントリーの新作は「おジャ魔女どれみシャープ」の「瀬川おんぷ」のイメージカラーリング
の「レイザーギル♪(おんぷ)」。
ベースはスーパーXシャーシの「レイザーギル」です。
カラーリングをおんぷちゃんのイメージにしデカールを貼り、タイヤを紫のスポンジに
換えました。
本体後部にはガシャか何かのタップを取り付けました。
相変わらず走行会では遅いです(笑)。
以上、自作のミニ四駆の紹介をしてきました。
だいたい4年くらいでしょうか、もちろんTVの影響で始めたことなんですけどね。
ほんといい年をした大人が(子供もいましたが・・・)
熱中して本気で遊べるのってそれはそれですばらしいことだと思います。
こういうことに本気で夢中になれる仲間がいることは本当に嬉しいことだと私は思いますね。
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