中学生レベルの数学で一般相対性理論の問題を解く方法
中学生レベルの数学で、一般相対性理論の問題を解く方法を考えましたので、紹介します。 相対性理論には、特殊相対性理論と一般相対性理論があります。 特殊相対性理論の問題は、誰でも知っている簡単な数学を使って解くことができます。 一般相対性理論の問題は、特別な数学を使わないと解くことができません。 ここでは、パソコンのプログラムと簡単な数学だけで、一般相対性理論の問題を解く方法を紹介します。 要点は、特殊相対性理論の式を積分(細かく分けて足すだけ)することで一般相対性理論の問題を解くということです。 例として、GPS衛星の時間補正(重力の影響からの)を計算してみます。 地球の重力の影響で、地表は上空よりも時間の進み方が遅れますが、どのくらい遅れるのか計算します。 プログラム Dim GA, hankei, omosa, px, t1, t2, t3, c, p, g, u, v, r As Double Dim bunkatu, i As Long GA = 6.67 * 10 ^ -11 '万有引力定数 px = 100 '分割された1ブロックの長さ(メートル) u = 20000000 '人工衛星と地表との距離(メートル) hankei = 6.378 * 10 ^ 6 '地球の半径(メートル) omosa = 5.974 * 10 ^ 24 '地球の質量(キログラム) bunkatu = u / px '分割数 c = 3 * 10 ^ 8 '光の速度(メートル/秒) t1 = px / c '静止系(地球に対して止まっている)での測定時間(光りが、分割された1ブロックを走る時間)。 v = 0 '等価原理を使い、重力を、ロケットの加速度から生じる引力に置き換える。ロケットの初速は0。 r = hankei + u '人工衛星と地球の中心との距離。 't1 は、静止系(地球に対して止まっている)から観測した、分割された1ブロックを光が走る時間(この時間は一定)。 't2 はロケットの中での経過時間で、ロケットの速度が速くなるほど時間が遅れてくる。 't3 は、分割された1ブロックを光が走る時間の差(静止系とロケット系との時間の差)。 For i = 0 To bunkatu - 1 g = GA * (omosa / r ^ 2) v = v + g * t1 '等価原理を使い、重力を、ロケットの加速度から生じる引力に置き換える。ロケットの最終速度。 r = r - px Next i t2 = (t1 - v * px / c ^ 2) / Sqr(1 - (v ^ 2 / c ^ 2)) 'ロケットの中での経過時間。 t3 = t1 - t2 '最後の遅れが、求める遅れ。 Text1.Text = t3 * (1 / t1) '1秒ではどれほど遅れるか。 結果 5.26317633122293E-10 地表は上空よりも1秒間に5.26E-10秒、時間が遅れます。 同じ計算をシュバルツシルトの時空を使って計算します。 プログラムは簡単そうに見えますが、シュバルツシルトの時空はアインシュタインの方程式から導かれ、非常に難解です。 Dim t1, t2, c, GA, u, rx, rg, omosa, hankei As Double GA = 6.67 * 10 ^ -11 '万有引力定数 u = 20000000 '人工衛星と地表との距離(メートル) hankei = 6.378 * 10 ^ 6 '地球の半径(メートル) omosa = 5.974 * 10 ^ 24 '地球の質量(キログラム) c = 3 * 10 ^ 8 '光の速度(メートル/秒) rx = hankei + u '人工衛星と地球の中心との距離。 rg = 2 * GA * omosa / c ^ 2 t1 = Sqr(1 - rg / (hankei + u)) '固有時間が長くなる t2 = Sqr(1 - rg / hankei) Text1 = t1 - t2 結果 5.26322763150233E-10 戻る |