2005/1/29〜31

韓国オンドル大車輪
@ 成田空港〜大韓航空
2日目に遂にキレた理絵いわく、
「韓国なんて、大嫌い!もう帰る!」
同行したチャンプの、帰国後の感想、
「韓国は、魅力的な国でも、もう一回行きたい国でもなかった」

・・・ああ、なんて、後ろ向きな言葉に満ちたこの3日間。
まあ、確かに、成田から飛行機でほんの1時間半かそこらで着いてしまうヨンさまのお国、こいつをパキスタンのラホールの灼熱地獄やら、インドラダックの透明な空辺りと比べちゃ、やっぱ、

「ガイコク来たどー!」 

的な感動は薄いですよ。
でも、ま、そんなことは置いといて、恥ずかしげもなく言ってしまえば私、この3日間、ちょっと異様なくらいに、そりゃもう興奮しまくっていたわけですよ。
あああああーーー韓国!オンドル、焼肉、BoA、ユンソナ。

そんな正月の獅子舞のように躍る心を抑えて、大韓航空機に乗り込んだわけです。

大韓航空も、ちょっと見ないうちにすげえ立派になっちまいまして、エコノミーの座席1個1個にモニターが付いてました。しかも、スチュワーデスなんかを呼び出すパネルが取り外しできるようになっていて、それが、どう見ても、
「ゲームのコントローラー」
見たいなんです。いや、間違いいなくどっかをどうにかすればゲームが出来そうな感じなんです。

まあ、3人ともそりゃ興奮しました。あんな事言っときながら、チャンプもかなりのハイテンションでしたよ。

サルそのものでしたな。いくらひっくり返して眺めてみても

「どこをどうすれば」


いいのかが、さっぱり判らんのです。
そんで、結局小1時間も引繰り回して、最終的にはフテ寝ですよ。

あースチュワーデスに聞きゃよかったんだよな。そうか。

A テンジャン・ビビンパブ
口臭のくさい添乗員のキムさんに連れられ、ロッテワールド免税店行った。

案の定、壁にはどかーーーん!とヨンさまのお写真が・・・。
こんなところに連れてこられてもうちらはホントにやることがないので、とりあえずヨンさまのお写真と恭しく記念写真を撮ったあとは、階下のレストラン街へ行き、昼飯を食う、という話になった。

色々まわったが、ビビンパブを食わす食堂へ。

ビビンパブっていうのは、あの有名な、ご飯と、ナムルと、キムチと卵をぐっちゃんぐっちゃんにえげつなく混ぜまくって食う、私も大好きな韓国料理だ。
嫁はなんかサラダ見たいのと混ぜ合わせる奴を、私はいたってノーマルな奴を頼んだ。
チャンプは、テンジャンビビンパブという、テンジャンチゲ(味噌汁)が付いた奴を頼んだ。

「む。辛い」
「っていうか、
からい、からい、からい、からい、からい、・・・」

チャンプの額からは止め処もなく汗が流れる。汗をかく男子は爽やかで素敵だ。
でも、辛くて流す汗はどうだ?
しょっぱい汗ではなく、辛い汗とでもいうのだろうか?

とにかく、甘く見てた我々に韓国の辛い仕打ち、これこそ
ガイコク
なんではないか?言い過ぎ?
っていうか,辛すぎ?

B オンドル旅館
さらに口臭のきついキムさんに連れられ、韓国の裏通りにある世鍾荘旅館にたどり着いた。

途中、運転手が「セジョンホテル」と間違えるというハプニングがあった。
キムさんは、ハングルで
「違う違う!ホテルじゃなくて、旅館の方ハムニダ!」
と運転手に(たぶん)言った。すると、運転手は、
「え?旅館って、あんなとこにこのイルボンは泊まるのかジュセヨ!」
って感じに、苦笑してるじゃないか!
我々の旅館に対する不信感は頂点に達していた。
と、いうのも、旅行会社から送られてきた予約確認書の中に、わざわざ太字にて「ご注意」が書かれていたからだ。その内容は、要するに旅館というのは、いわゆる日本の旅館ともホテルとも違うが、まあびっくりするな、というものだった。

犬のウンコでも落ちてそうな細い路地の先に(実際翌日には落ちてた)、温泉マークのついた旅館はあった。

部屋は8畳位の部屋で、3人分の布団がすでに敷いてあり、もうそれだけで一杯という、いかにも無理に2人部屋を3人部屋にしましたってな感じの部屋であった。
でも、予想外にきれいだった。何と言っても、オンドルの床がとても暖かで、外の寒さを忘れる。
夜、寝てると暑くて目が覚めたくらいで、たぶん床に直で食い物を置いておいたら、何らかの化学変化を起こしそうなくらいの暑さだ。
床に布団敷きというのは、グータラなりえにとって「いつでもゴロゴロ出来る」という格好の状況だし、チャンプにとっては、思う存分私に関節技をかけられるという、これまた格好の状況である。

それに、これは大して活用しなかった事実だが、世界遺産の王宮まで、徒歩10分くらいの至近にある、絶好のロケーションなのだった。


C 南大門市場
早速向かうはナンデモン。
「僕、ナンデモン!」
というと、例のネコ型ロボットが頭をちらつくが、否、ソウルの観光地として名を轟かす「南大門市場」の事だ。

メガネを買いに来たのだ。
南大門には、眼鏡屋ストリートがあると知っていたのだが、何故か眼鏡屋よりもカメラ屋が目立つ。しかも、日本のカメラばかり置いている。「現代」のカメラなんて置いてない(そういえば、前の会社でSUMSONのカメラ売ってたなあ。そんで、途中で不具合が見つかって、2000円で叩き売って、あとは知らん振りしてたなあ。ひでえ会社だった)。

それでも、それなりに入りやすい眼鏡屋を見つけた。
中に入ると、「新庄」風の男が
「オフコース!」
と叫びながら近づいて来た(うそ)。新庄風の男は、韓国では実に多い。新庄のセンスは、韓国ではクリーンヒットなのだ(日本ではセンターフライだけど)。

で、新庄は
「これからは、
パリーグです!じゃなくて、韓国製です!
と言うから、韓国製の中からいいのを探したんだけど、フレームとレンズのセットで1万5千円するという。
う〜ん、日本と変わらんのじゃないか?最近やけに安い店が出来てるから、却って高いのかも?
しかし、韓国に来た最大の目的の1つを、こうも簡単に諦めてしまっていいのか!
いいんです!

ちなみに、店員に
「ヨンさまみたいなメガネくれ」
といったら、
「ヨンさま?はははは・・・・・」
と笑って、軽く流された。

で、話は唐突にミョンドン(明洞)へ。
ここはナンデモンが新宿ならミョンドンは渋谷って感じで、若者の集まるところなのだ。

ミリオレっていう外見は109、中身はアメ横センタービルみたいな建物があって、そこがイワユル中心になっている(そこら辺も、渋谷でいう109みたいな感じになっている)。
当然、そこの周りに無意味にたむろす若者たちも、渋谷の若者同様、白痴同然の顔をしている。しかも残念ながら、可愛い女の子にも会えなかったな・・・。

う〜ん。旅先で会った韓国人はけっこう可愛かったような気がしたんだけどなあ?

釧路湿原なみの寒さの中を、うちら三人、本とよく歩き回りました。
ナイキだの、リーバイスだのの店もあって、もう値段ははっきり日本と変わんないし、品物はどうも日本のほうがいいような気もするし、そんな感じで、いつもどおり何にも手を出さず。
一体何のために何時間も網走なみの寒さの中を歩き回っていたんだろうと。はっきり言って、買い物してたのは嫁さんだけだと。しかも、かなり、いい買い物をしておりましたと。
強く申し上げたい!

そんで、そんで、やっとこ焼肉を食いました。うめーうめー。

カルビ3人前に、ロース3人前に、サンチユに、チャンジャに、たこに、チヂミに、ライス3人前に、えー、あとなに食ったかな?〆て70000ウォン(7000円)。

ホントに食ったよ。食いまくったよ。
「落ち」もないくらい食いまくったよ。

D シロアム汗蒸幕
汗蒸幕(はんじょんまく)というものがある。

「汗」が「蒸す」「幕」だなんて、文字面だけでもセクシーな感じであるが、何を隠そう、女性専用の座式サウナである。
「女性サウナへの潜入ルポ」でも書いたらすげえんだろうけど、まあ、嫁もいますんで、今回は汗蒸幕に付属している「チムジルバン」と言う、健康ランドみたいな低温サウナに行って来た。

初日に行ったシロアムってとこは、ソウルの中心からも外れててはっきりいって寂れた感じなのに、ネオン全開で

「汗蒸幕」

って(たぶん)書いてある。ちょっと間違うとラブホテルみたいなところだった。

中は、5階建てになっていて、地下は男女別の風呂(温泉ではない?)、1階が更衣室で、ロッカーに荷物を入れ、薄いシャツと短パンに着替える事になっている。
で、2階から上が、チムジルバンだ。
チムジルバンは男女兼用になっている。

そこには、飯屋あり、テレビが見られるスペースあり、子供が遊ぶスペースあり、トレーニングルームありと盛りだくさんで、にもかかわらず、ほとんどの人は
オンドルにごろ寝して漫画を読んでいるか、テレビを見ている。

家でしろよ!

と言う三村ツッコミを入れたくなるのも当然だ。
なんか、サウナというより、
「家族みんなでごろ寝する漫画喫茶」
という雰囲気に満ちている。

まあ、俺たちは旅行者じゃけん、一応いくつも用意されているサウナに入るさ。

サウナは低温から高温まであり、部屋中に熱い石が敷き詰められ、石焼イモになった気分が味わえる部屋から、高酸素室という、ベッカムになった気分が味わえる部屋や、ハロゲンヒーター室みたいのまであり、意味不明で飽きさせない。

よく分からんから、嫁と一緒に片っ端から入っていたが、チャンプは何故か、そのなかの一番暑い部屋に入ったきり出てこようとしない。

そう、チャンプは気付いてしまったのだ。

俺たちはシャツの下は当然何も着ていない。
短パンの下もフリチンだ。
と、いうことは、

女性も当然
「ノーパン、ノーブラ」なのではないか、ということに!

そして、一番熱いサウナの中では、女性たちが汗を滴らせ、シャツは激しく、その体にへばりつくのではないか?ということに!

そこには考えうる限りのイリュージョンが繰り広げられるであろう。

すばらしいぞ、チムジルバン!
すばらしいぞ、韓国!

普通、サウナに入っている時間って、よく、5分計の砂時計が置いてあったりするけど、チャンプは軽く20分、いや、30分くらいは入ってたな。

のぼせ上がったチャンプに聞くと、チャンプの頭の中で、銀河系ほどの大きさに膨れ上がった想像の1個たりともイリュージョンなんてものは起こらなかったらしい。

シャツの素材のせいか?それとも、サウナの中の微妙な暗さのせいか?

うなだれたチャンプには、うちら二人、声をかけるのもためらわれるほどでした。

ちなみに、翌日、またまた、今度は明洞のサウナに行ってみた。

こちらはいかにもシティー的な感じで、若いカップルが
いちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃ
していて、違った意味で熱かったよ。
外に表示してある温度より、確実に熱かったよ。