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レピッシュ・analers・上田現 雑誌掲載記録

なにせ彼らのファンになってから、やっと半年。
集めた記事もまだわずか。少しずつ載せていこうと思ってます。
とにかくデビューからの記事は膨大な量になると思うので、のんびりやります。


 
掲載年 雑誌名 巻号 著者 メンバー あらすじ(か?)
1989/3 ROCKIN'ON 
JAPAN
21 24
-31
中本
浩二
山崎
洋一郎
市川
哲史
狂市
(中本)
上田現
(山崎)
MAGUMI
(市川)
「アニマル2」リリースと3人のバンドとの関わりについて。
狂市:めがねの日本はレピッシュ結成以来初めてのワン・テイク。ライヴバンドとしての意識もあるし、旭タクシーとかパンクっぽいものは俺もマグミも好きだし、変にこぢんまりとまとまったマニアックなバンドにはなりたくない。評価されにくいというか、どっか外れた方がレピッシュらしい。作為的に作ってるとは思われたくないし、頭で考えて作ろうとした曲は大抵自分でボツにしちゃう。自分と現ちゃんは同じところを目指しているのかもしれないけど、いる場所はいつも180度違うところにいるような気がする。
現:ライブ中楽しくないとそれが演奏にも態度にもそのまま出てしまう。別に何かキャラクター的なものを考えてやっている訳ではない。オールナイトフジに出た時には、社内に掲げてあるフジテレビの社訓を読んで、『オマエらが本気なら、俺も勝手にやらしてもらうぞ』と急に燃えて暴れてしまった。山形でのライブでは、狂市のギターソロの時に総べての電源を抜いてしまってさすがに反省。マグミは大人だけど、自分や狂市、雪好はモラトリアム人間みたいなところがある。みんながあまりに統一的に飼い馴らされているようで、課題として忘れたらあかんと思う。ポコチン・ロックは最初は逆説的なコンセプト自体を楽しんでいたんだけど、面白くなかったし、狂市とポコチンのビデオみてたら、段々悲しくなってきて「やめよか」ということになった。会員の応募何千通も来てコワイと思った。
MAGUMI:僕は営業促進部としての意識が強いし、インタビュアーを笑わせるのも好き。二人に比べれば周囲に気をつかっているとは思う。しかし、良いポップソングであるとはいえ、狂市の曲は必ず腹が立つようなコピーがつけられたり、批評をされたりするから、すごく神経質になるのでは。最初の頃は俺も音楽演ってるのがあまりにも楽しくなかったし、取材がくると攻撃的なことしか言えないくらい神経質になっていた。でも、東北ロックサーキットで他のバンドと仲良くなって、皆『一生懸命演ってるんだ』というのが実感できて、自分の気持ちも落ち着いてきて、周囲の言うこともわかるようになってきた。
1989/9 ROCKIN'ON 
JAPAN
28 38
-43
山崎
洋一郎
全員 トッド・ラングレンプロデュース、からくりハウス、これからの方向性について。トッドの方針で朝早く、一日7時間()の規則正しい(でもメンバーが遅刻する)林間学校のような生活()でレコーディングもほとんど煮詰まらず終了。トッドはライブを見てレピッシュを気に入ったので、プロデュースの方針もバンド・サウンドを如何に出すかということだった()。それを今回はワン・テイクでできるようになったし、そういうのがバンドを一番表現できるんだということがわかった()。作業も順調に進んだし、それぞれ大先生がホントに好きという状態になってて()、すごくリラックスした()感じが演奏に出ている。自分達はそういうことが露骨に出るから面白い()。とはいえ、曲自体がノリノリという訳ではなく、統一したコンセプトがないのが唯一のコンセプトであることには変わりはないし、これからも変わらないと思う()。これからのポジションについては時期的に、ここまで来たら行ってしまわなあかんのじゃないかとも思う。ここから急に1万枚を10年続けるマニアックなバンドにはなれんやろうし()。でも、音楽制作側としては絶対にマイペースにいかんと、つぶれると思う、ウチは(
1990/5 ROCKIN'ON
JAPAN
36 52
-57
山崎
洋一郎
MAGUMI
狂市
上田現
インタビュアーは、もっと露出しろ、メディアに出て売れろとけしかける。それを受け入れそうで、結局のところ受け入れない3人。特に狂市の職人気質が目立つ(テレビで音のバランスがめちゃくちゃだと腹が立つとか)。インタビュアーにやれと言われると、引き下がれない現ちゃん。でも、すぐに言うことが変わる。MAGUMIはかなり熱血(一位で走れんかったら、もうすっげぇ悔しくって絶対一位とってやるぞ!という感じ。など)。「結果的にレピッシュの感性がどんどん古いものになってきたらどうしますか?」との質問に、「だからそれは横浜銀蝿は消えたし、ARBは残った、そういうことやと思う」 「俺は人に飽きられるのはイヤ」 「俺はガンコやで」
1990/11 ROCKIN'ON
JAPAN
42 22
-31
斎藤
まこと
山崎
洋一郎
市川
哲史
杉本恭一
(斎藤)
上田現
(山崎)
MAGUMI
(市川)
makeについてのインタビュー。
恭一:自分と現ちゃんの特徴がお互い強烈に出ちゃうようなアルバムになったかも。ただ、意識的にそうした訳ではなく、自分もルームやファンタジーみたいな曲を作ってきたんだけど、最終的にそういうのが外れてしまった感じ。最近、デット・ケネディーズのアルバムを通して聞くようなことはできなくなってきたけど、それって悲しいことだと思う。落ち着いて、丸くなったらつまらんと思うから、もっとゴツゴツとした感じが出したかった。現ちゃんと自分の色が常にぶつかり合ったり、融合し合ったりしてた方が面白い。いずれは、俺の曲で現ちゃんが詞を書くとか、現ちゃんの曲を俺がアレンジするとかはやってみたいとも思う。これからはバンドでしかできんこと、ファーストの時みたいなバンドの楽しさちゅうものをもっていかんといかん。今、ロック社会はあまりにスピードが早過ぎるんだけど、自分はゆっくり歩いていきたいし、そうせんと足跡は残せんような気もする。
現:自分が書いたもんは『上田現!、上田現!、上田現!』って書いてあるようなもんやから、レピッシュの曲であっても自分の匂いがするのは当たり前。でも、それが他の曲に対して「お前なんかいらんねん!」って感じに聞こえたらマズイと思ってる。自分の曲が非肉体的やとは思わんし、ファンの誤解を引き受けようとは思わない。「私もハーメルンの童話は大好きです」と言われたら、「死んでまえ」と思うだけの話。「聞いてくれてありがとう」という気持ちと「お前らなんか知らん」って気持ちは常に同居してる。僕の好きな世界って現実逃避とか、捨て去られたもの「だけ」が好きとか思われがちだけど、そうではなくって、都市っていうのはそういうものを排除せず、そのまま包み込めるくらいでないと本当の都市になられへんぞぉっていう。
マグミ:普段、詞を書いていると、「僕」とか「俺」とかそういう言葉が凄い沢山出てきて、それを使うと凄く簡単に詞はできるんだけどあえて避けている。色んな方向に詞を見て考えてもらうのをいつも狙っているし、自分の事を他人に押し付けるのも恥ずかしい。一生、いつでも掴みどころのない人間でいたい。ノリの早い曲しか自分に作詞は回ってこない。自分から曲について作曲者に注文を出したことはない。詞だけ先に書くと気狂いの曲にしかなってなくって断念した。自己表現や自己主張するのは難しい。自分はキャパシティが小さくて、器用貧乏な人間だと思うから。(インタビュアー:「いや、本当はキャパシティの大きな人間だと思うよ。だって個性豊かなソングライターが乱立するレピッシュの多彩なカラーを見事にレピッシュ色に仕上げているのはマグミのヴォーカルなんだから。」)
1992/2 GB
  179
-181
かこ

ゆみ
全員 Timesは5曲入りミニアルバム。全曲恭一の作曲・プロデュースで。
狂市:新曲を発表したい、レコーディングやりたいっての一番大きかった。リリースの間が開きすぎるのもヤだし、ツアーを続けていくなら、ライブのメニューに新曲も入れたかったから。最初ニュースとか報道がテーマだったんだけど、後から時計がらみの曲が入って、どっちにも取れるTimesをタイトルにした。時計屋の孫だから時計好きだし。
マグミ:最初シングルのはずだったけど、ライブで目覚まし時計のアレンジ変えてやったらよかったので、急遽入れてミニアルバムになった。狂市のイメージとしてはテレビ番組の「ウイークエンダー」みたいなものがあったみたい。自分が詞を書くと風刺っぽく皮肉なものになっちゃうけど。
現:目覚まし時計は本来キーボードの予定がなかったから、ギターで参加しなかったら初の参加してない曲になってた。Mr.CLOCKもホーンだけで、アレンジで凄くマグミと悩んだ。野生の王国は狂市の曲に詞をつけたんだけど、事件っぽい詞ということで、動物園と無免許運転の話の2つ作ったら、動物園の方が好きだって言うからそっちで。アレンジ固める時点でもうレピッシュの曲になってるから、狂市の曲オレの曲ということで曲を把握することはない。
TATSU:目覚まし時計が一番面白かった。今までなんでなかったんだろうってくらい自然にまとまった。現ちゃんのソロを手伝っている時にアコースティックベースを使う機会があって、ずっと使うチャンスを狙っていた。レコーディングの度に「今回も曲がバラバラだね」と言うんだけど、結果的には統一感ができてるので、バンドとしてはとてもいい傾向だと思う。最近はできあがったものを自分で冷静に聞けるようになってきた。表現力が進歩してきてるからと思う。
雪好:目覚まし時計はなんとなく狂市が弾いてたのを面白そうだっていうんで、みんなでワイワイ作った感じ。とにかく新曲を発表したいというのが、狂市自身、バンド全体の中にあった。次の楽しみは、ソロでやりたいことを全部やったという印象の上田現が、この後レピッシュにどういうことをしてくれるってこと。
1992/7 ROCKIN'ON
JAPAN
62 8
-23
市川
哲史
山崎
洋一郎
杉本恭一
(市川)
上田現
(山崎)
MAGUMI
(市川)
Flowerインタビュー
恭一:個が立ちすぎるのがイヤだったから、まず上田現とハモらせにゃいかんなと思って、作曲段階からずーっとコミュニケーションを取り合った。レピッシュ=スカバンドみたいな見方が強いけれど、ニューウェイブの世界から生まれたバンドだと思っているから、何かのイメージに固められるのは気に食わない。自由で凄い魅力的な、ある種偽物臭いの世界かもしれんけど。あの頃ものは同じ空気を感じるから、それを引きずっているバンドはすぐ気がつく。今回きっちり作り込んだんだけど、何も知らんかった頃の方がエネルギーは凄い満ちていると思う。もの凄く細かく出来上がってるのかもしれないけど、伝わりにくい方向に行ってるのかもしれない。でも、パワーと緻密さの間を行こうとしているバンドだから、わかんなくなったりわかったりすることの繰り返しになるんじゃないか。昔の馬鹿馬鹿しい自分らしい詞を目指したんだけど出てこなくって、ようやく「行列のマーチ」が出てきてふっ切れた。
現:詞に関しては何か「くすっ」っていう詞が書けたらいいなというのがあったし、曲も恭一風な「ギターがブイブイゆうてたらええねん」みたいな曲も書きたいと思ってた。(インタビュアーはすべての現ちゃん楽曲は自分がお言葉をいただくと)。水溶性:1コードの強い繰り返しのリズムってみんな大好きだから、打ち込み系じゃなくバンドで出来へんのかなと。僕のために:マグミがこの曲の詞を書きたいと言ってきた。表面的には綺麗だけど凄い意地悪なニュアンスで書くという自分にない方法論なんで面白い。今回はレピッシュというものの一つのきちんとしたアルバムを作るのに凄く興味があったし、音楽って緻密なもんだと思うから、狂ってるだけではレコードは作れない。バンドの中で遊離した存在みたいなのはやらないで、ずうっとジワーッと居るような仕事をしたかった。どうせすぐアルバム出すし(笑)。
マグミ:色モンとかそういう風に見られたところはあったかも。以外とそういうものは一般の人は受けつけない。最近は周りの人のアタマが凄くなりすぎちゃって、普通のアタマで変な事やってた方が変に見られるって思う。ボーカル始めてすぐにデビューしたから段々と自分のスタイルを作っていった。僕以外だったら違和感があるというか、マグミのボーカルスタイルっていうのは完全にわかるっていうのをやっていかなきゃいけない。その中で自分の声の嫌いな響きとか直していったりしていきたい。トッドの時は自分の嫌な感じの所を何も言わないで自然に取ってくれた。周りからは見えにくいけど、作曲者の二人はあれでも僕が唄うってのを考えて作ってきてくれている。
1992/7 GB   181
-183
かこ

ゆみこ
全員 Flowerについて。
雪好:特に上田現の曲はどういうイメージなのかデモの段階ではわからなかった。アレンジが全然決まっていないのに、リズムの一つ一つに「この音符は後ろに何ビットずらしてる」というのがあったり。こっちが勝手に決めてもいいのかなと思ったらそうでもなくって揉めたことがたびたび。ミキサーの人が代わったのも大きかった。
tatsu:「バスケット」は最初スカだったけど、みんなでやってるうちに全く違うものに。ヘビーファンクの曲が増えたのはレピッシュが成長する上で段階において理にかなっているし、自然な展開。今回、よりベースに近づいたというか、アレンジ先行からバンドの一体感やスリーピースの面白さが出てきた。
恭一:デモテープの段階からかなり詰めて、ものすごく時間をかけた。テンション高いまま、バンドで詰められるところまで詰めてみようと。今回、2ビートとスカを排除してた。「楽園」は一番精神状態がテンパった状態の時に作った、「room」や「FANTASY」とつながってる曲で、結構うまくいった。書いてきたみんなの曲を入れようするんではなく、いいものだけにしようと、シビアな世界だったけど。
マグミ:タイトルを最終的に提案したのは僕。イメージは精神病院に咲いてる桜の木。きれいなものと狂ったもの。見た目にはきれいだけど、寄ってみると「なんじゃこれ!」って感じを出したいと言ったら、恭一が(ジャケットデザインの)ゴキブリのアイデアを出した詞ができあがってくると、それを意識して、核になるような題材だなと思うと、それに少しかませるような感じにして統一感を出そうとしている。
現:レピッシュのアルバムとして見た場合、もっと自分と恭一が絡み合わないといけないし、強いアルバムにしたかった。ドーンと一枚のアルバムに全力を注ぎたかった。「満員電車」の歌詞は、反社会的存在として除外されることは実はスゲエ簡単なことなんだっていうこと。輪の外にいる者に対するシンパシーでもあるかもしれんし、興味であるかもしれない。
1993/11 ROCKIN'ON 
JAPAN
78 98
-103
山崎
洋一郎
MAGUMI
杉本恭一
上田現
マイムについて:狂:うちは大体奇数で締まって、偶数で緩む(笑)。前回みたいに現ちゃんと煮詰めたりせず、録りを海外でという話があった。M:ミキサーのスティーヴ・ナイがうちらのサウンドをどう変えてくれるかがメイン。狂:デビュー当時と違って、最近はライブとレコードで小さい成功を作ってくしかないと思う。現:今ミクスチャーロックが売れてるけど、我々はミクスチャーしたくってそうしてる訳ではなく、単に勝手に吐き出しているだけ。狂:今回はプレーヤーとしての音がはっきり出てきて、噛み合わないっちゅうことがなくなってきたし、大ハズレな意見も出なくなった。レピッシュとして揃った時にしか作れないものが今は確実にある。
音楽シーンとレピッシュ:狂:パフォーマンスだけならレピッシュやヒロト以上だってヤツが出てもいいけど出てこない。現:情報量が増えてもっと混沌とするかと思ったんだけど、細かく分類されちゃって、それがちゃんと定位置に収まってしまったような感じ。M:俺たちなんだかんだと言ってパンクスだから、イキのいいの求めちゃう。狂:洋楽のコピーじゃなくって、「一体何だろう」っていううちが出してきたようなものをよそから叩きつけられたら「ありゃま」と思うんだけど。山崎:独自で歩んでいて、業界や評論家や洋楽情況を意に介さないというのは正解。俺の職業的には嫌だけど。M:インディーブームの後はうちとブルーハーツだと思ってたんだけど、そこでは語られなかったし、バンドブームもイカ天やホコ天から出てきた人で語られて、俺達の存在は語られんような気がする。狂:俺達って歴史に残らねえかも。山崎:すごい迷惑な存在じゃないんでしょうか?いつまでも生きてるっていう。
1996/6 KeyBoard 
SPECIAL
137 22
-24
楡崎
明生
上田現
柴草玲
上田現ソロツアー最終日(96/4/16:新宿リキッド)のライブレポ&柴草、上田現インタビュー。
柴草:結構、何をやっても全然OKで、何でもありな感じだったけど、たまにCD通りにやってくれというところもあった。レゲエのリズムパターンで、CD聞いただけではわからない密かな裏打ちが入っていて、入ると入らないのでは全然違うみたいな感じだったから、その場で教えてもらったりした。グルーヴものだと、あまり姑息なことをしても効果的じゃないから、この音と決めて、同じことをやってる方が説得力があると思った。上田さんの楽器を使ってくれと言われてたこともあって、下準備できず、リハを行ってみないとわからないことが多かった。キーボーディスというのは割と綿密な作業を前もってする人が多いというイメージがあったけど、上田さんの場合は感性の世界だった(笑)。
上田:今回もステージは楽しかった。文章で言う「行間を読む」という部分も味わってもらえたと思う。レゲエを弾く場合、裏もジャストで入れてくる人が多いけど、それだと合わないような作り方をしているし、裏打ちが聞き取れてはまずい。聞き取れないとことがうまくいってるということで、それで踊れたか踊れないかという違いが出てくると思う。
1997/1 ROCKIN'ON 
JAPAN
125 142
-147
中込
智子
MAGUMI
杉本恭一
上田現
「Q」についてのインタビュー。Qはスタジオライブ一発取りである。 「今回はライブでプレイして面白い曲をいっぱいやりたかったというのもあった。『もっともっとロックンロール!』という」「(ボルネオママで)俺がカウント出し間違えて、大分速くなっちゃったんだけど、できたの聞いたらカッコよくって『あ、もうこれで行こう!』なんて」 「やっぱ、ソロが続いた後だったけん、バンドのいい部分、バンドが楽しいってことを感じたいけん、こういう緊張感のある状態が楽しいわけよ」「世の中が凄く過保護になってきてるけど、俺はもう一度攻撃に入りたくなったんだよ『過保護な世界はもういいんじゃない?』って」 「今回マグミの引っ張りが結構デカかったと俺は思うんだ。マグミはレコーディングでは毎回悩んでいたみたいなんだけれど、今回は何か自分の歌い方がはっきり見えたんじゃないか?」
1997/1 Keybord 
magazine
19(1) 83   上田現 「Q」関連インタビュー。一発取りで一番不利な立場に立つはずのキーボーディストとして何を考えたのかというテーマ。ギターがドーンと来てる場合に、ギターに対抗するような音を作ってみてもあんまり良いとは思わない。そういう場合には細かいところで細工をした方が面白い。例えば、ギターがドーンと鳴っている曲とかではピューンという音を入れてあげるとメンバーが喜ぶので、1曲1トラックずっとそれをやったりもする。また、今回はドラムが面白く録れてるんでそれを生かすバランスや、ボーカルの存在感を出すことなどを中心に考えてた。(キーボードが)それ以外のところで戦ってる様な図は5年くらい前にやってたことと変わらなくなるので、極力しないようにした。
1998/3 ROCKIN'ON
JAPAN
  149 中込
智子
恭一
幼一
フルトン
analers結成秘話?恭一:上ケンはミュージシャンの中では数少ない音楽について語れる友達で、上ケンがケントリ時代から頑張っている経緯も知っていて、入ってもらうことに。フルトンは向こうからプロモーションしてきて、どうしようか考えていたところに電話がかかってきて、今、スタジオでソロの曲を練習してると。それにグッときて決めた。で、音を合わせたら、バンド編成の発想が変わって、幼一に相談して、チェリーに声をかけた。幼一は当初考えてなかったけど、達が「幼一くんが参加しないのおかしいよ」と言われた。元々、ソロをやったのは自分が前に進むためで、極めて個人的なものだったから。バンドという意識が強まったのは、大阪の時。その前の名古屋で上手くいかなかったのが悔しくって、えらく頑張ったら、徐々に盛り上がっていって、すげえ気持ちよかった。で、自分のためだけじゃなく、もっとやろうということになってバンドになった。音楽を表現する上では、レピッシュもanalersもどっちもすごく大事で比べられない。九州ラーメンと札幌ラーメンみたいなもんで。
1998/春 BREaTH 4 215
-219
かこ

ゆみこ
MAGUMI トッド・ラングレンと自分のボーカルスタイルについて語る。「A WIZARD TURE STAR」を聞いた時にはめちゃめちゃなんだけど、音がものすごくきれいに並べてあるような仕掛けが一杯してあって、こういう音を作る人がアメリカ人にいるんだと感心した。(からくりハウスのレコーディングを行った)ウッドストックでは、ホタルが飛んだり、星がすごく近く見える北海道の別荘のような自然の中で一生忘れないようなすごく楽しい時間を過ごせた。夜は毎晩レコード聞きながら宴会して、トッドと一緒に一晩中テーブルの回りで犬のように踊っていたり、セッションしたりした。トッドからは、あんまり端々を見過ぎて、芯が見えなくなってはいけないというような忘れがちな音楽への心構えを教えられた。レピッシュに入って最初にやったことは、合唱部のきれいに歌う癖を崩して、汚く歌うことだった。曲に合せて、どんな歌い方が一番合うのか考えながら自分のボーカルスタイルを作っていったように思う。ライブを重ねるごとに声も太くなっていったし、声質(7,8種類)も増えていったと思う。
1998/11 ROCKIN'ON 
JAPAN
158 197 中込
智子
杉本恭一
上田ケンジ
フルトン
analystについて。(収録曲について)恭一:アナラーズになってから作り始めた曲はラウドな曲が多い。あれもこれもよりは集中した方がいいし、インディーズ盤ならではの勢いも出したかったし。(よく聞くと非常に繊細な面があることに関して)フルトン:静と動の中にも静と動があるというか(?)。恭一:みんなちゃんと恐い物がちゃんとあるんよ、頭の悪い人は一人もいない。上田:みんな凄く真面目に音楽が好きだし。今回はプログラマーを入れたんだけど、俺等のやりたいことを的確に出してくれた。(本作の強烈な一丸感について)上田:遠くにあるモヤモヤとしたものをみんなで掴もうとしてる感じがする。フルトン:1つのことに向かってガッと合わさっていく感じがする。恭一:簡単に言うと息が合うんだよね。だから、面倒臭い思いをしてもやるんだろうと思う。
1999/1 Indies 19 70 中込
智子
杉本恭一 analystリリースについて。恭一:98年の6月のライブで出しますと言ってしまって引っ込みがつかなくなった。ライブの収益をそのまま費用に当てた。今までギターで表現してたことを歌で表現しているんだけど、伝わると楽しい。言葉で伝える快感も知って、曲づくりのトータル性が広がった感じがする。メンバー5人とも日本の中で受けてきたイギリスのロックのリズムや旋律に共感していて、パンクとかニューウエーブの匂いのあるものに反応しちゃう。MCが謙虚なのは、楽器鳴ってないと人間変れなくって地が出ちゃうから。
1999/6 ROCKIN'ON 
JAPAN
169 197 中込
智子
杉本恭一 AnaBoliCsteroiDについて。歌詞はキタナイ言葉をウケを狙って使っている訳ではないし。そんなにキタナイ言葉だとも思わない。Analysytを出した頃から、『激しいバンドであります!』的な部分をもっともっと出そうという感じになってきた。特に1999年に入ってからはずーっとガーッでゴーッ。とうとうダイヴするヤツも出て、自分でも初めての体験だったから面白くって。音楽的に前に進もうというよりは、エネルギーとかパワーで振り切れてしまおうって感じ。4、50分のステージでボロ雑巾みたいになる。でも、それでいい感じになってきた。幼一もサマになってきたし。今回のアルバムの題については、上田が「パンクぽくっていいじゃん!」って(笑)
1999/9 UNGA! 66 8
-11
宮川
尚子
MAGUMI ポコチンロックの復活イベントについて:復活も何もレピッシュをあえてジャンル分けすれば常にポコチンロックだから。アンジーは解散してたから、その間ポコチンロックだったかというの知らんけど。
「ART OF GRADATION」:レピッシュも長く活動してきてるから、一番重要なのはレコーディングで飽きちゃいけないということ。これまで徹底したコンセプトアルバムというのはなかったから、レピッシュが元々持っていたサイケデリックなところとかメロディ的なものを十分に活かしたアルバムを作りたかった。今回はコンセプト、リハーサル、アレンジ、ジャケットに至るまでほとんど自分に決めさせてもらった。曲を作ってもらうときにも、アレンジまでまとめず、一番簡単な形で持ってきてもらった。コンセプトアルバムを作る時にはとにかく最初のイメージに則ってやらないとみんな我が道を行きだすから。レピッシュは日本語をここ何年かは大事にしてきたんだけど、たまには英詞というのも面白いとおもって入れてみた。わざと英詞ではコテコテの言葉を使ってやろうと狙っている。
1999/10 ROCKIN'ON
JAPAN
176 230
-231
中込
智子
MAGUMI 「ART OF GRADATION」インタビュー。サイケデリックなコンセプトアルバムの構想はからくりハウスのころに出てたんだけど、若さが邪魔をして実現しなかった。ちょうど今、そういうのがないから、面白いと思って。その他に生のストリングスやマニピュレータを入れることを話をして、作曲に入ってもらった。でも、レコーディング中に出たクーラ・シェイカーの新しいアルバムがコンセプトが似ててショック。今回はどの曲も原曲と全く違うくらいにいじって全体のトーンをまとめたんだけど、Picinicだけは現ちゃんのたっての要望でいじらなかった。
1999/11 音楽と人 70 131
-133
磯崎
雅彦
MAGUMI
杉本恭一
上田現
「ART OF GRADATION」インタビュー。マグミ:3人で話をしている時に、(恭一と現から)今、これをやりたいというアイデアがないから、自分にアイデアを出してくれ、そしたらそれに沿って作曲するからということに。前回と比べると印象的には変わってるかもしれないけれど、演奏の仕方とかは変わっていない。3作前からはトリオはトリオで録って、現ちゃんのキーボードなりはまとめて録ろうというやり方をしている。恭一:今回はあまり過激じゃなく、歌が気持ちよく響けばいいかなと。自分とマグミの中ではずっとあった世界だから、曲的にはすらすらと出てきた。各々の「サージェントペパーズ」を出し合っても絶対にまとまらないから、ジャッジをマグミがやることにした。これはレピッシュにしたら15年目にして初めてのことで、新たな発見であり冒険だった。このやり方はずーっと必要かどうかわからないけど、今回に限ったら凄い面白かった。作っているものには自信もあるし、満足してるから、売れることが今は一番嬉しい。現:自分では結構攻撃的でうるさいアルバムだなと思ってる。マグミのコンセプトがキチンと全体を通してあるから、ヴォーカルも強い感じが出てると思う。自分たちはレピッシュはいつもポップだと思ってるんだけど、周りが色々とカテゴライズするけど。

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