第3回
風見鶏がくるくる回っていても】

お久しぶりでございます。
ついつい、遊びにかまけて本業を忘れておりました。
秋といえば、芸術の秋、そりゃあ、毎日あちらこちらで
あれやこれやなんやらかんやらと忙しいのでもあります。
という訳で、今日はかなりでっち上げで
方向音痴の原因なんて考えてみたいと思います。
今回は、全くのわたくしの独断と偏見でありますので、
そこのところ、よろしくお取り計らいくださいませ。

方向音痴の原因ですが、まあ色んな人が色んな風に申しております。
ある人は体内コンパスの性能が悪いからという人がいれば
またある人は記憶力が悪いからだとも言います。
中には、脳の成熟の早い遅いが一番肝心だという方もいらして・・・。
脳の成熟が遅いほど方向感覚がよくなるらしいのですが。はて?
(男性の方が方向感覚がいいのはこのためだそうです)

まあ、こういった人間の基礎的な能力や機能に
方向音痴の原因を求めることもできるでしょうが、
もっとしょーむない普段のちょっとした思い間違いが
あなたを方向音痴にしているということもあるのです。
今日は、そんな方向音痴の人が陥りやすい「思い間違い」を
実例を示しながら、見ていきたいと思います。

今日の実例となっていただくのは、
杉本恭一作詞・作曲「家-THE WEATHERCOCK-」
WEATHERCOCKというのは風見鶏のことですね。

では、始めます。
 

「オイオイみんな聞いてくれ全く困った話でさ
お家に帰るつもりがね今どこにいるのかがわからない?」

そうなんですよぉ。
方向音痴の人の特徴といたしましては
『行きはよいよい、帰りは恐い』ってなもんで、
行きは目的地に間違えずに行けても、
帰りわかんなくなっちゃう人が本当に多い。
不思議なもんくらいです。
いつでも「あー、おウチに帰りたいぃ」って
言っているような人がいかに多いか。
 

「血まなこになって探したさお巡りさんにも聞いてみた
電車も車も使ったしヘリコプターでも空から探してみたんだよ」

やたら交通機関に頼るのですな。
探す範囲が広けりゃいいという訳ではありません。
場所見つけで大事なのは最後のツメです。
だいたいこのへんにあるとはわかった。
じゃあ、この区画のどれが自分の目的地なんだろうかってことです。
昔の笑い話に、「渋谷のハチ公前の恐怖」というのがありましたですな。
渋谷のハチ公前で待ち合わせたのだけど、頭の方と尻尾の方に
わかれて立っていたため、会えなかったというヤツです。
最終的に場所を確定するためには、
ピンポイントに場所を決めることができるというのが大事になります。
現在、多くの住所が数字の羅列になりつつあるというのも
その総合的な是非はともかく、
ピンポイントに場所を特定できるという点では
意味のあるものですね。
 

「隣でいちゃついてたカップルの女が
流れ星を見つけたと騒いでいた・・・・・
ねえねえ!ちょっと笑ってないで一緒に探してくれよ」

一般的に女の人は地理にうとい、方向音痴が多いと言われています。
道を尋ねるのには、あまりいい選択とは言えません。ふう。
かえって色々付きまとわれて大変なだけなのに・・・ブツブツ。
 

「金なら無いけど才能だったら腐るほどあるぜ」

そう、お金があるなら、タクシーに乗ればよかったのですよね。
自分の住所くらいは覚えてるでしょ。
ひょっとして、記憶喪失状態でしたか??
 

「クッキー色した素敵な壁の俺のお家を見つけてくれよ!」

だいたいどこの家でも壁の色は
クッキー色か豆腐色なんですけど。
目印というものは、他のものと違うからこそ
目印になるのであって・・・・。
あ、もしかして、毎日、同じこと言われてます??
 

「まあまあ...こんな時こそさ冷静になってみようかな
高層ビルの屋上の風見鶏にでも聞いてみるよ」

おお、それは名案!
(ちょっと持ち上げとかなくちゃ)。
ちょっと疲れそうですが、まあ、いいでしょ。
方角を確かめるってのは、
迷って混乱した知識を整理するのに
もってこいですから・・・・。
 

「やっぱり屋上の風は強力で風見鶏はぐるぐる回っていた
回っていた回っていたぐるぐるぐるぐる目も回る
回っていた回っていた風見鶏は回っていた!」

あう〜ん!何言ってんですか・・・。
そりゃあ、風があったら、回るでしょが。風見鶏なんですから!
風見鶏見るって、鶏の部分見てちゃダメなんですよー。
ここ、この土台の回らない部分を見るんですよ。
ほらっ!

あ、どこへ行くんですか、
せっかく有力な手がかりが目の前にあるのに・・・。
 

「気がついたら今日も星を眺めてた
くしゃくしゃになった地図がアルバムのように
何かを伝えてるけどよく解らなくて」

いいです。もお。
よくわからなくたって、
それはあなたのせいではないです。
あなたに地図を描いてあげた人が間違ってたんです。
その人「俺が地図を描いてあげるよー」って言ったんじゃないですか?
世の中には、地図が読めない人がたくさんいるってこと
知らない人がたくさんいますからね。
いえいえ、描いてくれた人が悪いと言ってる訳でもないです。
優しい人でしたよね。そう、小柄の。

しかし、地図はアルバムじゃありません。
地図を写真かなんかと勘違いしちゃだめですよぉ。
地図って何かしら記号化されてますから、
景色見た通りのものが描いてあるわけじゃないんですからね。
アルバムのように見てたら、いつまで経っても
地図は何かを伝えてはくれないのですけど・・・。
 

「ぐるぐる回っていた風見鶏は寝ていた。」

だから、風見鶏は寝てても、
方角はわかるんですってば〜〜っ!!!
 

いかがでしたでしょう?。
方向音痴の人の心理いや真理を
ここまで表現した歌詞はないのではないでしょうか。
あなたもこんな素敵な勘違いをしてはいませんか?
あなたの常識が、実はあなたを道に迷わせている、
方向音痴にさせているなんてことがあるかもしれません。

では、今日はこのへんで!
また、いずれの日にか。
 

なお、このページの内容について、ご質問、ご意見があれば、
どんなことでも結構ですのでメールや げすとぶっくでお聞かせください。

 迷いの森に戻る