鉄砲玉日記

 

2000年7月12日
上田現・百物語第六話(東京:六本木Y2K)
 

百物語第6話。チケットの番号が30番台とよかったので、ウキウキしながら六本木Y2Kに向かう。前回とは違って、今度はY2Kの東側、防衛庁のずーっと向こうにある広い公園で待つこととなった。Y2Kからその公園へ向かう途中で今工事しているが防衛庁の門らしき前を通った。チラチラと横目でその門を見ていると、門の右上の方に監視カメラがばっちりをこっちを向いているじゃない。さすが、防衛庁と感心し、ついカメラに向かってピースサインをしてしまう。公園は前回の公園よりもかなり広く、背の高いポプラ系の樹がたくさん植えてあって、その樹に合わせて目を上の方に向けていくと、初夏の夕暮れ近い空は青色ともいえないくらいの薄い透明な色合いになっていてとてもキレイだった。でも、初夏の夕暮れ近い公園は蚊やぶよも多くって、いっぱい足が刺されてしまって、痒いのなんったら。

しばらくして「整理番号40番までの方、会場に移動してください」と自分の番号が呼ばれた時、私はこの公園で待ってた人達の中で一番前って言ってもよいくらいだった。かなり前で百物語が見られるかもと期待に胸をふくらませて、早足でさっき来たばかりの道を戻っていく。急げ、急げ、急げ・・・・、おーい、現ちゃんー!!と替え歌歌いつつ、Y2Kの手前の交差点で、信号待ちのために立ち止まった私の目に入ったのは、向こうの方(前回の公園の方向)から早足でY2Kの階段を降りていこうとするたくさんの人達。えっ?。集合場所の公園はこっちだけじゃなかったのかぁ。もしかすると、マズいことになってるかもーーと思いつつ、信号が青に変わり、横断歩道を渡って、お店の中に入る時に聞いたのは「整理番号100番までの方、会場にお入りください」というお店のお兄さん達の声だった。あぁ、私は36番だったのに・・・・。フロアに入ると、もう会場の中程辺りまで埋まろうとしてるところだった。すっかりやる気をなくした私はドリンクカウンターに直行。カウンターに手を乗せたところで、気がついた。あれ?、ドリンクチケット、ちゃんとしまったっけ?・・・・。チケットは探しても出てこない。トラブルは来る時にはまとめてやってくる。飲まなきゃ立ち直れそうにもないので、再度600円を払ってジントニックを貰った。Y2Kのジントニックは苦みが効いてて美味しかったけど。

前回と同じく前からも横からも真ん中あたりに場所を取る。ステージの前にはカーテンが引かれている。前回もカーテンがあったかどうか確信がない。しかし、カーテンレールがいやに新しいところをみると、たぶん、前回はなかったんだろう。今回はSEがかかっていなかったような気がする。人の声でザワザワしている中、カーテンがステージ側から2、3度揺れ、チャカチャカチャカとバンドの音が鳴りだした。びっくりって感じでフロアがざわつきだしたところで、道標がカーテンを引いて開けると、ステージ上には上田現とバンドのメンバーが勢揃いしていた。現ちゃんは最初っからギターをかけている。しばらく演奏したところで、一旦音が鳴りやむ。そして、現ちゃんの右手の斜め後ろにいた内田春菊さんが「アミーゴ!!」と叫んで、1.カメハメハが始まった。増井さんと、名前は忘れてしまったけどなぎら健一に少し似ている人が揃って吹くトロンボーンとトランペットのイントロがとても華やか。確か、今日、百物語第6話のテーマは「島」、それも「楽し〜い島」にしたいと前回現ちゃんが言っていたように、ステージはオレンジ色の明るいライトに照らされ、現ちゃんの衣装は赤地に大きな白い花のプリントが入ったアロハシャツ。ギターの奥村大くんも白地に赤の花プリントのアロハシャツ。中でも春菊さんの衣装がスゴイ。髪は金髪のショートヘア、黒のビスチェに同じく黒の短パンというには短過ぎるパンツ。そして白っぽい上着を着ていた(ような気がする)。

現ちゃんも最初っからよくノッていて、歌の時には中央のスタンドマイクにかぶりつくように歌っている。声も良く出てる。ギターソロの時にはふにょふにょとした音で爪弾くように弾いている。春菊さんが現ちゃんの方を指差しながら言う「ダメ」は少しお姉さんというか先生っぽくって、思ってたよりも落ち着いた感じ。続いて2.東京サンバ。生ホーンとドラムの気持ちいいリズムで、体が自然と動く。現ちゃんの歌がすっごくよくって、ちゃんと歌い込んでるように聞こえて嬉しくなってくる。途中のピアノソロでマイクの横に1台だけ置かれているキーボードに向かって立ったまま叩きつけるようにに弾いてたと思ったら、そのメロディが自動演奏になって、手が空いた現ちゃんは急に真ん中のマイクを掴んで「とーきょー、さんばー」と一声叫び、グアーっと乗ってきたバックのリズムに合わせて、めちゃ早口のスキャットを怒涛のように唸り上げた。おぉぉぉーっ、カッコええーって目が釘付けになっていると、いつしかステージに鳴っているのはたいこと鐘のサンバのリズムだけになる。そのリズムを誰かの「ワン、ツー」のかけ声と共にドラムがブレイクして、トランペットとトロンボーンが3.腹踊りのイントロを華々しく響かせた。思わず客席からも感心したような歓声があがった。うわーっ、これ、本当に聞きたかったんだよねぇと思わず目がうるうるしつつも、ますます体はウキウキと踊り状態にはいっちゃう。サビの部分では「オイオイオイオイ」に合わせて、春菊さんと現ちゃんがそろって左右の腕を交互に上げるアクションをしてて、一層盛り上がってくる。フロアの前の方のお客さん達も第5話の神妙な面持ちとは違って、みんな嬉しそうで、現ちゃんと春菊さんの動きに合わせて手を振ってる人もいたりした。

腹踊りが終わると思わず大きな拍手。しかし、間髪入れず、すぐにベースのダダダダッっていうソロが入る。客席からキャァァァ、待ってました〜っていう感じの歓声。お、何か特別な曲なのかなと思うけれど、曲名までわからない自分のキャリアの浅さが恨めしい。そして、またもやホーン隊がイントロのメロディを吹き上げる。らーらーらーらーらーららって、あぁ、この曲知ってるのにまだよくわからない。現ちゃんはマイクを掴んで「しきちっち、しきちっち」とスキャット(と言うのかな?)を入れている。あの曲だよー。4.かごめ!。現ちゃんの歌も切れも良く、ホーンや春菊さん達の「らーらららー」のコーラスがガンガン曲を煽って、一気にフロアはダンス状態に突入。あ〜、楽しいねえ。悲しい歌詞の曲なのにこんなに楽しくっていいんだろうかと思うくらい楽しい。最後には現ちゃんもサックスを吹いていたし。サックスを吹く時の現ちゃんって、こう、エネルギーがぎゅーって内側に向いていく感じがあって、こっちも拳をぎゅーっと握りたくなる。曲が終わると、お客さんも「現ちゃーん」、「上田さーん!」、「増井さーん」と口々に叫んでいて、もうこれが最後の曲っていうような盛り上がりぶり。ここでようやく現ちゃんが「こんばんわ。第6話です。」と口を開く。なんだか興奮覚めやらないっていう風体で目線がちょっと落ち着かない風。ちょっと上の方を見ながら何か呟いているがよく聞こえない。ようやく聞こえたのは「食べたい」とちょっと力を込めて言った時。そして、目を見開いて、マイクを掴んで、「あなたと・・・食べたい・・・・、大陸ラーメン」

初めて聞く噂に名高い5.大陸ラーメン。レゲエ風のリズムにのって、いかにも現ちゃんっぽい歌い方でいかにも現ちゃんっぽい詞の世界が時空を越えて広がっていく。といいつつも、やっぱり憂歌団を思い出したりもする。なんとなく大阪っぽい歌だ、これは。まぁ、何に似ているかはどうでもいいけど、2番の歌詞はいい。白地図に描かれた大陸ラーメンの屋台の軌跡まで見えたもの。ヒマラヤの砂利でずるずる滑り落ちるような山道を屋台を押していく現ちゃん。そして切り立った山肌をコウコウと照らす大きなお月様。時々、現ちゃんがちらっと出すジェスチャーというか手の動きがステキだった。「これまた、3年」で3本の指を差し出したり、両手の親指と人差し指と中指だけ開いたり。全身の激しい動きとは違う、妙なほど繊細でふんわりとした指の動きにどきっとした。お次はようやくキーボードに向かって座って、6.突撃チャールストン。やほーーー!!。また、聞きたかった曲がぁ!!。でも、今回は、キーボードに向かうと現ちゃんは横向きしか見えなくって、歌っている顔が少々見づらいのが残念。でもって、このあたりから現ちゃんはちょっとづつ歌詞が出てこなくなってきてて、少し辛そう。間奏では、これまで出番のほとんどなかった道標がステージに登場。大きなテーブルクロスの端を両手で持っている。そしたら、テーブルクロスから、ぴょこん、ぴょこんと、まるで人形劇のように、色んなものが飛び出してきた。ウサギとかパイナップルとか。そして横からアシストする春菊さんの動きのカワイイこと。でもって、その横では現ちゃんがピアノソロを弾いている。あっちも見たいし、こっちも見たいし。いや目のやり場に困るとはこのことなのかもしれない(笑)。そして、「ワン・ツー・スリー・フォー」の合図と共に始まった7.コリアンドル。トランペットが入って、ちょっとのんびりとしてて、汽笛を思わせる雰囲気もあっていい感じの演奏だったのだけれど、ここでも現ちゃんが早々に歌詞を間違えてしまう。ついにはフロアのお客さんにまで助けてもらうはめに。その後も何度か歌詞を抜けてしまったり両手を伸ばしてマイクを掴んで、その腕に顔を埋めるようにして、じーっと横を見てたり、なんとなく顔の表情も乗り気がなくなってきてるように見えてくる。私の気のせいならいいのだけどと思いつつ、なんだか胸騒ぎがしてきたところで、曲は終わり、道標がカーテンを引き、一時閉幕。

フロアは暗いまま。しばらくすると、道標がカーテンの引かれたステージの左手前に現れた。彼の前には大きくて長いローソクが立っている。道標も手に火の点いたローソクを持っていて、その火を長いローソクにつけようと持っているローソクを傾ける。結構長いあいだ傾けた後でようやく火がついた。きっと、夜になったということなんだろう。そして、カーテンが開くと白いシャツに着替えた現ちゃんがキーボードを弾き出す。一緒にトロンボーンの優しい音色。8.テントだ。柔らかく3拍子を刻む現ちゃんの顔は閉幕前よりずっとリラックスしてるよう。こちらの気分もほっとする。そして、ジャズっぽい曲に変わる。これは、たぶん、第5話のアンコールの1曲目にやった9.インスト曲ではないだろうか。今日はトランペットと掛け合いというか平走状態で進行していく。やっぱりこの曲は大人っぽいというかおしゃれだなぁ。続いて、今度も優しいメロディが流れてくる。知らない曲だけれど、このしんみりしちゃうようなメロディはきっとあの曲なんだろうと思って歌詞を心待ちにしていると、やっぱり10.波動砲だった。都会の夜は寂しいけど甘い。そんな感じで現ちゃんの歌も巻き舌っぽく誰かに甘えているようにも聞こえる。肩をすくめながら歌う現ちゃんの横顔に白いシャツの襟が似合っている。なんだかじんわりと涙が浮かんできた。

ちょっと間があったので、ここらでMCでもあるのかなと思ったけど、バンドの演奏が静かに始まった。奥村大が弾くアコースティックギターの音がなんだか聞き覚えのあるリズムを刻んでいるのだけど、またもや思い出せない。しかし、次にトランペットが響かせたメロディは思い出すまでもなくあの11.パーティのイントロ。はぁぁぁ、現ちゃんのパーティが聞けるのかぁと、期待で胸がいっぱいになってくる。センターマイクを両手で握ってしゃがれた声で歌う現ちゃん。まるでずーっと歌ってきたかのように歌声とメロディがしっくり馴染んでいる。語尾を短く切ったり、ちょっと長く伸ばしたり、声をしゃがれさせたり、言葉を転ばせたり、一つ一つの歌い方がとてもこの曲に合ってるような気がした。奥村大のギターのどだどたしているというかロールが強い感じも現ちゃんの歌い方によくあっている。レピッシュバージョンとは近いところにあるんだけど、全然違う別のパーティ。よくRPGで、主人公が冒険を終えた後に、ストーリーとは関係なく、前に行った街に立ち寄ってみると、場所や建物はほとんど一緒なんだけど、すっかり寂れちゃって誰もいなくなっているということがあるじゃないですか。そんな感じだった。やっぱりねぇ、こういうのがあるとたまらないですねぇ。という訳で、いつか、マグミにも夕焼けロックやUSOを歌って欲しいなぁと思ってたりする。

そして引き続いて、第5話でもやった12.新曲(約束?)。この曲もトランペットとトロンボーンが入ってすっかり印象が変わった。前回が6月の雨の小さな家の軒先なら、今回は夏の、窓から海が見える別荘のベランダって感じだ。どこに居ても人のやってることはそう変わらないのに、見ている側の居場所や気持ちの持ち様によって随分その意味が変わってくるのかなぁと神妙になってしまう私。いや、この曲、いいなぁ、ほんと。そして、次にピアノのメロディが流れてくるが、現ちゃんは弾いていない、13.森の掟。最初の方は、このピアノのカラオケ(?)だけでバンドの演奏もなく、見た目に誰も何もしていないところで、マイクに向かって歌う現ちゃんが不思議に見えた。この曲が終わると、現ちゃんのお話が流れてくる。こちらも、現ちゃんはしゃべっていない。お話はこんな風だった。

どこか南の国に行った時のこと。静かな海辺のコテージから見える景色が気に入って、2、3泊しようと思った。夜になってベットに入って、明かりを消すとネコの泣き声が聞こえる。辺りを見回してもネコの姿はない。その夜は気になって眠れなかった。次の夜も明かりを消して寝ようとすると、ネコの泣き声が聞こえる。2日目とのなると恐さよりも怒りが先に立って、とうとう管理人のところへ文句を言いにいった。すると、その管理人が言うには、その声はネコではなくトカゲの泣き声だと言う。さらに不思議なことに、そのトカゲは紙のように体が薄く、ドアの隙間から入ってくるのだと。2日も続けて来たということはなにかあなたにメッセージがあってきたのでしょう、ということだった。しかし、部屋に帰って、明かりを消しても、もうトカゲの泣き声はしなかった。きっと、トカゲに嫌われてしまったのだと思ったが、今となってはどうしようもない。

淡々とした話ぶりとバックに流れるケチャのような音楽みたいなものが夏休みの怪談を思わせる。これが現ちゃんの生声だったらもっとよかったのになぁと少し思う。そして、14.聞こえるかい15.夕焼けロックと続く。どんどん歌がどーんと重く、どっしりとした感じになっていく。この日、キーボードのかなりの部分を自動演奏でやってた現ちゃんがようやく弾いてくれた16.ファウルのイントロのピアノもどっしりと重い。思いや感情がどーっと溢れだすような演奏に圧倒されていたら、ちょっとヘンな音がちょびっとづつ鳴りだして、現ちゃんはアレ〜っていうような面持ちをし始めて、なんとかあっちの方向へ飛んでいこうとする指を修正しようとしていたんだけど、とうとう「すまん、もう一回」と大きな声で叫んだ。フロアのお客さんも久々の大笑い。なんだか大きく膨らみきった風船がパーンと割れた気がして、妙にすっきりとした気分になった。そして、やり直しのファウル。これもまた本当に聞きたかった歌。現ちゃんもまたリラックスしてきたのか、いいリズムがフロアに広がってくる。やっぱり現ちゃんの歌はリズムが命だよなぁと思いつつ、沸き上がってくるイメージにしばし浸ってみる。自分のイメージと現ちゃんが思い描いたイメージが似ていると嬉しいんだけど、この曲だけは。

そして、演奏がまだ続いている中で、道標がカーテンを閉める。カーテンの向こうで続いていた演奏もそのうちに止んで、再び、一時閉幕。しかし、これで本編が終わったのか、単にまだステージが続くのか、よくわからない。とりあえず、アンコールをしてみたけど、戸惑っている人も多いようだ。そして、しばらく手拍子が続いた後で、また現ちゃんの声が流れてきた。今度はこんな話だった。

第2次大戦後、南洋の有る島I・I・I島(アイ・アイ・アイ島)で核実験が行われ、島ごと消滅してしまった。その島の様子を伝えるのは今ではシュテンプケ氏が発表した「鼻行類」という論文しか残っていないのだが、この論文に出てくる鼻行類という生物は大変奇妙な生物で、鼻の部分が非常に大きく発達し、その鼻で歩行するというのである。なかでも有名な「ナゾベーム」は鼻が長く伸びたネズミが逆立ちして歩いているといった風体である。しかし、鼻行類の存在を示すものはシュテンプケ氏の論文しかなく、I・I・I島が消滅した今となっては証明するものはなにもない。今では、この論文自体が、シュテンプケ氏のイタズラか妄想によるものだとして決着してしまったと言う。しかし、私にとって興味があるのは、ある科学者がそのような妄想に頭をいっぱいにしていたということなのである。

そんな話をされるとやっぱり昔のことを思い出してしまう。第5話で思い出していた場所でウロウロと時間を潰していたころ、師匠のような人にこんなことを言われた。「あんた、その事について、どのくらい考えてるんや?。あんたは時間があるんやから、もっともっとそのことで頭をいっぱいにせなあかん。電車乗ってる時も、歩いている時も、それこそご飯食べてる時もずーっと考えてられるはずや。ボクが若い頃はそのくらいしとったで」。その頃は何言ってるんだろう、この人は?と全然納得できなかったけど、今になってようやく少しわかる気がする。誰も見たり聞いたり感じたりしたことがないものを、誰しもが見たり聞いたり感じたりできるようにしようと志すものは、そのくらい強い思いを、それこそ妄想を持ってないといけないのだ、きっと。そんなこと考えてたらどっぷりはまってしまって、なんだかそれから以降のことはよく覚えてなかったりするので、あとは簡単にまとめておく。

アンコール1:薄いブルーの百物語Tシャツにアコーディオンを弾いで出てきた現ちゃん。17.一日の終わりに(この曲を全然覚えていなくて、新曲だと思った。すいません)、18.北京の蝶19.Happy Birthdayとやる。メンバー紹介のMCの前に、「オレはあんまりしゃべらん方がいいかもしれない。色んなことを一遍にやろうとすると難しい。オレは勢いはあると思うんやが、それがまっすぐじゃなく、こう(両手を曲げながら)行ってしまうから、なかなか人に理解されにくいというか」、というようなことを言う。メンバー紹介の時には前に間違えたドラムの人の名前を「俊彦」と間違えて言う。そして、またもや「道標は誰か知らんのやけど」と言う。最後のHappy Birthdayをにこやかに歌い上げるのが素晴らしくよくって、嬉しくなる。最後に去って行く時に「アンコールありがとでした!」と手を挙げて去っていくのを見て、ようやくアンコールだと気がついた。

アンコール2:熱烈な拍手の中、もう一度出てくる現ちゃん達。現ちゃんは最初の赤と白のアロハシャツを着ている。20.いっそのことでフロアもようやくスゴイ盛り上がりとなり、ホーンがめっちゃカッコいい21.天才科学者へと続く。ほんと、この日の音は凄かった。改めてホーンの偉大さを知らされる。最後、感極まった現ちゃんが「9月は・・・・」と言っているが聞き取れない。スゴイ!、力が入ってる、入りまくっている。演奏が終わって、もう一度、「次は絵書きとやります」と一言、力強く言い残してステージを去っていった。そして、最後に幕を引いたのは道標ではなく、スタッフの人だった。