☆★☆ たこやきめぐり 第57回 ☆★☆

超ジャンボ時代到来
お好み焼門の新しい試み ジャンボたこ丸くん

− お好み焼・門 その1 −

熊谷真菜 (2002.11)

 直径8センチ、巨大たこ焼の噂は以前から聞いていた。
 「ほんまかいな」  これが素直な感想だった。ジャンボたこ焼という表現は昔からあった。直径3.5 センチの時代からくらべれば、4センチ、4.5センチと穴の直径がのびれば、かな り大きく感じるのは事実で、駅前のライトバンなどでも、そのくらいのたこ焼はあっ た。
 ジャンボというといいように聞こえるが、たこ焼小粒主義の私としては、大きけれ ばいいもんじゃない、という気持ちが先にたつ。まして、大きくした方がひっくりか えす手間も少なくてすむのだから、手ぬきにさえみえたのだ。

お好み焼・門
普通サイズと大型サイズ
 ところが、8センチとなると話はちがう。 まず鍋も特注になるし、なにせひっく りかえすためのそれなりの技も必要だろう。  巨大な玉を保つための粉の配分も、今までのようにはいかないだろうし、なかにタ コひとかけら、というわけにもいかない。  要するに、道具、技術、具、手間にいたるイノベーションが不可欠になる。単なる ジャンボではなく、超特大ゆえの苦労がしのばれるのだ。  最近、東京吉祥寺、渋谷、池袋でも直径8センチの「ばくだん焼」が登場、お好み 焼、たこ焼、もんじゃのいいとこどりを豪語している。そんな折り、大阪平野区でも、 直径8センチたこ焼を新発売する店ができ、取材をお願いした。

谷町線出戸駅からすぐのお好み焼「門」。主人の岡田安以子さんにお話をうかがう。
 今年の1月10日。岡田さんは今宮戎の屋台のなかに、1個 200円の8センチたこ焼 を発見。15年前からお好み焼中心に、たこ焼も焼いていた彼女にとって、そのたこ焼 のバカでかさは、衝撃的なものだった。
「たしかに味はもうひとつやったんです。だからこれでおいしいもんにしたら、絶 対いけるやろうと、その場でフランチャイズ展開のことも、パパパッて、ひらめきま した。考えるより行動が先で、動きながら考えたらいいやん、という性格ですんで、 もう次の日には道具屋筋行って、鍋さがしてました」。

ただいま焼き上げ中

続く...


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