初めて白川をたずねてから、かれこれ4年たっている。 テレビ朝日だったか、夜の番組でたこやき屋をまわり、司会者、ギャルとともに 味の評価を下すという、よくある企画内容だ。 東京駅で迎えてもらい、吉祥寺の白川をたずねた。 他の店については記憶が薄らいでいくのに、白川だけは鮮烈だった。

　まず店の形式に驚いた。若者向きファーストフード店の装い。 スタッフはそろいの帽子にユニフォームを着て、 呼び声や確認のことばもテキパキしている。
　いざお客が、袋を手にとって帰ろうとすると中からスタッフが飛び出してきて、 「ありがとうございました！」とともに頭を数秒は下げている。 行き届いた教育というか、ほんとに新しい形のたこやき店が出てきたんだなあ、 と感心したわけだ。

　具体的なネーミングは忘れてしまったけれど、豚キムチやコンニャク入り レトロ風など、タコ以外のメニューもすごくおいしかった。 評価はもちろんＡ。当然のことながら、現在も白川はたこやき業界の 旗手として、フランチャイズの全国展開を続けている。
　店の雰囲気よし、味よし、サービスよし。 この３つがそろえば恐いものなしだけど、このために必要なことはただひとつ。 オーナー、または店長のキャラクターである。 常時その店にいなくても、彼の人となりは店全体にしっかりと反映されるものだ。

　ここで白川の社長にご登場いただこう。

続く．．．