滋賀 湖西・湖北
年末年始はどこへ行こう…とけっこう迷った。長い休みだけど海外逃亡を企てるには準備不足。沖縄も良いけど「ここ!」と言うところが思いつかないし、飛行機代は高いし…。
最終的に、このところハマり気味の近江方面、仕事で駆け足で通り過ぎたことしか無い湖西・湖北方面のお寺巡りとしてみた。
初日、12/30はあいにくの雨模様。でも、お寺巡りの時には、それはそれで雰囲気があって悪くない。
膳所からレンタカーでまずは坂本へ。
こういう街並みがまだまだあるのだな…と、そんな発見があるから旅は止められない。1泊してのんびりぷらぷら歩いてみたい街だった。同じように、今回周った中では木之本、長浜、彦根なんかも同じような印象だった。
坂本では、日吉大社、滋賀院門跡などを訪ね、鶴喜さんで蕎麦を食べた。
この旅も『びわ湖百八霊場公式ガイド』のお世話になった。途中で入手した十一面観音巡りマップなどもあわせてみると、まだまだ未見のお寺さんや仏様たちがいっぱい。
琵琶湖の水産物やお酒などの「味」の魅力も素晴らしいし、また近江の旅に出てしまいそう。
特に小さなお寺は、お寺を守るいろんな方々の存在を知ったりお話を聞いたりできるのも、大きな楽しみ。今回は年末年始で、お忙しいところにお邪魔して申し訳なかったなーと思ったので、なるべくお邪魔にならない時期にまた行ってみよう。
なにはともあれ、幸先の良い年初めになったのが嬉しい旅だった。
続いて近くの西教寺。こちらは石像の二十五菩薩。皆さん、楽器を携えている。幼くして亡くなった娘さんの供養に造られた方々なのだそう。天上の音楽を奏でていらっしゃるのでしょう。
西教寺の本堂。日吉山王の使者の猿がお寺を守ったという伝説があるそうで、屋根の上では今もこうしてお寺を猿たちが守っている。
琵琶湖を代表する風景の1つとして欠かせない「浮御堂」は、実は今回初めて訪れた。橋げたにやや興ざめ感があるものの、やはり絵にはなる建物だった。こちらは屋根の上にタニシ?が乗ってて、ちょっと面白かった。
この日は高島市へ宿泊。ほんとは、以前に立ち寄っていずれゆっくり観てみたいと思っていた針江の湧水群を訪れたかったのだけれど、今回も時間が取れず…またいつか。。 。
12/31は一転して快晴。大崎寺のある高台から、美しい琵琶湖の風景が見えた。左は、竹生島。明日、初詣に行こう…と思いながら眺めていた。(*あとでわかったのだが、この日は島行きの船が強風波浪で欠航だったらしい。あぶないあぶない…)
この後は湖北へ。最初に訪れた全長寺さんでは、大みそかで忙しいのでほんとは拝観お休みのところ、「東京から来たの?」と言ってムリして大急ぎでご案内いただいた。恐縮かつ感謝でした。続いて己高閣・世代閣、渡岸寺を経て孤篷庵へ。
これは孤篷庵のお庭。
この地域は、白洲正子さんの著作に代表されるように、十一面観音で有名。今回は大みそかかつ月曜ということで拝観お休みのところが多かったのは残念だったけれど、お会いできた皆さんは、やはりとても素敵な方ばかりだった。特に渡岸寺のお方は、素晴らしかった。帰宅後に読んだ井上靖さんの『星と祭』でもこの方を筆頭に多くの観音様たちが印象的に描かれていて、またこの地域だけでもゆっくり周りたいな…と思った。
そして大みそかの夕暮れ。
朝とは反対に琵琶湖の東側から、竹生島の向こうに沈んでいく夕陽を眺めました。
…と、こういう旅の様子を書くと、さぞ心静かに過ごして精進料理でも質素に食べているのだろう、と想像する方もいるかもしれませんが(私の知り合いにはいないか?(笑))、そんなことはありません。
この日は鴨料理を売りにしたお宿。天然マガモの鍋は、最後の雑炊まで含めて絶品。右は、何と鮒(ギンブナ)の刺身。卵がまぶしてあって、これも美味かった。さすが琵琶湖。
大みそかも酔っ払って早々に寝ちゃったし、早起きするつもりなんてぜんぜんなかったんだけど、たまたま部屋の窓から初日の出が見えた。山があるから時間が7時半頃だったし、窓の方向と部屋の高さがちょうど良かったみたい。琵琶湖畔の静かな朝の風景も見えた。良い新年の始まり♪
予定通り、竹生島へ初もうで。左は、船から島に近付いたところ。右は、島からの琵琶湖の眺め。
やはり、神様の島だなぁ…と思った。
毎年、一年の最初に引くおみくじを、ここの宝厳寺で引いた。結果「吉」で、書いてあることも良かった。昨年の佐渡では、お寺で引いたのが「末吉」、“御神籤”はやっぱり神社だろう、と神社でリベンジ?で引いてもやっぱり「中吉」であんまり良いことが書いてなかったので、今年は期待できるかな?(笑) その2つの昨年のおみくじを、島に結んで帰ってきた。
島からもどって、長浜、彦根方面のお寺をいくつか周った。あまり仏様にはお会いできなかったけれど、左の龍潭寺のお庭など良かったし、右の長寿院のナマズの彫刻など、面白かった。