バルト3国
(エストニア・ラトヴィア・リトアニア)
この旅行は、1992年、東京のセゾン美術館で知ったチュルリョーニス(Ciurlionis)というリトアニアの画家・音楽家に惹かれて、企画したものです。できればリトアニア国内で地方都市なんかも見て周りたかったのですが、そのようなツアーは無く、また個人で行くのは難しいだろうという旅行会社のアドバイスを受け、バルト3国周りの旅行にしたものです。
現在、日本からバルト3国への直行便はありません。私の場合、デンマークのコペンハーゲン空港経由で入りました。ちなみに、コペンハーゲン空港は床が木で出来ていたりして、すごく驚くとともに、感心しました。自分たちの文化というものを大切にしているのですね。
これはエストニアの首都タリンの旧市街です。遠くに見えるのがバルト海です。一番高い塔が聖オレフ教会のものですが、修理中でちょっと絵的にはいまいちになってます・・・。三角屋根の丸い塔は、城壁に見張り塔ということで、本来は緊張感漂うものだったのでしょうが、今となってはのんびりした風景になってますね。
ここでは落ち着いたかわいらしい風景と共に、バルト海から吹き付けてきた冷たい風が忘れられません。9月末でも、すでに晩秋の気配が漂っていました。タリンで最初に買った物は、ウールのセーターと皮の手袋でした(笑)。
山の手の「トーンペア」と呼ばれる地区にあるエストニア最古の教会(の頭)です。
同じくトーンペア地区にある、こちらはロシア正教のアレクサンドル・ネフスキー教会。美しい姿とは裏腹に、この国の複雑な歴史を思わせる建物です。
旧市街への入り口には、こうした門が設けられています。
これは街中の小道で、「カタリーナの通路」と呼ばれているものです。面白いつくりですね。それなりに有名らしく、両側にはおみやげ物やさんが並んでいます
これは一部の内輪受け用に掲載します(笑)。タリンでも『アメリ』を上映していました。時間が合えば見たかったのですが・・・。
タリンからラトヴィアの首都リガへは空路でした。これはリガで泊まったホテルの敷地内です。かつての修道院を改装したホテルということで、このように建物がいくつかあり、レストランやみやげ物屋、ちょっとしたホールのようなものまでがありました。
これはリガでも最も高い聖ペテロ教会の塔のてっぺんから見下ろした旧市街です。この街はいろんな様式の建物があるのだそうです。写真左上の黒い頭の塔があるのが大聖堂で、ここではパイプオルガンのコンサートを聞きました。雨が降る静かな夜でした。
同じ夜、この写真の右下、たぶんぎりぎりで写っていないくらいの場所のレストランで夕食を食べました。ここで忘れられないのは、バニラアイスにバルザムというラトヴィア名物の薬草酒を温かくしてかけたデザートです。そ・れ・と、かわいいウエイトレスさんでしょうか(笑)。私が席につくなり、「Alone?」と話し掛けてきたっけ。むむ? 脈があったのか??(笑) それはさておき、どこへ行ってもみんな英語が達者で驚いたなぁ。
同じく聖ペテロ教会の塔からの違う方角の眺め。平坦な地形なので、突き抜けるような冷たく青い空がどこまでも広がっています。
これはリガで有名な建物です。その昔、ラトヴィア人の商人が、町を支配するドイツ系住民の仕打ちに怒り、彼らの建物に尻を向けたネコを取り付けたとか。でも、そのユーモラスな方法は、民族性を感じさせますね。
リガからリトアニアへは車で陸路を延々走りました。リトアニアでは、途中、カウナスに寄りました。私は最大の目的であるチュルリョーニス美術館へ行くため、既設コースのご夫婦とは別な車となりました。旅行中、ほとんど日本人を見かけることは無かったのですが、このご夫婦とはリガの街で出あった後、実は同じコースの旅行であったことがわかりました。私がイレギュラーな設定をしたため、飛行機などが別だったんですね。移動の途中の昼食中にいろいろお話したのですが、奥さんのほうが食文化研究家ということで、雑誌の連載のためにあちこちの国を周られているとか。とても興味深かったです。
カウナスではあまり写真が撮れなかったので、ここには載せていません。カウナスからは、首都のビリニュスへ。この写真は、その創設がなんと16世紀という古い大学のホールです。キリスト教以前の異教時代の生活を描いたものとか。
これはビリニュスの大聖堂。シンプルで美しい建物です。3聖人の像は、ソ連からの独立後、'96に再設置がかなったものなのだそうです。
ここは時間が余ったのでついでに行ったトラカイというところです。一般的には、リトアニア観光でははずせない場所になっているようです。森と湖に囲まれた中世の古城、ということで、いかにもという風情でした。ビリニュスからはバスで30分くらいかな? 夕方だったせいか人は少なかったですね。のんびり時間を取っても良さそうな場所でした。