(兵庫県司法書士会 神戸支部所属)

登 録 番 号   兵庫第1166号

簡裁訴訟代理認定番号 第114016号

司法書士 加藤守男


家庭裁判所の調停とは

話し合い・訴訟との違い

(夫婦 親子 親族)


もめごと解決


無断掲載 無断使用 不可

個別具体的内容は、広範囲に渡るため省略


主要な調停


1.調停で話し合いが行われ、審判に移行するもの。

 遺産分割、親権者変更、養育費、婚姻費用など。

2.調停のみで話し合われるもの。

 離婚、男女間、親族間、遺産などの紛争。

3.調停の合意で、家庭裁判所が審判を確定させるもの。

 認知、嫡出否認、親子関係不存在、協議離婚無効など。


相続 全般
遺産分割〜遺産関連(祭祀など)

夫婦 子 全般
離婚   養育費  親権者

婚姻費用 財産分与など



調停(話し合い)


ポイント

手続は非公開
個人 家庭内のプライバシー保護

本人調停
当事者本人が家庭裁判所に赴いて、話し合う

複雑難解なケース以外は、本人調停が多い。

調停調書の作成
合意が成立すると、家庭裁判所において文書が作成されます。

当事者で、わざわざ作成する必要はありません。

法律上の効果
実質的に、
訴訟に代わるものであり、訴訟に劣るものではありません。



家庭内の問題ゆえ


調停での話し合う


いわゆる
家庭内(家族・親族・親子)の問題当事者の任意処分が、法律上許容された事案に限ります)は、より身近な者同士ゆえに「民事訴訟」といった形(原告・被告)で、はっきりと白黒をつける手法よりも、まずは、家庭裁判所内の調停室(調停委員を含む。)で話し合いを行ない、その人間関係を調整しつつ、妥当な問題解決を目指すことがふさわしいとされています。

よって、当事者本人の出頭が求められます。

これは、本人が一番真実を知っているだけでなく、様々な感情をも抱いていることから、本人に出頭してもらい、本人の言い分を聴くことが、
円満調整のためにも必要不可欠だからです。



調停前置主義


家事調停を行なうことができる事案について、訴えを提起しようとする者は、まず、家庭裁判所に調停の申立をしなければならないとされています。(これを「調停前置主義」と言います。)



調停申立の誤解あるある

よくある誤解 注意点


1.申立人が有利とは限らない


申立をすれば、裁判所が、自己(申立人)にとって、有利に調停を進めてくれる(裁判所が申立人の味方になってくれる)訳ではありません。

相手方のある問題である以上、お互いに相応の反論や言い分というものがあります。

裁判所は、第三者目線で判断します。
何の根拠もなく、一方に肩入れすることはありません。



2.言い分は、自分で主張立証する

申立当初、裁判所は、当事者のこれまでの経緯や諸事情を、すべて熟知している訳ではありません。

その状態から、申立人と相手方双方の言い分を聴き取り、争点をまとめて整理し、法的に問題がないかどうかも含めて、裁判所(調停委員)が間に入って、合意形成を目指すことになります。

申立以降、
当事者は、自らの主張を認めてもらうため、裁判所において、自らすすんで、具体的な主張・根拠(事実)開示・立証(証明 疎明)をしなくてはなりません。



3.感情的になっても意味はない

以前の当事者同士の話し合いで相手方を言い負かしたり、言い負かされた時と違って、裁判所の審理においては、それなりの根拠や理由が無ければ、裁判所・相手方は、受け入れてくれません。

前述1・2記載のとおり、自らの主張とそれを立証する事実関係や証拠などを提示することが大事です。








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