「ここに来ると気持ちがいい」と話してくださいます。
特に近くに住んでいる９２歳の祖父（母の父）は
痴呆が進み、母が娘であることももう分かりませんが
一日に何度も我が家を訪れ
「ここに来ると、とってもいい気持ちになれるんです」と
いつも笑顔で話していました。
「家の中に緑が多いからだと思うよ。
緑の植物の力が空気を綺麗にし
人の心を落ち着かせてくれるんだね。」
と母は話しています。
多くの観葉植物が活き活きとその姿を輝かせています。
中でもこのポトスは
母と父が結婚したばかりの頃に買い求めたのですから
もう２７年もの歳月を母と共に生き
その美しい緑で、苦しい時の母を癒してきたのでしょう。
そして、伸びた茎を切っては
水につけて根を出させ
多くの人に緑のポトスを届けていました。
ハート型の葉を持つポトスは、きっと
緑の心を伝える魔法使いなのかもしれません。
この生命力の強いポトスを愛し
このポトスの緑に元気を貰っている一人です。
伯母の職場である大学の廊下や研究室には
彼女の手で増やされた沢山のポトスが
周囲に潤いを与え、無機質な空間に光を届けています。
私はこの伯母に会う度に
いつも木々の緑に守られているような
そんな心地よさを感じています。
緑の力は、植物だけではなく、
どんな相手をも尊重し包み込む心を持った伯母のような人にも
与えられているのかもしれません。
その素敵で大切な伯母が、これから闘病生活に入ります。
「私たち家族だけでなく
多くの人たちを癒す緑の心を持つ伯母を
病から救って欲しい。」
緑の魔法使いのポトスを見ながら、そう祈っています。
